『あなた方の釣った魚もそれなりにうまい。まあ~まあ~といったところだ。この魚は、どちらかというと大衆魚の部類に属する』
『そうですか、高級魚の部類には入らないと。魚に関する認識を改めないといけませんな。ご忠告有難く受け止めます』
安堵した表情で会話を交わした。
『統領、いかがですか、明日、一緒に集散所へ出向きませんか、案内は私がやります』
突然の誘いにアヱネアスは一瞬戸惑りイリオネスのほうへ顔を向けた。イリオネスは申し出を受けるようにとアヱネアスと目と目を合わせて伝えた。
アヱネアスは、承諾した。
『判りました。軍団長も同道しますがいいですかな』
『あ~あ、結構ですとも』と答えて、スダヌスはパリヌルスの姿を求めて辺りを見回した。
『お~、いたいた』
スダヌスは大声をあげてパリヌルスを呼び寄せた。
『お前の言っていた相談ごとだが、明朝早くからどうだ。統領と軍団長を集散所へ案内することになった。そういうことだ。お前の予定をそれに合わせろ、いいな』
『判った。それで段取りする』と答えて自席に戻った。
全員こぞっての夕めしの場はにぎわった。オキテスは樹木調査隊の者たちの労をねぎらっている。パリヌルスはトピタスらを、オロンテスはパンつくりに精を出している面々を、アレテスは魚釣りをやった者たちを、ギアスは舟艇の漕ぎかたの連中を、それぞれの立場で彼らの労をねぎらっている風景が焚き火の炎に照らし出されていた。皆がそれぞれで夕めしを楽しんだ。
女たちは、酒ツボをもって酒を注ぎに場をあちこちと行き来している。スダヌスは一人の女に目をとめた。例の女である。際立った美人ではないが目鼻立ちがくっきりとしている。スダヌスの気に入りの風情を漂わせた女であった。女は統領、軍団長と酒を注いで、スダヌスの前に立った。
女は酒ツボをかかげて見せる、スダヌスは手にしている酒杯を突き出す、女は酒を注ぐ、女はスダヌスと目を合わせた。スダヌスは注がれた酒を一気に呑み干した。空にした酒杯を女に渡した。
『おう、お前か。まあ~一杯呑め!』と言って、女から酒ツボを受け取り、女の持つ酒杯に酒を注いだ。
『そうですか、高級魚の部類には入らないと。魚に関する認識を改めないといけませんな。ご忠告有難く受け止めます』
安堵した表情で会話を交わした。
『統領、いかがですか、明日、一緒に集散所へ出向きませんか、案内は私がやります』
突然の誘いにアヱネアスは一瞬戸惑りイリオネスのほうへ顔を向けた。イリオネスは申し出を受けるようにとアヱネアスと目と目を合わせて伝えた。
アヱネアスは、承諾した。
『判りました。軍団長も同道しますがいいですかな』
『あ~あ、結構ですとも』と答えて、スダヌスはパリヌルスの姿を求めて辺りを見回した。
『お~、いたいた』
スダヌスは大声をあげてパリヌルスを呼び寄せた。
『お前の言っていた相談ごとだが、明朝早くからどうだ。統領と軍団長を集散所へ案内することになった。そういうことだ。お前の予定をそれに合わせろ、いいな』
『判った。それで段取りする』と答えて自席に戻った。
全員こぞっての夕めしの場はにぎわった。オキテスは樹木調査隊の者たちの労をねぎらっている。パリヌルスはトピタスらを、オロンテスはパンつくりに精を出している面々を、アレテスは魚釣りをやった者たちを、ギアスは舟艇の漕ぎかたの連中を、それぞれの立場で彼らの労をねぎらっている風景が焚き火の炎に照らし出されていた。皆がそれぞれで夕めしを楽しんだ。
女たちは、酒ツボをもって酒を注ぎに場をあちこちと行き来している。スダヌスは一人の女に目をとめた。例の女である。際立った美人ではないが目鼻立ちがくっきりとしている。スダヌスの気に入りの風情を漂わせた女であった。女は統領、軍団長と酒を注いで、スダヌスの前に立った。
女は酒ツボをかかげて見せる、スダヌスは手にしている酒杯を突き出す、女は酒を注ぐ、女はスダヌスと目を合わせた。スダヌスは注がれた酒を一気に呑み干した。空にした酒杯を女に渡した。
『おう、お前か。まあ~一杯呑め!』と言って、女から酒ツボを受け取り、女の持つ酒杯に酒を注いだ。