今年も押し詰まった12月23日、クリスマス寒波襲来とかでひどく冷たい風が吹く中、四街道市文化センターへ行って来ました。
私の好きなブラームスのシンフォニーを演奏すると言うので、是非にと思い聴きに行きました。
寒い日だったのですが観客はまずまずの入りで、定刻通り始まりました。
第一部はチャイコフスキーの「胡桃割人形」組曲でした。
シニアで以前「花のワルツ」をやっているので、興味深く聴かせていただきました。
最初の序曲はまだエンジンがかかっていなかったのでしょうか、出だしの弦のアンサンブルからバラバラで金管の音も冴えませんでした。
有名な舞曲をどんどん演奏していくうちに、落ち着いた演奏になっていき、楽しむことが出来ました。
そして、締めくくりの「花のワルツ」はとても素晴らしい演奏でした。前奏の木管アンサンブルとハープ、金管と木管のかけあいもスムーズで、ワルツを踊りたくなるワクワク感がありました。
弦も揃ってきれいなメロディーを奏でていました。
後半、コーダへとなだれ込む部分は最高でした。ブラボーの声がかかるほどの盛大な拍手でした。 まさに、終わり良ければすべて良しですね。
第二部はブラームスの「交響曲第一番」で、印象的なティンパニーの連打で始まりました。
だいぶ落ち着いた演奏で、弦も管も丁寧に一つ一つの音を出しているという感じでした。
1楽章後半の弦の演奏のまとまりは素晴らしく、鳥肌ものでした。
また、ピッチカートの音が大きく、揃っていたのには感動しました。
2楽章ではオーボエの演奏が際立って素敵で、思わず、どなたが吹いているのかと身を乗り出すほどでした。 後半のコンサートマスターのソロも素晴らしかったです。
四街道交響楽団のコンサートマスターは見るからに演奏を楽しんでいるのが明らかという感じで、身ぶりが大きく、姿勢が良く、弾き方も自然な指の動きとボーイングで、本当に素晴らしかったです。
4楽章は例の有名なメロディーに入る前の金管がとても良かったです。トロンボーンとホルンの響きで盛り上がり、あのメロディーが弦で奏でられる。最高ですね。でも、その前の長い序奏のような曲の流れがないと、あのメロディーは生きてこないのですよね。あのメロディーでホッと安心して感動するのです。
今日の演奏はその盛り上がり方が良かったです。
ただ、最後の最後コーダの中間部で、弦がかなり乱れてしまいました。すぐに立て直して最後はカッコ良く終わりましたが、少し残念でした。 でも、大好きなブラームスのシンフォニーを生で聴くことが出来て嬉しかったです。 やっぱり、演奏者の息づかいが感じられる生の演奏会はいいですね。
今回はアンコールを3曲演奏しました。
1曲目はなんと「ハンガリー舞曲第5番」でした。
曲が始まった時、「おお-」と思いました。とても歯切れの良い素敵な演奏でした。
大野先生が指揮を見てと言われるテンポが変わる部分はかなり間を置いた演奏でした。
こんなに間を置くかと思うほどでしたが、曲の流れがそこなわれることなく素敵な演奏でした。
2曲目は「きよしこの夜」を合唱しました。
そういえば、明日はクリスマスイブですね。
そして、3曲目は「ラデッキー行進曲」でした。 なかなか勇ましく元気な曲なので、こんな曲をシニアでもやってみたいなと思いました。
いろいろ好き勝手な感想を述べましたが、今日の演奏会はとても楽しいものでした。
何故なのか考えてみると、多分指揮者の成島弘 氏の人柄が指揮ぶりに現れているからだと思います。 そして、団員の方々が一生懸命で、しかも楽しんで演奏されているからではないでしょうか。
次回定演はベートーベンの第9だそうです。 きっとまた楽しませていただけると思います。
hiroko