パンの売り場から眺めた集散所の売り場風景は客で混んでいた。
『なあ~、オロンテス、集散所の客の入りは、いつもこのようなのか?』
『そうですな、今日の客の入りはちょっと多いように思われます』
『そうか、俺はスダヌス頭と所内を回ってくる。頭、いきましょうや』
アヱネアスはスダヌス頭の案内で集散所内を見まわった。スダヌスは、彼ら一行を自分の設けている売り場に案内した。彼の魚の売り場は、活況を呈している。スダヌスは満足げな表情で売り場を紹介した。
『お~、スダヌス頭、なかなかの繁盛ですな。いいことです。商いをやるなら、こうありたいもんですな』
『統領、貴方の言われる通りです。お客に支持されるということは有難いことです。ここに至るまでに、ずいぶん苦労しましたな、それが過ぎて現在があります』
『そうであろう、判る。魚はなまものだ、過ぎた苦労が察しられる』
『このように見えますが、月に4日~5日は思惑が当たらない日があります。そんな日はがっくり来ますな。しかし、ヒットする日が15日くらいあります。そんな日は『おう、やったぜ!』と、うれしい日ですな。全く照る日、曇る日です。ここに並んでいる売り場は、みんな地元の漁師がやっています。私の売り場はスオダの漁師仲間5人でやっています』
『お~、そうか』
『次へ行きましょう。魚に続く売り場は、青物の売り場です。今はありませんが、春になると近辺の山野から採って来た山野草が並びます。そして、その先が肉類の売り場です。昔は牛が多かったようですが、2度にわたる地震、火山の爆発以来、牛肉より羊肉の扱いが多くなったそうです。天災地変の影響で原っぱの草丈が牛の牧畜に適さない、牛が草を食べずらいらしいですな、それに比べて、羊や山羊の類は、草丈が短くてもよく食べてよく育ちます。牛乳に変わって、羊乳を飲んでいます。チーズも羊乳から作っています』
『なるほどな』
アヱネアスらは、スダヌスの説明に聞き入っていた。
『なあ~、オロンテス、集散所の客の入りは、いつもこのようなのか?』
『そうですな、今日の客の入りはちょっと多いように思われます』
『そうか、俺はスダヌス頭と所内を回ってくる。頭、いきましょうや』
アヱネアスはスダヌス頭の案内で集散所内を見まわった。スダヌスは、彼ら一行を自分の設けている売り場に案内した。彼の魚の売り場は、活況を呈している。スダヌスは満足げな表情で売り場を紹介した。
『お~、スダヌス頭、なかなかの繁盛ですな。いいことです。商いをやるなら、こうありたいもんですな』
『統領、貴方の言われる通りです。お客に支持されるということは有難いことです。ここに至るまでに、ずいぶん苦労しましたな、それが過ぎて現在があります』
『そうであろう、判る。魚はなまものだ、過ぎた苦労が察しられる』
『このように見えますが、月に4日~5日は思惑が当たらない日があります。そんな日はがっくり来ますな。しかし、ヒットする日が15日くらいあります。そんな日は『おう、やったぜ!』と、うれしい日ですな。全く照る日、曇る日です。ここに並んでいる売り場は、みんな地元の漁師がやっています。私の売り場はスオダの漁師仲間5人でやっています』
『お~、そうか』
『次へ行きましょう。魚に続く売り場は、青物の売り場です。今はありませんが、春になると近辺の山野から採って来た山野草が並びます。そして、その先が肉類の売り場です。昔は牛が多かったようですが、2度にわたる地震、火山の爆発以来、牛肉より羊肉の扱いが多くなったそうです。天災地変の影響で原っぱの草丈が牛の牧畜に適さない、牛が草を食べずらいらしいですな、それに比べて、羊や山羊の類は、草丈が短くてもよく食べてよく育ちます。牛乳に変わって、羊乳を飲んでいます。チーズも羊乳から作っています』
『なるほどな』
アヱネアスらは、スダヌスの説明に聞き入っていた。