オキテスがパリヌルスの傍らに立った。
『パリヌルス、帰ったぞ。その後、状況はどのようだ?』
『おっ、オキテス、ご苦労であった。心配に及ぶことは起きていない。調査隊の連中も無事らしい。安心しろ』
『安堵していいということか』
『ということだ。おまえの思惑のチェックだがうまくいったか』
『その件か、うまくいった。しかし、実行してうまくいくか、いかないかは別の問題だ。オロンテスに頼んで木札で干し魚を買ってきた。詳しい事情はあとからにしよう』
『何っ、干し魚を買ってきたのか、それは好都合だ。こちらでも干し魚を作る手配をしている。明日の夕めしに口にすることができる』
『それはよかった。いいジャストタイミングというところだな。品比べ、味比べもできる。それを物差しにして価値判断のてがかりにもなる。我々が生産する価値総量も計れる』
『価値総量か、素の物差しで価値判断できるということか』
『そうだ、えらい進歩だ、パリヌルス。ほかの者にこれを説いても、理解するか、しないかは別の問題だが。お前と俺の間では理解し合えると思っている』
『判った。お前の考えは貴重な考えだ、俺は尊重する』
『パリヌルス、ありがとう。理解してくれて』
『まあ~、ご苦労であった。このロジックについては二人の検討課題だな』
『そうしよう。ところで、樹木調査隊の連中が帰ってきているといっていたな』
『それには、いろいろとまではいかないが、何か事があったらしい。君らが浜に着くちょっと前に、帰って来たという連絡を受け取った』
『全員無事なのか?』
『無事らしい、そこまでだ。俺も皆の顔をまだ見ていない』
二人のところへオロンテスが寄って来た。
『おう、オロンテス、ご苦労。今日の首尾はどうであった?』
『重畳であった、喜べ。そこでだ、今日のこれからの事だ。この時間だ、皆で夕めしと思案したのだが、客人もあることだ。両人の意見を聞きたい』
『オキテス、どうだ?』
『俺は諸手を上げて賛成だ』
『よしっ!やろう。オロンテス』
『判った。準備支度を指示せにゃならん。いつもの浜焼きスタイルでいくぞ!』
『それでいい。オロンテス、アレテスの方だが、今日、彼らは漁に出ている。魚が獲れたかを確かめる』
パリヌルスはそのように言ってギアスを呼んだ。
『ギアス、今日もご苦労であった。ところでだ、島へ行ってきてくれないか。用件はだな、今日の漁の結果を知りたい。それで、その獲れた魚をもって全員こちらへ来るように伝えてくれ、皆で夕めしを食べるとな』
『判りました。漁の結果にかかわらずですね』とギアスは念を押した。
『そうだ。準備する食材の関係があるから結果を聞きたいだけだ』
『判りました』
ギアスは舟艇で島へと急いだ。
『パリヌルス、帰ったぞ。その後、状況はどのようだ?』
『おっ、オキテス、ご苦労であった。心配に及ぶことは起きていない。調査隊の連中も無事らしい。安心しろ』
『安堵していいということか』
『ということだ。おまえの思惑のチェックだがうまくいったか』
『その件か、うまくいった。しかし、実行してうまくいくか、いかないかは別の問題だ。オロンテスに頼んで木札で干し魚を買ってきた。詳しい事情はあとからにしよう』
『何っ、干し魚を買ってきたのか、それは好都合だ。こちらでも干し魚を作る手配をしている。明日の夕めしに口にすることができる』
『それはよかった。いいジャストタイミングというところだな。品比べ、味比べもできる。それを物差しにして価値判断のてがかりにもなる。我々が生産する価値総量も計れる』
『価値総量か、素の物差しで価値判断できるということか』
『そうだ、えらい進歩だ、パリヌルス。ほかの者にこれを説いても、理解するか、しないかは別の問題だが。お前と俺の間では理解し合えると思っている』
『判った。お前の考えは貴重な考えだ、俺は尊重する』
『パリヌルス、ありがとう。理解してくれて』
『まあ~、ご苦労であった。このロジックについては二人の検討課題だな』
『そうしよう。ところで、樹木調査隊の連中が帰ってきているといっていたな』
『それには、いろいろとまではいかないが、何か事があったらしい。君らが浜に着くちょっと前に、帰って来たという連絡を受け取った』
『全員無事なのか?』
『無事らしい、そこまでだ。俺も皆の顔をまだ見ていない』
二人のところへオロンテスが寄って来た。
『おう、オロンテス、ご苦労。今日の首尾はどうであった?』
『重畳であった、喜べ。そこでだ、今日のこれからの事だ。この時間だ、皆で夕めしと思案したのだが、客人もあることだ。両人の意見を聞きたい』
『オキテス、どうだ?』
『俺は諸手を上げて賛成だ』
『よしっ!やろう。オロンテス』
『判った。準備支度を指示せにゃならん。いつもの浜焼きスタイルでいくぞ!』
『それでいい。オロンテス、アレテスの方だが、今日、彼らは漁に出ている。魚が獲れたかを確かめる』
パリヌルスはそのように言ってギアスを呼んだ。
『ギアス、今日もご苦労であった。ところでだ、島へ行ってきてくれないか。用件はだな、今日の漁の結果を知りたい。それで、その獲れた魚をもって全員こちらへ来るように伝えてくれ、皆で夕めしを食べるとな』
『判りました。漁の結果にかかわらずですね』とギアスは念を押した。
『そうだ。準備する食材の関係があるから結果を聞きたいだけだ』
『判りました』
ギアスは舟艇で島へと急いだ。