『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

第4章  怒るアキレス  10

2007-09-24 09:06:04 | トロイ城市は炎上消滅の運命であった。
 連合軍では、飛び来る矢で射倒され、疫病で息絶える兵士は、増えてきた。矢で倒される兵士だけとは限られなくなってきた。
 軍団医師のマカオンも頭をひねった。治療方法が判らなかったのである。彼は、為す術がなかった。疫病で死を迎える兵士が後を絶たない。死者を焼いて葬る焔は、昼夜を問わず絶え間なく燃え続けた。死者をいっときもほっておけない事態であった。
 この様な惨状を呈し始めて、6日目の朝である、連合軍では、会議を招集した。
 オデッセウスは、ひそかに探索していたのである。1、射放たれる矢数は14~15本である。2、極短時間の間に放たれる。3、毎日ではないようだ。4、放たれる時間は決まってはいない。5、どこから放たれるか。決まったところからではない。まさに、神出鬼没の作戦実行であった。