











実際の作業現場も調査させていただけました。皆伐なので上から下に引っ張る作業で、石ころも落ちてきて、危ない状況かと思いましたが、そういうことも想定済みで、若干、左手にずらして施業されていると言うことでした。動画でみたことはありましたが、ハーベスターで枝を払い、同じ長さに切り、やはり作業が早く、すぐに丸太が山積みになりました。
また、機械化も大事ですが、そこまでに来る林道、作業道の整備も進んでいて、路網整備の重要性も改めて確認できました。
さらに、植林後の鹿などの蝕害を防ぐために、狩猟用の小屋も設けられていて、考えてありました。
現場に行くからこそ分かることもあり、とても勉強になりました。
自分自身も父親所有者の山を見に行った時に、少し間伐で木を切る時に、見よう身マネで木を切りましたが、きちんとした知識を持った方が安全だと思うので、そういうレベルの人にも対応していることにも関心しました。

オーストリアの人口は、919万人、面積北海道と同じくらいだそうです。ロシアのウクライナ侵攻の影響で経済成長は、マイナスで失業率も増えてきているそうです。
文化・観光立国で、特に音楽分野では有名な音楽家が集まっていたそうです。
国土の約半分が森林で、森林蓄積は、11,8億立方メートル(294立法メートル/ha)でEUでも多い方で日本の大臣と情報交換や人的交流の協力覚書に署名しています。長野県や滋賀県と交流を進めているそうです。
市町村との姉妹都市連携も30事例あり、倉敷市とザンクトペルテン市の連携は、1957年からで歴史を感じます。距離が遠いと経費がかかり深まらない市町村がある中、それでも年々、関係交流は増えているそうです。
オンラインで交流ができるようになった現在で何か共通点を持ちながらの交流が広がることは、お互いの利益につながるので推進したいとの大使の言葉に考えさせられました。
フィンランドと同じようにデジタル化が進んでいると思われることや、資源の限られている環境も似ている鳥取県も多くの学ぶべきことがあると思います。


初日は、時差ボケで身体が何時をさしているのか分からない状況の中でしたが、天然自然資源研究所(LUKE)の具体的な活動や森林バイオエコノミ―研究、循環型バイオエコノミーの展望などの話を聞かせていただき、実際に北海道や長野で取り組まれているプロジェクトについても聞かせていただきました。
この研究所は、100年にわたる歴史のある機関で、膨大な情報を積み重ねてきていて、毎年、新しい技術も取り入れながら、情報をさらに進化・深化させていっているということでした。地球の温暖化を防ぐために、再生可能エネルギーを活用していき、産官学で進められてきているそうです。一番は、森林のデジタル化で、県の森林組合連合会などで取り組まれていることがここにありました。様々な面で、データを積み重ね、林家に提案できるようなデータや、この地域にはどんな種類の、何年生林がどのくらいあるので、どれくらい間伐すれば、どれくらい出て、次にどれくらいの間隔で、施業すればよいかなどが分かるようにしておられました。
まだまだ、課題は山積みで、目標まで達成できるかどうかは分かりませんが、環境のためには、間違いなく進めるべきこととして、自身をもって進めておられる姿に共感させていただきました。
こうした思いを共有することのできる仲間を増やしていくことで、世界全体で温暖化対策に取り組んでいこうとする意気込みに感銘を受けました。
昼からは、TAPIO(森林経営分野のコンサルティング大手プロバイダー)に伺い、話を聞かせていただきました。理念は、似ていて、同じように林家が施業できるような情報をシステムで分かりやすく提示できるようにされていました。レーザー測量で基礎情報から、それぞれの地域の詳細な情報をシステムで「見える化」して、施業を推奨する機関でした。
質問として、施業現場で実際の情報をあげていくのに、携帯電話の不感地域はないのか、不感地域があったとしたら、どのようにして情報を更新していくのか尋ねました。北部の方では山間地の不感地域は多く、事前に情報提供環境を準備しておき、通じる所で情報を更新していくということでした。こうして、様々な情報を最新のものにしていき、より所有者に説明する情報をアップデートするそうです。
上空などからおおまかな情報を作成するとともに、現場からも樹種や本数などの細かな現状の情報を合わせていくことで、相互で情報が確立していくことに感心させられました。

