メドレー日記 Ⅱ

by 笠羽晴夫 映画、音楽、美術、本などの個人メドレーです

ルービンシュタイン「ショパン:夜想曲集」

2015-06-02 21:42:55 | 音楽一般
ショパン:夜想曲集 アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
これもコーガンの「アンコール集」と同じく名盤コレクション1000(ソニー)で最近出たもの。1965/1967年の録音、もちろんRCA原盤だがソニーからの発売。
 
若いころ、ルービンシュタインはとりわけショパンで名声が高かったのだが、まともなショパン、まずはこれを聴いてという感じだったから、生意気ざかりだと、もっとテクニックも表現も突き抜けたというか、いい意味でのケレンの方に行ってしまい、ルービンシュタインのいい聴き手ではなかった。もっともあの映画「カーネギーホール」では「英雄ポロネーズ」、ファリャの「火祭りの踊り」など、どちらかというとこれ見よがしのうまさの印象もあり、どっちもあんまり、、、だった。
 
ところが、15年くらい前だったか、フィリップスから原盤所属の垣根を越えた「20世紀の偉大なピアニスト」という選集で、このルービンシュタイン2枚組二つのうち一つがショパンのソロ・アンソロジー、これを聴いていて、まいった。
 
ヴィルトゥオーゾらしいピアニズムではありながら、とげがなく、ショパンの書いた台本が自然にこちらに入ってくる。ショパンで一番好きな「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」でもそれはそう。
 
さてこの夜想曲集のうちいくつかは前記CDにもあるから、期待通りの出来で、こういう一枚を場合によってはBGMとして聴くのもよい。
この1枚はおそらく2枚組の全集から作ったもので、第7番から第19番(遺作)までが並んでいる。本当は番号順でなくて、誰かがうまく並べてくれてもよかったのだが、発売する会社としてはそうもいかないのだろう。それと買ってしまってから気がつくと、いろいろなところで使われていて有名な第1番、第2番が抜けていて、さらに映画「戦場のピアニスト」で効果的に使われた第20番(遺作)もない。もっともこの遺作は全集にもないのだが。それはともかく、昨今はショパンでも、カテゴリー別に全曲で出したがるのに付き合うのも辟易だから、これはしょうがない。上記の曲は、それぞれ単独に他のピアニストで聴いてもいいので。
 
でもくどいけれど、ショパンを続けてかけて聴くのは、これからは、ルービンシュタインがいい、とあらためて思う。

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