元ラーメン屋店主のツイート集

ラーメン屋を10年経営し、今は閉店し、介護士をしています。

金儲けに走った現代哲学

2011年11月22日 | 店主の人生哲学
哲学の分野において、古代ギリシャや、中世のドイツ、イギリス、
中国、インドの影響は大きく、近代哲学や現代哲学は、哲学と、
宗教、数学、思想学、論理学は分けて考えられています。

哲学の根源は「疑問」「悩み」「批判」だと思います。

真理、本質、同一性、普遍性、数学的命題、論理、言語、知識、
観念、行為、経験、世界、空間、時間、歴史、現象、人間一般、
理性、存在、自由、因果性、原因、正義、善、美、意識、精神、
自我、他我、神、霊魂などについて多くの哲学者が思考を深め
研究し、自分なりの答えを導き出しました。

哲学者と言う人は、必ず、過去の哲学者に敬意を払いながらも
痛烈に批判をします。

過去の哲学者が示した事を批判して自分の答えを導き出す、常に
上書きの学問とも言えます。

常識や一般論に牙を剥くのが哲学の役目でもあるので、民衆に受け
入れられず、政治や社会から問題視された哲学者も多いです。

ニーチェだって、民衆から見放され、キリスト教や政府から危険思想家
のレッテルを貼られ、家族、友達にも恵まれず、貧困的な生活で、
精神的に病み、狂人として晩年を過ごしました。しかし、自費出版で
出した本が、死後、長い年月を経て、世界中で評価され、現代人にも
自己啓発バイブルとして大ヒットしました。

ただ、議論で人を追い込む哲学者がいる一方、人格者であり、人々の
尊敬を集める哲学者もいます。

近代哲学は特に、他者への不信感と憎悪に裏打ちされているように
感じます。哲学と言う学問自体が、生産性を目的としていない学問
ゆえ、非生産的で無価値な学問分野であるとの批判をされる事もあり、
哲学者は、学問を金儲けの手段ととらえる実学とは違うという事を
誇りにすら思っている気がします。

哲学が他の分野の学問と違うのは、習ったから、勉強したからと
習得する学問じゃないのです。他の研究のようにデーターを集めたり、
多くの知識を吸収したり、確実な答えがあるものでは無いです。


必要なのは、探究心と、アイデアと、自己主張だと思います。
すなわち、絵画や、音楽のような、芸術的な分野に近いです。

ただ、他の芸術とは違い「考える」事を主にし、常に議論の中で、
哲学者の「真理」であり「証拠」「万人の意見」「根拠」は必要
では無いです。

それゆえ、古代や中世など、分からない事だらけの時代に比べ、
あらゆる事が解明され、様々な分野の専門家がいる現代は、
哲学の役目というのが危うくなっているように思います。

言わば、今の哲学は、心理学や文学に近い分野になり
「夢を叶える方法」「成功する方法」「よりよい人生を歩む方法」
「子育て法」「夫婦円満の方法」「説得力のある喋り方」みたいな、
自己啓発分野のマニュアル的な意味合いがあり、生産性の無い事に
美学があった哲学は廃れ、即実践・実用型のお金に成る哲学へと
転化しています。

自分探しブームで、民衆も、自らの深層心理に自問自答せず、
講演会、セミナー、出版、DVDとかから役立つアイデアを得る
傾向にあるので、今の哲学者はニーズに応えて、大衆の共感を
得やすい事をテーマにしているに過ぎません。

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