どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

九電メール事件

2011-07-14 02:29:06 | インポート
JB PRESSに面白い記事があった。99年から06年まで佐賀市長だった木下敏之さんのコラム。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/14719
この記事の面白い所は、九州電力のやらせメール事件についての、行政のトップだった人間の意見だからです。
メール等での意見があったとしても、その程度では住民の意見を聞いた事にはならない。現実に意見を正しく聞こうとした場合には、少なくとも住民の3%以上の人数で無作為アンケートをとって意識調査するしか無い。重要案件については住民投票か選挙しか無い。そう言っていると思います。
とても正直な人だと思います。本音もチラっと出ているようです。

「原発反対派が組織的に動いて、大量の原発再開反対のメールを送りつけたら大変だと思い、九電は組織的に動いてメールを出したのではないか。心情として、私は理解ができます。ただ、もう少し上手にできなかったのか、と思います。」

これは真実だと思います。玄海原発周辺に住んでいる九電職員の、自発的な意見だったら問題は無かったはずです。まあ、関連会社まで全体にメールをまわすなんて、サルの芸当です。
ただこの中で、住民の意見が集まらないというのは事実です。逆に集まらない事をいい事に、好き勝手できる時代でもなくなっています。それでも投票率は下がり続け、市議会議員も広く声を集める能力を失い、ままならなくなっている。
この話しで、むかし会った市議会議員の事を思い出します。いろいろ話しをして行くうち、市議会議員という立場に敬意を払う市議会議員という妙な形を見いだしました。
高校のときに古典の授業で出ていた、上皇と天皇の会話みたいなものです。そんな事ではだれも意見を言えない訳で。地位と話しをしているのか、人と話しをしているのか解らなくなります。
私はこの九電メール事件では、そういった前近代的なものを感じるのです。そちらが問題なような気がします。