伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

議員だよりに、9月定例会一般質問をまとめ、記事にしました。

2018年09月19日 | 市議会
 9月23日付の議員だよりは、一般質問をまとめて記事にすることにしました。

 質問後、各紙が小名浜上神白の太陽光発電の問題を報道したので、その記事も紹介しています。

 ご覧ください。



太陽光発電設置に市も関与して適正設置を促せ
勤務時間の適正把握の仕組みづくりも

伊藤浩之



 私の一般質問では、①条例制定で民間の太陽光発電事業に規制をかけ適正に誘導する、②アカシア風力発電事業への評価、③超過勤務等職員の適正な労働を確保する――の3項目を取り上げました。

条例は研究課題と市

 太陽光発電事業の適正誘導は、6月定例会に続くもので、市は、国が太陽光発電に関して「事業計画策定ガイドライン」を策定しているので、適正に事業が進められると考えており、条例の制定は「研究する」と答えていました。

 ところが、この質問後、問題がある太陽光発電施設に関する情報が寄せられ、改めて市がこの問題に能動的に関わり、事業を適正に誘導できるようにしていく重要性が浮き彫りになっていました。

崩落事故等発生

 問題があった施設は、一つは内郷高野町に㈱アイラックが建設をすすめた施設です。高野小学校・内郷第三中学校の目前の施設をはじめ数ヵ所に施設がありますが、このうち通学路である市道脇で、住民が法面の「崩落が心配」と指摘していた場所で、8月13日、現実に崩落事故が発生しました。

 また、小名浜上神白にエナジー電力㈱が設置した太陽光発電施設では、むき出しの法面がブルーシートだけで養生され、直下の住宅等に降雨のたびに土砂が流れ込む事態になっており、ここでも崩落等が懸念されています。

 一般質問の答弁では、アイラックは開発に必要な森林法に基づき届け出た計画以上の区域を開発、その結果、法面が急こう配となり、土砂崩落が発生したといいます。


質問をきっかけに、法令違反の設備が報道に取り上げられる


 また、エナジー電力は、一部地域の伐採に必要な届けや小規模林地開発計画書を提出しないままに開発してしまい、排水対策も不十分な状態で工事を進めてきたといいます。

 市は、これらに是正を「強く求める」としていますが、発電設備の設置は進みます。

 違法に進んだ施設で開発が進められる。こうしたことを繰り返さないために、計画段階から市が能動的に関わり、施設が適正に設置されるよう誘導する必要があります。

 市執行部は、これらの事業は、国のガイドラインの暫定措置が適用されるため、「一定の猶予期間の中で事業計画を提出して、ガイドラインを満足させるような形」で、事業を進めれば良いという考えをにじませます。

 しかし、現に、事故等を発生させ、場合によっては人身や財産に危険を及ぼしかねない状況がある中で、それで良いのかということが問われています。

神戸市にも学んで

 私は次のように求めました。

 「西日本豪雨災害で太陽光パネルの崩落事故を受けた神戸市は、出力10Kw以上の事業用太陽光パネルを設置を届け出制にする条例制定の検討に入りました。同市長は『安全を守るためには既存の法令では不十分』と指摘しています。本市では住民に危険が迫る事態がすでに発生しており、スピード感を持って『研究』などではなく、条例制定に向けて動き出すことが求められており、市長の見解を伺いたい。」



 市長は、「国県等の動向を注視し、その必要性についても研究してまいりたい」と、6月定例会と同じ答弁を繰り返しました。

 この姿勢で、住民の安全と財産を守ることができるのかが問われる結果となりました。

最多残業年1253時間

 財政部の職員が昨年2月に自殺した事件の関係から、適正な勤務確保に向けた取り組みを質しました。

 質問の中で、2017(平成29)年度の最多超過勤務は年間1253時間にも上ると言います。単純平均で月100時間を超えています。

 現在、超過勤務は、本人の届け出で把握する仕組みとなっているため、届け出のない超過勤務=サービス残業を把握できない仕組みです。

 「職員を守るためには費用が掛かってもしょうがない、という観点」で、パソコンの使用履歴の活用など、客観的に勤務状況を把握できる仕組みを導入するよう求めました。






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