9月、三重から私のおばがやってきた。
おばはいわゆる「緑の指」を持っている人である。
枯れかけ、腐りかけの植物も再生させ、花を咲かせる。
華道の先生であり、枇杷温灸師でもある。
我が家での滞在は1泊2日と短かったのだが
わずかな2時間の間に庭木を剪定し、雑草を丁寧に抜き取ってくれた。
切られた枝葉、雑草は後に75ℓのビニール袋に入れてみると
8袋にもなった。
この庭には歴代の住人が植えた木や草花がそのまま放置されていた。
いや、決して放置したわけではないのだろうが、
住人がない間に野生化してしまった…という感じである。
例えば、庭の隅には大きなカポックがある。
私は葉が茂っていて気がつかなかったのだが、
枝を切るうちにそれが鉢植えであることがわかり、
しかも根が鉢を通り抜けて、勝手に地植えになっていて、
ここまで生き抜く事ができたということがこの時に判明した。
鉢は若干、宙に浮いているように見える。イリュージョンな庭である。
そんな庭木たちもおばの手にかかると、ワイルドな風貌から様変わりし、
アオキも南天もアジサイも庭木としての風格を漂わせていた。
おばはこの2時間だけでは納得できなかったようで
秋になったらまた片付けに来ると約束して去っていった。
庭はいよいよ「ちょっと出てみたいな」と思うくらいになった。
続く
12月です。忙しさのあまり、体のケアを忘れないようにしましょう!
もりたカイロプラクティック