『うっう~ん、旨かったな。あのような食べ方もあったのか』
イリオネスは、感嘆の感想を口にした。
『軍団長、オロンテスに食べさせたかったですな』とパリヌルスが言う。
オロンテスは、集散所の中を歩き廻って、広場にいる一同を目にしてやってきた。
『ややっ!こちらにおいででしたか、統領。あと小一時間くらいで、パンを売り切ります。明日の注文も受け付けました。仕事が終わり次第、帰途につきます』
『おう、判った。パリッ!お前、まだ用件があるのか、あと小一時間くらいで仕事が終わるそうだ』
『そうですか、判りました。スダヌス頭と打ち合わせ用件が2件くらいあるだけです』
『そうか、判った。出来るだけ早く済ませろ』
『判りました』
彼は一拍の間をおいて、スダヌスのほうを向いた。
『頭、二人だけで話せる場がありませんか』
『おう、そうか。じやあ~、来い!こっちだ』
二人は場を離れた。
『なんだ、パリヌルス。他人にきかれたら、まずい用件か』
『魚を日持ちさせる、塩漬けにする、天日と風に当てて干す、貴方たちはどのようにしてやっているのか、それを知りたい。それについて日を改めて話し合いたい。次は頼みの一件だ。頭の手許に用済みの船が一艘ないかな。あれば貸してほしい。ハシケでもいいと考えている、浜と小島の往復に使うのだが』
『その二件か、急いでいる件はどっちだの方だ』
『船の方だ』
『船の方は、すぐに解決できる。ちょっと古いがまだ使える。手漕ぎだぞ、それでいけるのか。10人くらいが乗れるのが一艘ある』
『おう、それでいい。ちょっとの間、貸してもらえないか』
『いいだろう。用済みになったら返してくれれば、それでいい』
『ところで、魚の話だ。お前らのやっている漁をこの目で見てみたい。三日後にお前らのほうへ出かける、船は、その時、曳いていく。魚の話は、その時しようではないか。それでいいか』
『それでいい、願ったりかなったりだ。俺は待っている』
二人の話は決着した。
イリオネスは、感嘆の感想を口にした。
『軍団長、オロンテスに食べさせたかったですな』とパリヌルスが言う。
オロンテスは、集散所の中を歩き廻って、広場にいる一同を目にしてやってきた。
『ややっ!こちらにおいででしたか、統領。あと小一時間くらいで、パンを売り切ります。明日の注文も受け付けました。仕事が終わり次第、帰途につきます』
『おう、判った。パリッ!お前、まだ用件があるのか、あと小一時間くらいで仕事が終わるそうだ』
『そうですか、判りました。スダヌス頭と打ち合わせ用件が2件くらいあるだけです』
『そうか、判った。出来るだけ早く済ませろ』
『判りました』
彼は一拍の間をおいて、スダヌスのほうを向いた。
『頭、二人だけで話せる場がありませんか』
『おう、そうか。じやあ~、来い!こっちだ』
二人は場を離れた。
『なんだ、パリヌルス。他人にきかれたら、まずい用件か』
『魚を日持ちさせる、塩漬けにする、天日と風に当てて干す、貴方たちはどのようにしてやっているのか、それを知りたい。それについて日を改めて話し合いたい。次は頼みの一件だ。頭の手許に用済みの船が一艘ないかな。あれば貸してほしい。ハシケでもいいと考えている、浜と小島の往復に使うのだが』
『その二件か、急いでいる件はどっちだの方だ』
『船の方だ』
『船の方は、すぐに解決できる。ちょっと古いがまだ使える。手漕ぎだぞ、それでいけるのか。10人くらいが乗れるのが一艘ある』
『おう、それでいい。ちょっとの間、貸してもらえないか』
『いいだろう。用済みになったら返してくれれば、それでいい』
『ところで、魚の話だ。お前らのやっている漁をこの目で見てみたい。三日後にお前らのほうへ出かける、船は、その時、曳いていく。魚の話は、その時しようではないか。それでいいか』
『それでいい、願ったりかなったりだ。俺は待っている』
二人の話は決着した。