久しぶりの好天に恵まれた一日、小学校の講師を勤めてきた。暑い日だった。自分の教室ではない緊張感と子どもたちの熱気に、倍以上の暑さを覚えて、いささかバテ気味である。いつもなら給食をいただいてから、ブルーグラスの師匠宅である、かねよ旅館で一服させてもらうのだが、さすがに今日は直帰である。
師匠とは積もる話がいっぱいあり、とりわけニッティ・グリティ・ダート・バンドのジョン・マッキューエンのバンジョーについて訊きたかった。それと、美人の女将も控えめな人柄ながら、話題が豊かで面白い。屈託のない心持にさせてくれる得がたい女性である。時に師匠の妹、ガイヤの夜明け姫が交じると、傍で話を聞いているだけでも楽しいひと時を過ごせる。皆さん、揃っておもてなしの心が素晴らしい。
これらの素敵なDNAを見事に受け継いだのが子どもたちで、特に今日は長女を紹介したい。 名前(It's Me!…ク、クルシイ?)に似つかぬシャイで控えめなお嬢さんだが、実は漫画家志望である。
旅館のWebページの片隅に、自分でおまけのページを作り、作品をアップしているのでご覧いただきたい。母屋を乗っ取るのもそう遠い日ではなさそうだ。
驚くことにこの地の地域資源は思いの外豊かであり、彼女のような知られざる人的資源が次から次へと出現している。見守り、支え、育て切る豊かな土壌としての役割が、ぼくたちに求められている気がしてならない。
さて、疲れを癒すには、アリソン・クラウスのLonely Runs Both Waysがいちばんである。また、根気を必要とする仕事の際のBGMとしても欠かせない。CM業界に彼女の歌声を起用する辣腕家が一人ぐらい居てもよさそうに思うのだが。