hinajiro なんちゃって Critic

本や映画について好きなように書いています。映画についてはネタばれ大いにありですのでご注意。本は洋書が中心です。

Savage Grace

2012年12月17日 | 映画
 

 えー・・・・・
 この映画日本で公開されたの?!・・・・・・信じられない・・・・・・

 なんですか、「ちょっと変わった」「奔放な」母親とその一人息子の不安定な関係を綴った物語、的な紹介文だったんですが、全然違うっていうか・・・・・

 美しさを武器に大富豪と結婚したバーバラ。
 夫のブルックスは莫大な遺産を相続しているため特に働いてはいない。当然バーバラも働く必要もなく、それまでしたことのない上流階級の生活を思う存分楽しんでいる。
 ただ、憧れの上流階級の暮らしぶりを極めようとし、調子に乗りすぎ度を越した行動をする彼女の卑しさに、周りの態度は冷ややか。必死で馴染もうともがけばもがくほど、元々その世界にいる人間にとっては滑稽に見えてしまう。
 その上精神的に不安定なバーバラは失礼な態度をとったり突然ヒステリーを起こす、または夫婦同伴のパーティの後に社交相手の前で、別の男性と消えていくなど、無秩序な行動が目立つ。
 当然夫もの方も恥をかくことが多いし、年月が経つにつれ気持ちが離れていく。それでも離婚することなく一緒にいる二人。バーバラは少しずつ壊れていく。
 そんな家庭に育った息子のトニー。小さい時からなんとか二人の様子を感じ取りながら、だからといって子供に何ができるわけでもなく、自身もバランスを崩していく。
 そしてついにブルックスは家を出ていき、バーバラとトニーの二人の生活が始まる。

 まぁ・・・・・機会があったら見てみてください。
 強烈過ぎて何だかわけがわかりませんでしたが、実話なんですってよ。

 wiki を読んだところによりますと、バーバラの母親は mental breakdown を起していますし、父親もその後自殺。バーバラも精神が不安定、そしてトニーも環境のせいなのかそれとも遺伝的なのか・・・・宮本輝の「青が散る」を思い出してしまいますねぇ・・・・
 ブルックスは逃げ出したからいいものの、母一人を置いていくわけにもいかなかったトニーの運命は・・・・・・


左が母親、右がトニー。まぁ、こんなことになって、


結果こんなことになります。

 下の写真は事実ですが、上の写真のシーンは事実無根だと真ん中の男性がこの作品を裁判にかけたそうですが、まだ決着がついていないとか。

 トニーを演じたエディ・レッドメイン君は、よくもまぁこんな難しい役をやったもんだ。とにかくトニーが何を考えているのかわからないので上手だったかどうかはわからないですけど、なんだかすごい。彼の演技は初めて見ましたが、ますます気になってきました。

 事実はとても興味深いですが、映画の作られ具合に関してはいまいちかなぁ。 3 out of 5
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