指揮:武藤 英明 (欧州在住)
バイオリン独奏:渡辺 玲子
プログラム: ロッシーニ 歌劇「どろぼうかささぎ」序曲、 ブラームス ヴァイオリン協奏曲、 シューマン 交響曲第1番「春」
八雲オーケストラの年1回の定期演奏会に行ってきました。
私の母校のOBオケで、このところ毎年行っています。杉並公会堂は私の家から1時間半くらいかかりますが、先輩が出演していたり、知り合いに会えたりするのが楽しみで出掛けます。
今回のプログラムの「どろぼうかささぎ」序曲はロッシーニのオペラの中ではけっこう有名な曲で、よく演奏されます。 全体に軽快で明るい感じの曲です。前半にいろいろな管楽器で次々にソロを奏でる部分があって聴かせどころなのですが、とても難しそうでした。弦は弾むリズムで楽しく演奏していました。 良かったです。
ブラームスのヴァイオリン協奏曲は渡辺玲子さんのソロで演奏されました。テクニックはもちろんですが、からだ全体で醸し出される曲想は思わずうっとりさせてしまうものがありました。低音の響きが素晴らしく胸に響き、また高音の伸びのある音色に魅了されました。
今回の楽器はグァルネリ・デル・ジェス「ムンツ」という1736年製のものだそうです。とても私には聴き分けられるものではありませんが、素敵でした。
家に帰って自分のヴァイオリンの音を聴くとがっかりするだろうなと思いました。今日は練習はやめです。オーケストラとのバランスもよく、ぴったりと息の合った素晴らしい演奏でした。
シューマンの交響曲第1番は全体を通じて明るく華やかな感じの曲です。CDでは聴いたことがありましたが、生で聴くのは初めてでした。 ブラームスやチャイコフスキーのように重く深刻な部分はなく、美しいメロディーが散りばめられた素敵な曲です。 シューマンが30才頃の作曲といわれ、ちょうど最愛のクララと結婚した頃で精神的にも安定している時期の曲といわれています。CDで聴くと特に印象的な曲ではないと思っていたのですが、生で聴くと全体の雰囲気が楽しそうで、暖かい感じがします。副題が「春」だからでしょうか。演奏しているオーケストラのメンバーもなぜかとても楽しそうに演奏しているのが感じられました。
アンコールはドヴォルザークの「スラブ舞曲第1番」とヨハンシュトラウスの「ラデッキー行進曲」でした。
最後に元気をもらって帰路につきました。
hiroko
hirokoさんの母校のOBオーケストラの定演の鑑賞記です。イラストは<渡辺玲子さんと1736年製のグァルネリ・デル・ジェス「ムンツ」>です。こちらも出かけましたが、ムンツはすごい音量ですばらしい音色でした。驚いた! KenM