「(財)膳所焼美術館 新世庵」をHPに掲載しました。
膳所焼は茶器を多く造っているので、その茶器を使ったお茶会などの催しが開かれます。「新世庵」は、その催しをするための建物で、今回の建物が三代目になります。(初代・二代目は木造でしたが、今回は耐震性を考慮して鉄骨造となっています。)
新世庵の完成イベントとして、11月の3日、11日の2日間で全国各地より約400人を招いて大茶会が盛大に開かれたそうです・・。また、そのお茶会では膳所焼美術館所蔵のお宝(名器)が惜しげもなく、実際の道具として使われたそうです・・。(そういう名器は、鑑賞用としてはよく出されるそうですが、実際の道具として使うのはかなりめずらしい事だそうです。)
画像は、大茶会で副席として使われた新世庵の茶席で、表千家の家元の稽古場として使われている茶席を参考に造らせて貰いました。
実は、「新世庵」というのは正式な名称ではありません。後世に大津(膳所)の文化を伝えたいという想いから、企画のみならず資金面においても多大な熱意をもって、この建物の建設にあたられた(財)膳所焼美術館理事長夫妻にたいして、私たち関係者が敬意を込めて、夫妻のそれぞれの一字を使って「新世庵」と呼ばせて頂いている名称なのです・・・。
私も「新世庵」の設計を通じて、理事長夫妻と接する機会を多くいただき膳所の文化(日本の伝統)にふれられ、学べたことをとても大切にしたいと思っています・・・。
[Photo : 辰巳和良]