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東本願寺5 内事

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写真は、内事門。

内事(ないじ)は宮御殿や白書院のさらに裏手(西側)にある内向きの建物で、洋館は歴代門主の居宅になっていました。
2019年に洋館、日本館と鶴の間が重文に指定されました。

通常は当然非公開ですが、2025/3/2 モダン建築祭のガイドツアー「完全非公開「内事洋館」特別見学、武田五一のセセッション代表作へ」にて事前予約制抽選で公開されました。
10:00~12:00、13:00~15:00、15:00~17:00の3組、各20名で参加費は18,000円でした。

最初の40分は阿弥陀堂と御影堂の説明。
そして阿弥陀堂と御影堂の間から西側の非公開部分に入りました。
正面奥に境内西端の石垣が見えます。
左手前方に重文の宝蔵が、右手に曲がると昭和10年代に建てられた式務所があります。
さらに境内の西端を北に進むと、右手に内事の洋館が見えてきます。
洋館は大正12年、武田五一によって設計。
全体的にはセセッション式でありつつ、随所にフランク・ロイド・ライトの造形を取入れています。

車寄せの外観も立方体や直方体などの幾何学模様が使われており、天井は吹き寄せの格天井。
そして吹き寄せ部分は凹になり、数珠上に玉が直線的に並んだ装飾です。
玄関を入ると左手に2階への大理石の階段、右手のロビーから3つほどの部屋があります。
それぞれの扉の上には矢羽根を意匠化したようなステンドグラスが多いのですが、一部は写実的な藤のステンドグラスもありました。
階段裏にある廊下から奥(東側)に進みます。

洋館は北東に向かって雁行状に3棟ほど続きます。
最初の棟の裏手に和室の鶴の間があります。
鶴の間は第23代法主彰如(しょうにょ)の妻 章子(三条実美娘)のお部屋で、お印が鶴だったそうです。
手前に10畳(うち左奥の1畳が床の間)と8畳間と縁からなります。
釘隠は鶴を意匠化したもので、床の間の角には直角二等辺三角形の地袋と棚があります。
また床脇にあたる縁との壁には楕円形のステンドぐらいが嵌め込まれていました。

洋館の廊下に戻り、さらに北東側に雁行状に進みます。
次の棟の1階にはアールデコ調で舞台があるまさに学校の講堂のようなお部屋がありました。
昭和期に改修されたものだそうです。

再び廊下を雁行状に北東に進み、次の棟は階段で3階まで上がりました。
すると大きなお部屋があり、ビリヤード場でした。
それぞれの棟で階段の手摺りや扉の窓の仕様も違っていました。

さらに廊下を雁行状に進み、次は2階へ。
洋館ですが再び和室があり、萩の間です。
萩の間は第24代門主 闡如(せんにょ)の妻 智子女王(香淳皇后の妹)のお部屋で、お印が萩だったそうです。
10畳の次の間に12畳の本間。
本間の右手には大きな床の間がありました。

廊下を北に進むと日本館に連続します。
こちらの1階東側には人形の間があります。
大枠の格天井、右手奥に床の間。
左右に低めの琵琶棚があり、筆返しが付いていました。

廊下で西側に進むと近年、高松伸氏によって改修されて応接間がありました。
側面など所々に朱塗りの材が使われ、天井は金の二十折り上げ格天井と、ちょっと派手目な感じでした。

このお部屋の廊下を挟んで日本館の玄関です。
玄関にも天井には大きな長方形の1枚板が5枚ほど並べて使われていました。
そしてこの外が、檜皮葺唐破風屋根の車寄せでした。

前庭を経て、内事門を出ると境内北端の花屋町通に出て、見学は終了でした。

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2025 3/2の拝観報告3(仁風庵 私のおひなさま)

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写真は、広間の茶室。

京都駅の伊勢丹を出て、市バス9系統で堀川痛を北上します。
堀川中立売で下車して、中立売通を東へ。

13:20頃にやってきたのが、仁風庵です。
この日はこちらで事前予約制で私のおひなさまを開催しておられると、アマ会のHitoさんが教えてくださいました。
参観料は2,500円。

前回は行った時間の加減か人がまあまあ多かったのですが、今回は少な目で参観しやすかったです。
お家の方だけで開催しておられるので、あまり告知してたくさん来られても困るそうw
お菓子の数の都合もあるので、事前予約制にしているのだとか。

今回行った時間にお客さんが多くなかったこともあり、初めてこちらのお家の方とお話出来たのがよかったです。
またアマ会のYsさんも先に来ておられ、出会いました。

いつものように小間での呈茶もあり、塩芳軒の桜橘も美味しかったです。
2階の広間は以前も行ったことがありましたが、その奥の6畳間は今回初めて拝見しました。

14:10頃までゆっくりして、次へと向かいました。

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料亭 わらびの里

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写真は、長屋門から玄関までの前庭。

料亭 わらびの里は山科にある完全予約制の料亭で、きれいな庭園に数寄屋建築があり、宿泊も出来ます。

アクセス
五条通(国道9号線)を東へと進みます。
東山トンネルを抜け山科へ。
新幹線と並走しながら山科の市街地を抜け、道は左へカーブします。
すると左手にマクドナルドが見えてきます。
これを通過し、ESSO、ローソンを越え、2つ目のESSOがある交差点を右折して突き当りをすぐに左折し、府道35号線を進みます。
音羽病院の前を通過して1つ目の信号を右折、その次の信号を左折します。
名神高速道路の下をくぐるトンネルが見えますが、この前を右折。
約300m直進した左手の名神高速道路の下をくぐるトンネルをくぐります。
あと細い坂道をひらすら上ります。
約560m進んだ右手に料亭 わらびの里の長屋門が見えます。

表門は大きな長屋門です。
これをくぐると左右は苔のきれいな散策路が右手に続きます。
明治後期から昭和の作庭家 小島佐一の作庭です。
途中の左手に東屋があります。
さらに先に進むと右手は平地ですが、左手の下には川が流れているので左手は傾斜面です。
そしてこの散策路の左右にしだれ桜があります。

しばらく進むと右手に離れの桜の間があります。
内部は比較的シンプルな8畳間+6畳間ですが、春は外のしだれ桜がきれいに見えるでしょう。
そして左手の斜面には石橋や水車があります。
この道の正面に主屋への廊下があります。

この建物は中央の中庭をぐるりと囲うように建っています。
右手奥に主屋(宿泊棟)、そして石畳で船底天井の外廊下で中庭を囲い、その外側に各部屋があります。
また散策路から見て左側は斜面なので、左手側の部屋は懸崖造りで雁行状になっています。

外廊下に入って左手に進んだ最初の部屋が緑の間。
焼き瓦の玄関間を経ると、細長い7.5畳間。
船底天井で左手は踏込み床が床脇にも繋がり、部屋の左脇を縦断しています。
梁の木は自然木で床の間の上で自然にカーブして降りてきて、袖壁の上縁となっています。

さらに外廊下を進んだ隣の部屋が、月の間。
玄関間を経た奥は正方形の8畳間。
勾欄は低く、懸崖造りなので船をイメージしているようです。
太い梁は手斧でなぐってあり、竿縁の木も太目でやや黒めの木材。
少し民芸建築風でもあります。

外廊下を突き当り右へ。
1番川側の辺になります。
その先の部屋が桐の間です。
付書院のような玄関間を経ると、奥は8.5畳。
屋根は複雑で左手は網代の船底天井。
右手は手斧でなぐった太い梁を経て、竿縁天井。
奥は竹の平天井を経て、最奥は化粧屋根になっています。
左手に細長い床の間があり、床脇はありません。

さらに外廊下を進んだ隣の部屋が竹の間です。
10畳間で掘りごたつになっています。
右手の縁側の2畳分は竿縁天井で、それ以外の部分は大きな船底天井。
右手の床の間の落とし掛けは右からまっすぐな材ですが左の1/5ぐらいは切れており、下から自然木で支えて入るような仕様でした。

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2025 3/2のランチ報告2(京都伊勢丹地下 銀座 天一 イートイン)

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写真は、天丼 楓 2,420円。

東本願寺を出て、午後の拝観の前にランチへ。
京都駅にある伊勢丹の地下へ。

あまり時間をかけたくなかったので、B1のやま六とB2の銀座 天一のイートインの2択。
やま六は5組待ち。
片や銀座 天一のカウンター席(全6席)はちょうど1つ空いていたので、今回は銀座 天一にしました。
やま六もまた行きたかったので、それは次回に。

12:20頃に着席。
さてこの日も空腹w
一番盛りだくさんの天丼 楓にしました。
内容は海老2、野菜2(玉ねぎ、しいたけ)、魚2(キス、タチウオ)、かき揚げ。
メッチャお腹が減っていたので、ちょうどいいボリュームでした。
もうてんぷらがサクサクとかは当たり前。
まあ美味しくない訳ないですよね。

隣の親子丼の鶏三和も美味しそうでしたが、こちらも3人待ちでした。

12:45頃にこちらを出て、次へと参りました。

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おおきに迎賓館 紫野出雲路邸

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写真は、降り蹲踞のある奥庭。

おおきに迎賓館・紫野出雲路邸は随筆作家 岡部伊都子の旧宅を改装したイベントスペースや夜は鮨こんどうを営業しておられます。

アクセス
地下鉄烏丸線の鞍馬口駅で下車し、2番出口から地上に出て左に進みます。
約130m先の鞍馬口医療センターの手前の交差点で信号を渡って右折します。
細めの道を約310m進むとY字路になるので、これを左に進みます。
道なりに左にカーブしながら約170m進んだ右手に、おおきに迎賓館 紫野出雲路邸の高い塀のある表門があります。

2024/12/11、12/12に開催された淡交社の「京都の町家で楽しむ茶事 岡部伊都子旧邸 クリスマス茶事」で内部に入りました。

表門を入ると玄関の前庭があります。
石畳が玄関まで続きますが、秋は紅葉がきれいでした。
正面は主屋の庭園につながりますが、左手の玄関から入ります。

玄関間は3畳で吊り床と左手には出格子窓があります。
玄関間の奥には左右に廊下が走ります。
右手には2階への階段、台所や奥の間につながりますが、当日は締め切り。
廊下の正面に4畳半の小間の茶室があります。
屋根が化粧屋根、網代屋根と船底天井の3種でした。
当日はこちらが寄付でした。

そして廊下の左突き当りには洋間があります。
6畳ほどの小さなお部屋で、天井には漆喰で意匠が施されていました。
当日はこちらが待合でした。

本席は奥の本間で、玄関から出て露地を進みます。
細い露地の途中に蹲踞、突き当りに蔵があり、庭園は左に続きます。
左手の庭園は降り蹲踞があり、石橋が掛かっていました。

ここの縁から8畳の本間に入ります
8畳間は床の間に床脇があり、襖の引手は櫂。
当日はこちらで炭手前、茶懐石と主菓子。
一旦待合に戻り、ベルの合図で戻って来て濃茶、続き薄でした。
 
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2025 3/2の拝観報告1(東本願寺 完全非公開「内事洋館」特別見学、武田五一のセセッション代表作へ)

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写真は、内事門から見た内事 日本館。

3/2の日曜日です。
とうとう来ました、この日が。
現状、今年1番楽しみにしていた日です。
もういいですね。
東本願寺の内事の見学会です。

各寺院の建物はある程度把握しており、さらにアマ会の方々もアンテナが高いので、重文に指定される前から武田五一設計の洋館があることは知っていました。
そしてそれが2023年に重文指定されたので、ワンチャン見学の機会はないかと伺っていました。
今でもお住まいとして使われている部分があるので困難だろうとは思っていましたが、西本願寺黒書院も公開されたことがあるぐらいなんで。

今回はモダン建築祭の一環として、1日3回、1回20名、参加費18,000円で事前申し込み多数の場合抽選で開催されました。
アマ会での動向を見る限りでは、倍率は1.5倍ほど。
参加費の高さで「ある程度本気」の人の応募に絞れた感じでしょうか。

僕は10:00~の回に参加しました。
アマ会からはあんとんさんと京loveさんが来ておられました。

御影堂門下に集合。
阿弥陀堂と御影堂へ案内付きでお参り。
この辺りはスルーは出来ないですよねw
そして10:40から阿弥陀堂と御影堂の間の門から裏の内事の敷地へ。

入って少し進んだ左手奥の重文の宝蔵が見えていました。
そして境内の西端に道を北上し、南北の中ほどにある洋館の玄関へ。
ここから笠原先生の解説でスタート。

結論からいうと、洋館が大きい。
北東方向に雁行状に3棟ほど続いており、1番最初の棟だけはきれいで今も使っておられる感じでした。
そして洋館最初の棟の裏手に同じく重文の鶴の間があり、こちらも拝観。
洋館は各棟1部屋ぐらいは見れました。
講堂のようなホール。
3階のビリヤード場。
この3階では外の景色を1番に確認しました。
今自分がどのあたりにいるのか。
内部が大きくてやたら曲がるので、どのあたりにいるのか分からなくなりがちでした。
また洋館には萩の間という和室もあります。
そして最後が1番北側にあり、内事門から見えている日本館です。
こちらも2部屋拝見出来ました。

内部の大きさが想像以上だったこと、また洋館、鶴の間と日本館のすべてを拝見出来たので、非常に有意義な内容でした。

12:00頃に終了し、花屋町通沿いの内事門の外で解散しました。

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大まさ

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写真は、主屋の奥庭。

大まさは上七軒にある元お茶屋さんで、毎月25日にやなぎのにわ京菓子店さんがツキイチカフェを開いておられます。

アクセス
千本今出川のさらに西、バス停1つ先が上七軒です。
今出川七本松の交差点の北西に斜めに走る道があり、これが上七軒です。
ここを入ってまっすぐに約260m先、老松北野店の手前に大まさがあります。

天神祭のある毎月25日の11:30~15:00に、こちらでツキイチカフェを開いておられます。
10食限定のにゅうめん、おぜんさいや生菓子もあります。
また生菓子は12:15~13:15~、14:15~の3席(1席5名)、離れの座敷にてお点前ありで戴けます。

玄関を入るとまっすぐ正面奥へと通り庭があり、そこがキッチンです。
入ってすぐは土間で、西欧雑貨のお店をしておられます。
土間の左手奥に玄関があり、玄関間は3畳です。
この奥が次の間の3畳で、こちらからお食事を出してこられるのとお会計スペースです。
さらに奥が本間で客席の6畳間です。
こちらでお食事やスーツが頂けます。
通常利用ではここまでです。

この奥には奥庭があり、右手の廊下から離れに入れます。
お茶席はこちらの離れの茶室 梵庵であります。
6畳間で奥側が化粧屋根。
右手に踏み込み床、自然木の床柱、台形の天袋。
最奥には光取りの円窓があり、お茶屋さんの風情です。
お茶席は全員にお点前して下さり、1席35分ぐらいで1,000円です。
25日が土日祝の場合はインスタからお席の予約をしておいた方が安心です。

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2025 3/1の拝観報告3 最終(金戒光明寺 永運院 バリ舞踊と武夷岩茶 IN EIUNIN)

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写真は、書院の内部。

河道屋 養老を出て、金戒光明寺に戻ってきました。
次にやって来たのが、金戒光明寺の塔頭 永運院です。
この日は13:30から「バリ舞踊と武夷岩茶 IN EIUNIN」というイベントがあるのをアマ会のHitoさんが教えてくださったので参りました。

2017年以来の永運院。
さらにAMには別企画のお茶席が紫雲亭であるってw
同日午前午後でよかったです。

13:00に受け付け開始。
参加費は6,000円、参加者は22名でした。
方丈の前で受付をして、右手の縁から方丈の裏へ。
方丈裏に廊下伝いで書院があり、会場はそちらでした。

まずはバリ舞踊。
方丈の手前が舞台仕様に。
チョンドンとマルガパティを踊って下さいました。
バリ舞踊は初めて見ましたが、動きが独特ですね。
演目の間に10分ほどの休憩も挟んで、14:30頃に第1部は終了。

座布団を並べなおして、岩茶茶会です。
岩茶は2/11に銀月アパートでも頂いたので、ある程度の知識はありました。
 
        
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写真は、老松の寒紅餅

お菓子は老松の寒紅餅。
周りの粉は甘いのですが、お餅自体は梅の風味が強くていいバランスです。
今回のお茶は極品肉桂と水金亀を4煎ずつ頂きました。
昔の永雲院の書院前庭の写真を見ると、庭の真ん中に大きな梅の木があったのですが、今回は切り株だけになっていました。
枯死しちゃったのかな~~
お庭のシンボルがなくなったのは寂しかったです。

16:00頃にお茶席も終わり、この日はこれで帰宅しました。

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聚楽猪飼邸

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写真は、主屋の表座敷。

聚楽猪飼(いがい)邸は大正10年頃に建築された大塀造(だいべいづくり)の町家です。

アクセス
市バスの千本旧二条で下車します。
すると角にセブンイレブンがあるので、そこを旧二条通へ左折します。
JR嵯峨野線の高架下を通り、左手に自動車教習所を見てさらに直進します。
布袋餅を越えた次の交差点を右折し、西町通を進みます。
約30m先の左手に聚楽猪飼邸があります。

月に1回「棟梁が教える 見て学べる京町家ツアー 聚楽猪飼邸」で、棟梁が内部を案内し、町家について教えてくださいます。
HPから事前申し込みが必要ですが、無料です。
10:00~11:30終了です。

大塀造の町家は店の間がなく、裕福な商人や医者などが住宅専用に建てた塀付きの町家です。
塀に囲われた玄関を入ると玄関庭があり、左手に腰掛待合があります。
玄関庭を奥に進むと途中の右手に正式の玄関があり、直進すると通り庭でおくどさんがあります。
右手の玄関から入ります。

玄関を入ると4畳半の玄関間があり、正面に廊下が見え、右手には茶道口があります。
茶道口を入ると右の部屋は4畳半の茶室です。
奥に床の間、床脇として踏み込み床と3つ並んでいます。
右手1/4は化粧屋根、3/4は竿縁天井で、化粧屋根側には大きな下地窓があります。

玄関間と茶室の奥には左右に長い廊下があり、それと直行して玄関間から奥にも廊下があります。
この廊下の右手は大きな庭園、左手に次の間と表座敷があります。
手前の次の間は7.5畳、表座敷は10畳。
次の間には押入れがあり、表座敷には床の間、床脇と付書院があります。
また天井を見ると次の間の材は板目ですが、表座敷の材は柾目(まさめ)になっています。

表座敷の左手奥へと廊下を進むと、雁行状に奥座敷があります。
奥座敷は8畳で、床の間、床脇と琵琶棚が並んでいます。
こちらの材はどうも南アフリカのブビンガではないかとのことでした。
だとすれば当時としては非常に珍しい材だったそうです。

奥座敷の奥の庭には蔵、奥座敷の左隣には6畳の和室があり、この部屋が家族が集まるリビングのようなお部屋だったそうです。
訪問時は床下の構造が分かるように床板が外され、掘りごたつの跡もよく分かりました。

このお部屋を出て廊下を左に進むと、1周して玄関間の前に戻ってきます。

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2025 3/1のランチ報告2(河道屋 養老)

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写真は、離れの座敷。

11:30に金戒光明寺でのFUDGE Marché KYOTOのワークショップの茶会を終えて、春日北通を西へ。

11:50頃に徒歩でやって来たのが、河道屋 養老です。
今年の1月に初めて来て、名物の養老鍋を戴きました。
そしてこの日は予約なしでランチに。

今回は予約なしだったので入口近くの土間席でしたが、巻頭写真は内部紹介の都合で前回のですw

        
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写真は、天ざるそば 大盛り 1,800円。

今回は温かい日だったこととサクッと戴くべく、天ざるの大盛りにしました。
さすがに蕎麦の専門店だけあって、蕎麦の風味が来ますね~~
メッチャ美味しい。
てんぷらも蕎麦によく合います。
そば湯もすべて戴いちゃいました。
歳取るごとにうどん・そばがラーメンを凌駕していきますね。
美味しい。
そして若い頃は蕎麦>>うどんでしたが、
今は拮抗していますw
うどんが急上昇ですね。

12:30頃にこちらを出て、金戒光明寺へと戻りました。

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日下部大助家住宅

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写真は、周山街道からの外観。

日下部大助家(くさかべだいすけけじゅうたく)は小野郷の庄屋の邸宅です。
主屋や蔵は明治、新座敷は大正時代のもので京都市登録有形文化財です。

アクセス
仁和寺の前を通過しきぬかけの道を西へ進み、福王子の交差点を右折して周山街道(国道162号線)を北上します。
神護寺、高山寺の前を通過し、さらに北上します。
福王子から約15㎞、岩戸落葉神社への分岐の少し先の左手に日下部大助家があります。
奥の茅葺の家が式部家です。
JRバスなら周山行きにて小野上ノ町で下車し、少し戻るとあります。

通常公開はしておられませんが、2024/5/18 まいまい京都の「建築史家と小野郷お屋敷めぐり!通常非公開・2つの1大邸宅を拝見 」で内部を拝見しました。

周山街道沿いに表門があり、中央に主屋、左手前に米蔵、左奥に二十四畳蔵、右手前に旧六畳蔵、右奥に中蔵があります。
表門を入ると前庭があり、右手前に主屋の座敷棟の式台、正面に主屋の居住棟、左奥に前述の二十四畳蔵、左手前に米蔵があります。
主屋は手前に座敷棟、奥に居住棟が雁行状にあり、その間を玄関棟がつないでいます。

主屋にはまず左手の居住棟から入ります。
手前は土間で板の間の上のおくどさんが5基あります。
さらに奥が12.5畳のだいどこで、居住部のリビングです。
天井はトラス構造の梁がむき出しです。
だいどこの右手に進むと玄関棟です。
4畳の内玄関、左手(奥側)に6畳の次の間があります。
さらにまっすぐ進むと、座敷棟の6畳の本玄関。
左手(奥側)に8畳の応接間、8畳の中の間、10畳の旧奥と3間並んでいます。
各部屋の釘隠しは扇や文様名をすべて違いますし、各欄間も幾何学的に細かな細工がされていました。
旧奥には左から床脇、床の間と付書院があり、襖、天袋や地袋には源氏物語の扇面が貼られていました。

この3間の左手には庭園があります。
元は池に水があったようですが、今は苔むした石組みが残っています。

座敷棟の左手奥に連続して、大正時代に新座敷が増築されました。
新座敷は3間で、中央は10畳、最奥は4畳半の仏間です(手前の次の間は非公開)。
10畳間には琵琶棚、床の間や付書院がありますが、旧奥のよりはくだけた感じ。
琵琶棚の地板は樟の1枚板で、金閣寺の天井板を取った木のものだそうです。
仏間は茶室の様な数寄屋。
化粧屋根と竿縁天井で、吹き寄せも見られます。
床の間と床脇の地板は連続した1枚板で、床柱は瘤が多い銘木を使っています。

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2025 3/1の拝観報告1(金戒光明寺 紫雲亭 FUDGE Marché KYOTO ワークショップ 茶席)

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写真は、紫雲亭内部。

土曜日です。
この日は朝から大忙し。
まず7:45頃に長男、妻と車で自宅を出て、洛星高校へ。
この日が卒業式でした。
僕は送迎と記念撮影係。
式前に記念撮影を終わらせて欲しいとの学校側の要請があったので、早めに行って撮影ポイントに並びました。
そしたら長男の周りに友達がどんどん集まってきて。
家族での写真と仲良し7人で集合写真も撮れました。
妻はそのまま式と謝恩会に。

僕は帰宅w
そして9:00から4/20の建仁寺での四頭茶会の予約。
今年は日曜日なので、すぐに埋まりました。
9:00ちょうどに申し込んでよかったです。
さらに10:00からも今後のお茶会の申し込み。

そしてこれ終わりでシェアサイクルで自宅を出ました。
10:30過ぎにやって来たのが金戒光明寺です。

この日はこちらの庫裏で FUDGE Marché KYOTOが開催されており、そのワークショップでお茶席があるのをあきさらささんが教えてくださいました。
FUDGEって20代のおしゃれな女性向けの雑誌。
まあ僕とは対極の存在ですねw
対象は真反対ですが、織部流扶桑派のお点前が珍しかったので来てみました。
なんでも清水寺でのお茶席はすべてこちらがなさっているそう。

まず庫裏から入場するのに1,200円。
そしてワークショップのお茶席に1,500円別途必要。
非公開茶室でのお茶席と書いていましたが、そこは予想通り紫雲庭紫雲亭でした。
秋の特別公開時に呈茶をしている時があります。

11:00から1席12名。
FUDGE Marché KYOTOのワークショップですので、1席目には雑誌のモデルさんも来ておられました。

        

お菓子は菓匠おくむらさんの。
織部流扶桑派さんのお点前は目の前で1人ずつ点てられるのだとか。
今回は色紙が茶碗に乗せられていましたが、本来は扇子だそうです。
扶桑派の先生とも名刺交換させて戴いたので、今後行ってみようかなw
30分ぐらいで終了し、ランチへと向かいました。

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日下部式部家住宅

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写真は、主屋の外観。

日下部式部家住宅(くさかべしきぶけじゅうたく)は朝廷の供御人の住宅です。
江戸時代のもので、京都市指定有形文化財です。

アクセス
仁和寺の前を通過しきぬかけの道を西へ進み、福王子の交差点を右折して周山街道(国道162号線)を北上します。
神護寺、高山寺の前を通過し、さらに北上します。
福王子から約15㎞、岩戸落葉神社への分岐の少し先の左手に日下部式部家があります。
手前の蔵が複数ある大きな家が大助家です。
JRバスなら周山行きにて小野上ノ町で下車し、少し戻るとあります。

通常公開はしておられませんが、2024/5/18 まいまい京都の「建築史家と小野郷お屋敷めぐり!通常非公開・2つの1大邸宅を拝見」で内部を拝見しました。

周山街道から石段を上がり表門をくぐると、正面が茅葺の主屋の右側面になります。
左手に進み、表側にまわります。
現在の周山街道は明治後期に付け替えられており、元は南側を走っていました。
よってこの主屋は今の周山街道には背面を向けていますが、当時は街道側に向いていました。
主屋の前には前庭があり、右手に土間の玄関、その左に式台の玄関、左手は上の座敷になります。
土間の玄関を入ると大まかに左手に田の字型に部屋があります。
向って右手前が囲炉裏のある板の間、右手奥が6畳+4畳のなんど(プライベートスペース)、左手前は下の間、左手奥が上の間です。

土間の奥には一段高い板の間に5基のおくどさんがあり、突き当りには斜めの杉板の流しがあります。
また土間と板の間の上には注連縄で結界を張れるように、四隅と中点に穴の開いた木が設えてあります。

下の間は式台を入ったところで、四方の長押に槍掛 があります。
上の間には付書院がありますが、明かり取りのため障子と唐草模様の欄間があります。
付書院の右手の襖を開けると、饗応用に丸炉(がんろ)が設けられています。

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2025 2/28のおでかけ報告3 最終(探偵ナイトスクープ収録観覧)

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写真は、客席から見たスタジオ。

16:00前に福島駅で下車し、徒歩でやって来たのがABC(大阪朝日放送)です。
この日はアマ会のkaraikaさんが当選された「探偵ナイトスクープの収録観覧」でした。
karaikaさんは5回目の応募で当選され、僕を誘って下さいました。
僕も何となく高校生ぐらいから「収録観覧行ってみたいな~~」と思っていたので、非常にラッキーでした。
ネットで調べても、当選しにくいようでしたし。

人生で2回目のTV収録観覧。
1回目は2006年の「笑っていいとも」。
夏休み、妻とアルタに行きましたね~~。

さて今回です。
16:30に集合。
受付をすると布テープのパスを貼るように言われます。
そして正面の大階段に番号順に並んで座り、順に1階南側の通用口から中に入ります。
大道具倉庫を抜けてすぐ、1階にスタジオがあります。
見慣れたセットに皆さん「お~~~っ」てなります。

観覧者は300名程度。
17:00前には皆さんスタジオに入りますが、ここから約40分ですよ。
トイレ誘導タイムです。
局内なので勝手にウロウロさせられないのでしょう、10人ずつぐらいで誘導されるので時間がかかります。
2本撮りで途中トイレ休憩はないので、ほぼ皆さん行かれます。
待っている間は、

        
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写真は、スタジオの引き写真。

まあ、写真タイムですよねw
ちなみに僕の席、スタジオに向かって右側の最前列でしたw
演者さんが出てくるすぐ横ですね。

そしてトイレが終わった17:40頃からチャイルドプリンスさんによる前説。
注意事項や声出し。
「家で見ているようにリラックスしてみてください」など、場の空気を温めておられました。

17:55頃から1本目の収録開始。
1本目は4/11の放送分。
顧問は初登場の人というか、”悪魔”でしたw
今後”黒ミサ”があるようで、その告知です。

基本番組は、依頼内容の紹介→探偵のイントロコメント→VTR→出演者のコメントの流れです。
VTR中はスタジオは暗転し、家で電気を消してテレビを見ているような状況になります。
VTR終わり10秒前ぐらいで照明がついて、VTRからスタジオに降りてきます。
演者さんのコメントって、ほぼそのまま全部使われていそうです。
切ってないようですねw

1本目の3つの収録終わりで18:50頃。
ここでエンド5秒を2つ撮りました。
そして演者さんは一旦退出され、2本目に向けて着替えられます。
その間もチャイルドプリンスさんが遊んでくれますw

19:10頃から収録再開。
2本目は3/7の放送分。
関西では今夜、この後1時間17分後です!
「ブログ掲載の掲載日」、よく合わせたでしょうw

顧問は大阪府の吉村知事でミャクミャクと万博の宣伝に。
収録の流れは1本目と同じですが、さすが大阪と思ったことがありました。
最初に「家で見ているようにリラックスしてみてください」と言われたのですが、周囲の方がマジで「そんなアホな~~」とかVTR見ながら結構口にされるんですよね~~
結構複数聞こえてきました。
いや、それでいいってTV局側が言っているのでいいのですが、東京、いや大阪以外じゃしゃべらないだろうな~~とは思いましたw

収録は20:10頃に終了。
その後間寛平師匠やその他の演者さんが観覧客とお話してくださり、僕らはちょうど帰り口の近くだったので皆さん帰りに握手してくださいましたw
出口ではパスの布テープと交換で、探偵ナイトスクープのクリアファイルをくれました。

20:30頃に終了し、福島駅周辺で夕食。
22:00頃に帰宅しました。

karaikaさん、お誘いくださりありがとうございました。
そして関西の皆さんは、23:17からのオンエアを観ましょうねw

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2025 2/28の拝観報告2(南殿光照寺 御指図の井)

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写真は、南殿幼稚園奥の南殿旧跡。

山科駅前の得正を出て、地下鉄で東野駅へ。
この日の本来の予定までまだ時間があるので、拝観しておきます。
駅から外環の東側へ。

徒歩でまずやって来たのが、

         
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写真は、御指図の井。

御指図の井です。
山科本願寺遺構の1つです。
今までまいまい京都山科の企画で2回本願寺遺構めぐりをしましたが、
いつも外環の西側だけで東側はご案内で終了になります。
そりゃ遺構のほとんどが外環も西側にあるのでやむを得ないのですが、
だからって「そうですか」で終わる僕ではありませんw
ということで、実際に参りました。

こちらは予想が付くかもですが、干ばつで困っていたら蓮如上人が指した場所を掘ったら井戸が湧いた的な伝承の場所ですw

さらに東に進むと、南殿光照寺があります。
13:00頃に到着。
蓮如上人が隠居した南殿があり、さらにはここで亡くなっととも云われています(西宗寺説もあり)。
しかし没後に六角氏や法華宗によって焼き払われ一旦焼失し、後年に再建されています。

境内に入ると人気なし。
しかし勇気を出して庫裏をピンポン。
すると留守番の方が出てきてくださり、
「南殿幼稚園の敷地の奥に遺構跡があるから、行ってきていいよ。今日は幼稚園も休みだし」と。
さらに由緒書きもお願いしたら下さいましたw
ラッキ~~。
浄土真宗のお寺って、御朱印がないのでコンタクトが取りにくいんです。

南殿幼稚園の門を入り、園庭を抜けるとさらに奥に遺構がありました。
濠だか築山か各とは分かりませんが、ありましたね。
石碑もあったし。

これは幼稚園がやっていたらこちらも入りにくいし、先方も入れにくかったでしょうね。
やっぱりツイテますね、僕w

13:20頃にこちらを出て山科駅に戻り、JRで大阪に向かいます。
まだ時間が早かったので阪急百貨店でホワイトデーのお返しを品定めして、
15:30頃に梅田を出て、この日のメインの目的地に向かいました。

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