『なあ~、パリヌルス。出るを制するに困るくらいの入りがあればいいと考えている。このクレタは造船の盛んなところであったらしい。今は往時の隆盛さはないが船は造られている。造船の盛んな地は、このクレタの東地区であったらしい。東地区の森には、造船に使える木材が少なくなってきているらしい事情があるといっていた。木を切り倒すばかりで造林をしなかったらしい、いやいや、教訓とすべきことである』
『お前と俺とは、入るを計画をすることに注力しようではないか』
『それはいいことだ。課題は小島をどう使うかだな。これを二番目の議題にしよう』
『ここまでの討議を終えたら、一番の重要議題である築砦の討議に入らなければならない』
『判った。討議する議題の順番が決まったな』
『オロンテスの方で何がある?』
『今、あなた方の意向が判りました。私の担当している役務の方の課題を一番に討議する。うれしいことです。昼めしまで少々時間があります、係りの者が焼いたパンをつまみましょう』
『ほっほう、試しに焼いたパンか』
『え~え、ユールスの間食にと思って焼いたパンです』
オロンテスはここで話に間をとって話を継いだ。
『ユールスは、午後からの撃剣の訓練に参加するようなことを言っていました。お~っ、来ました来ました、このパンです、いかがです』
焼きあがったパンは通常の食事に給されるパンと違い、やや小ぶりである。パンを二つに割って二人で口にした。二人の口から感嘆の言葉がほとばしった。
『これは香ばしい!何という旨さだ!まさに感動ものだ』
パン生地にアーモンドを粗目に砕き、混ぜて焼き上げたパンである。羊肉も細かくきざみいれて、軽めの塩味で整えられていた。
『旨い!オロンテス。実に旨い!』
『オロンテス、このようなパンは、ユールスの分だけにしておけよ。全体の食事に給することはダメだ』
『そのようにしますかな』
二人は、オロンテスの顔を見ながら舌鼓みを打った。
『パリヌルス、もう少しで昼めしの時間となる。戻ろうか』
『そう、しよう』と答えて二人は腰をあげた。
今日の空は、薄い雲がかかっている、陽はぼうっとウス雲の上で照っていた。
『お前と俺とは、入るを計画をすることに注力しようではないか』
『それはいいことだ。課題は小島をどう使うかだな。これを二番目の議題にしよう』
『ここまでの討議を終えたら、一番の重要議題である築砦の討議に入らなければならない』
『判った。討議する議題の順番が決まったな』
『オロンテスの方で何がある?』
『今、あなた方の意向が判りました。私の担当している役務の方の課題を一番に討議する。うれしいことです。昼めしまで少々時間があります、係りの者が焼いたパンをつまみましょう』
『ほっほう、試しに焼いたパンか』
『え~え、ユールスの間食にと思って焼いたパンです』
オロンテスはここで話に間をとって話を継いだ。
『ユールスは、午後からの撃剣の訓練に参加するようなことを言っていました。お~っ、来ました来ました、このパンです、いかがです』
焼きあがったパンは通常の食事に給されるパンと違い、やや小ぶりである。パンを二つに割って二人で口にした。二人の口から感嘆の言葉がほとばしった。
『これは香ばしい!何という旨さだ!まさに感動ものだ』
パン生地にアーモンドを粗目に砕き、混ぜて焼き上げたパンである。羊肉も細かくきざみいれて、軽めの塩味で整えられていた。
『旨い!オロンテス。実に旨い!』
『オロンテス、このようなパンは、ユールスの分だけにしておけよ。全体の食事に給することはダメだ』
『そのようにしますかな』
二人は、オロンテスの顔を見ながら舌鼓みを打った。
『パリヌルス、もう少しで昼めしの時間となる。戻ろうか』
『そう、しよう』と答えて二人は腰をあげた。
今日の空は、薄い雲がかかっている、陽はぼうっとウス雲の上で照っていた。