滋賀県 建築家 / 建築設計事務所イデアルの小さな独り言

建築家・清水精二のブログ、何でもあり独り言集・・・。

改正建築基準法による性悪説と性善説

2007年11月04日 | 独り言
今でも、田舎に行くと道端に取りたての野菜を並べて、値段を付けて置きっぱなしで、あとはお金を入れる箱が置いてあるだけという光景を目にします。これは、お金を箱に入れて野菜を持って行ってください・・、という素晴らしいシステムです。しかし、このシステムは人を疑い出したら絶対にあり得ない方法です・・・。

現代では、「人を見たら泥棒と思え」というのが常識となっています。子供もそう教えられています・・、人を見ても泥棒と思わないような人はそっちの方が悪い、つまり、振り込め詐欺に引っかかるのはだまされる方も悪い、イタリアに行ってカバンから手を離して置いて盗まれる方が悪い、などなど・・。しかし、元々は悪い事をする人が悪いのです!

何かを盗もうとする人がいるから暗証番号なるものが必要になる、捨てた書類から情報を盗もうとする人がいるから書類をシュレッダーにかけなくてはならない・・、建物の耐震基準を偽装するような人がいるから膨大な時間と手間をかけてチェックするシステムが必要になる・・・!

このように考えると、本来の仕事に費やす時間に対して、悪い人によって成される害の防止、また逆に、自分自身が罪悪をなしてない事の証明等に費やす時間は膨大なのです・・。現代人はその時間の大半を、人を疑う事によって生じる膨大な手間(言ってみれば無駄)のために費やしているのです・・・。

という事で、改正建築基準法の話ですが、ようやく人並みに性悪説に立った制度(法律)になったわけです・・。前述したように、私たち建築士は無駄のために、膨大な時間と手間をかけなければならない時代になったわけです・・・!、もっと設計の本質的なところで時間をかけなければならない事が膨大にあるにもかかわらず・・・。
(古きよき時代の性善説は、戻ってこないのだろうか・・?、と思うのは私だけでしょうか・・・。)





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする