『聞こう。魚に関する件がここにあるとは、俺はちっとも考えてはいなかった。その魚の件とやらを聞こうではないか、パリヌルス話してみてくれ』
『スダヌス頭、話の要点は、魚の売りさばきに関することです。魚をやや大量に売りさばく、その売りさばき方です。どうすれば獲れた魚が売りさばけるかということです』
『パリヌルス、大量の魚だと。どうして大量なのか。それが判らん。それを説明しろ』
『スダヌス頭、貴方は、漁師です。実は我々も、ある日から漁師なのです。貴方がたのやっている漁とは、ちょっと違うところがあります。そのようなわけで我々の獲った魚の売りさばきをスダヌス頭にやってもらいたい、そのように考えているのです。我々が魚を獲る、魚が売れるように手を加える、これについてスダヌス頭の考えを聞かせていただきたいわけです。今、我々が手掛けたパンの加工販売、あのようにではなく、魚を売ることと魚を売れるようにすることを分けてやりたいと考えています。いかがなものでしょうか』
『うっう~ん、むつかしい問題だな。何故、そのように考えるのだ』
『漁獲の事ですが、その発端は、我々が魚の自給自足を考えたことが事の始まりです。それでどうすれば自足の量の魚が獲れるか、その結果が、我々が漁に出て一日に釣りあげる魚が少ない時で1000匹、多いときは2000匹に及ぶのです。それだけの量の魚を、あの集散所で売りさばくことが到底できないと考えられます。また、集散所に売り場を持つことも考えていません。だがこの仕事をやっていきたいと考えています』
『何っ!少ない時で1000匹、多いときには2000匹、お前らそんなに魚を釣り上げるのか、大したもんだ。お前らのやっている漁をこの目で見てみたい。パリヌルス、お前の考えていることが判った。その魚の売りさばきの一切をこの俺に任せるだと、いいではないか。この俺でいいのなら引き受けようじゃないか。それから、魚をどうすれば売れるか、これについても考えろということか、判った、考えよう。俺が悩み考えていたこととは全く違う。俺が考えていたことは、お前らが消費する魚を、どうすれば調達することができるかであって、答えが出ないから話すこともできなかった次第だ。俺の考えていることとは反対であったとはな、ハッハッハ。これで俺が、昨夕、気にかけた疑念が吹っ飛んだわ。よし、真剣に考える。お前、ありがたい話をしてくれる、ありがとう。俺が、お前らの役に立てる。うれしいことだ』と話を結んだ。
スダヌスは目線をアヱネアスの方に向けた。
『統領に軍団長、いい話です、ありがとうございます。今日は、一同揃って集散所の方にまいりましょう。結論を出すまでに少々時間をいただきます、よろしいですね』
『おう、いいですよ。いい方法を考えていただければ幸いです』
アヱネアスは、よどみなく答えた。
『スダヌス頭、話の要点は、魚の売りさばきに関することです。魚をやや大量に売りさばく、その売りさばき方です。どうすれば獲れた魚が売りさばけるかということです』
『パリヌルス、大量の魚だと。どうして大量なのか。それが判らん。それを説明しろ』
『スダヌス頭、貴方は、漁師です。実は我々も、ある日から漁師なのです。貴方がたのやっている漁とは、ちょっと違うところがあります。そのようなわけで我々の獲った魚の売りさばきをスダヌス頭にやってもらいたい、そのように考えているのです。我々が魚を獲る、魚が売れるように手を加える、これについてスダヌス頭の考えを聞かせていただきたいわけです。今、我々が手掛けたパンの加工販売、あのようにではなく、魚を売ることと魚を売れるようにすることを分けてやりたいと考えています。いかがなものでしょうか』
『うっう~ん、むつかしい問題だな。何故、そのように考えるのだ』
『漁獲の事ですが、その発端は、我々が魚の自給自足を考えたことが事の始まりです。それでどうすれば自足の量の魚が獲れるか、その結果が、我々が漁に出て一日に釣りあげる魚が少ない時で1000匹、多いときは2000匹に及ぶのです。それだけの量の魚を、あの集散所で売りさばくことが到底できないと考えられます。また、集散所に売り場を持つことも考えていません。だがこの仕事をやっていきたいと考えています』
『何っ!少ない時で1000匹、多いときには2000匹、お前らそんなに魚を釣り上げるのか、大したもんだ。お前らのやっている漁をこの目で見てみたい。パリヌルス、お前の考えていることが判った。その魚の売りさばきの一切をこの俺に任せるだと、いいではないか。この俺でいいのなら引き受けようじゃないか。それから、魚をどうすれば売れるか、これについても考えろということか、判った、考えよう。俺が悩み考えていたこととは全く違う。俺が考えていたことは、お前らが消費する魚を、どうすれば調達することができるかであって、答えが出ないから話すこともできなかった次第だ。俺の考えていることとは反対であったとはな、ハッハッハ。これで俺が、昨夕、気にかけた疑念が吹っ飛んだわ。よし、真剣に考える。お前、ありがたい話をしてくれる、ありがとう。俺が、お前らの役に立てる。うれしいことだ』と話を結んだ。
スダヌスは目線をアヱネアスの方に向けた。
『統領に軍団長、いい話です、ありがとうございます。今日は、一同揃って集散所の方にまいりましょう。結論を出すまでに少々時間をいただきます、よろしいですね』
『おう、いいですよ。いい方法を考えていただければ幸いです』
アヱネアスは、よどみなく答えた。