怖いのはコロナウイルスではありません。
コロナウイルスで心が荒むこと。
私はコロナに関係なく1年に2度円形脱毛症になりました。
2度目はまったく違う場所。直径5センチもあった最初の脱毛の後には強く立派な新毛が生まれました。
一度抜け、一所懸命に生えてきたものは強いのです。
骨折した骨も強くなるとか…
路上飲みする若い人は、逆境というものを知らない。だから心が荒廃するのではないでしょうか。
おしんが、一躍ブームになったのは1980年ごろ。高度成長期です。あまり貧乏な人はいませんでした。
しかし、それも10年後には崩壊しました。橋田壽賀子さんはそれを見越していたのです。そんな豊かな時代に我慢辛抱のおしんになぜ皆が涙したのでしょうか?
敗戦後、見事に立ち上がった日本人女性の逞しさを見たからではないでしょうか?
元恋人と深い絆で結ばれていた友情。
老年になってから店舗はそれぞれ二代目に譲り、いつしか商売敵になったとき、おしんさんは言います。「息子も孫も豊かな時代に育ったから一度どん底を味わったほうがいい」と。
腹が据わったおしんさんはやはりカッコいい。
性根が腐りかけていた息子はいつしか正気に戻り、一から出直す覚悟をします。そんな簡単に人は改心できない…とも思いますが、いつか気づく日はあって欲しい…という願望を込めて私は「おしん」を見ました。
あのブームを「おしん信仰」と揶揄した人もいました。他人事だったからでしょう。
コロナウイルスはみごとに万人に平等です。
あの、若者たちに小池都知事や菅総理の言葉は響かない。
でも、すべての若者がそうではない…ということです。一括りにはできない。
犬やネコ、あるいは小さな子どもを使って面白おかしいYouTubeをつくっているつもりでしょうが、飽き飽きしています。
YouTubeは見たい人だけ見るものなのに何故テレビで取り上げる?
「裕さんの女房」を観ました。
トップ女優の座をサラリと捨てて、女房に徹した北原三枝さん。
彼女もどうやら人生の終いじたくをしているようです。