島原半島博物日誌

島原にある某施設のスタッフが綴る非公認・非公式の個人ブログです。

ジオパークガイド養成講座(後編)

2009-11-22 13:22:01 | ジオパーク
さて後編です。
山田城址を後にし、着いたのはおなじみ千々石展望所。
ここでは千々石断層の解説が行われます。
今回は養成講座に参加して1年を経過した中級の方達が、今年初めて参加する初級の方達を相手にガイドの演習を行いました。

流石に1年も経過すると皆さんのガイド姿も堂に入ったものです。
千々石展望所といえば、最近ニュースの特集で“じゃがちゃん”が取り上げられていましたが・・・。
閑話休題、どうも最近脱線しがちだな~。
お昼は橘神社へ移動して摂りました。
午後からは小浜の温泉街を中心に歩き回りました。
まずは上の川湧水と炭酸泉。
上の川湧水では、あまり良い写真が撮れませんでした。
島原ほど有名ではありませんが、小浜もたくさんの湧水が湧き出している所だそうです。
雲仙岳に降った雨が地面でろ過され、ミネラルなどを含んで湧き出してくるので、良い水が豊富な土地になるのですね。

「炭酸泉に群がる人々」なんつって。
炭酸泉から時々悪臭がするのですが、これは炭酸泉から炭酸ガスと硫化水素が出ているからです。
開けている場所なので問題はありませんが、炭酸ガスは毒なので気を付けなければいけません。
濃度が高かったり、盆地みたいな所でガスが溜まると死亡事故につながります。
ガイドをやるからには、こういった危険に関する知識も必要です。

小浜に寄ったからにはここは絶対に行かなければなりません。
小浜町歴史資料館内にある、小浜温泉の源泉です。
日本一源泉の温度が高い場所です。
帰りは雲仙温泉をスルーし、最後に深江断層と布津断層を見学し終わりました。
島原半島にはまだまだ未知の場所や行ってみたい場所がゴロゴロあります。
全部を淘汰するのはいつになるでしょう。
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ジオパークガイド養成講座(前編)

2009-11-22 10:41:01 | ジオパーク
14日に参加したジオパークガイド養成講座の画像を回収してきましたので、アップします。
長くなりそうなので前後編の2本立てということで。

まず最初は寺井先生による1時間ほどの事前学習です。
その日巡るポイントの予習を行いました。
そしてバスに乗って始めに訪れた観察ポイント(ジオサイト)は、「秩父が浦」です。

私はこの場所は初めてで、県立公園だとは知りませんでした。
先生の背後に見えている島が、1792年眉山崩壊の時にできた「流れ山」の1つです。
風や波によって削られたり、埋め立てもすすんで今では島のほとんどがなくなってしまいました。

ガイドの皆さんが見ている山が崩れて、その土砂が海に流れ込んで島になっているんですね。
眉山の背後にちょっとだけ平成新山が見えていました。
ちなみに日本全国を歩いて計測し地図を作った、伊能忠敬も訪れたそうです。
再びバスで移動し、吾妻町のとある山の中に着きました。

もちろん、単なる山や森を勉強するために訪れたわけではありません。
ここは「山田城址」。
南北朝時代に築城されたお城の跡です。
何故ここに来たかといいますと、「築城の際に地形が上手に利用されているから」です。
古期雲仙火山の時に作られた地形(長い峰状)の先にポツンと離れ小島の様になった山をお城の場所に活用しています。
周囲は見晴らしが良く、城を攻めるには急な坂を駆け登らなければならない、守るにはこれ以上ない立地条件です。

城址には展望台もあり、諌早湾の干拓堤防も見ることができました。
ジオと歴史が見事にリンクしたジオサイトです。
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