スチューデント (L'Etudiante 、1988仏、104分)
監督:クロード・ピノトー、音楽:ウラディミール・コスマ
ソフィー・マルソー、ヴァンサン・ランドン
パリの女子大学生(ソフィー・マルソー)とミュージシャンの恋愛模様。彼女は学位の試験が目前になっていて、ミュージシャンの浮気に苦しむ。映画としてはそのドタバタとした経過をちょっとスリリングに描きながら、まずまずの娯楽ものになっている。
アイドル映画としてはかなり露出度も高いのと、パリの若者の生態が、これはほかの映画にもよくあるように結構いい加減で子供っぽいのだが、面白く描かれている。
また試験の準備、口頭試問が、古典の相当難しい内容で、トリュフォー「大人は判ってくれない」で小学校(多分)の国語の時間がよく出てくるけれど、やはりフランスはこうなのか、と妙に感心したり、たまらないなと思ったりする。試問の最後のソフィーはけなげで可愛い。
ソフィー・マルソーの女優としての魅力開花はもう少し年齢を重ねてからだが、ファンとしてはこの二十歳すぎの作品、気持ちのいいもの。