3月19日(土)晴
お久しぶりになりました。東北の大地震ほどではありませんが15日夜に静岡県東部でも震度6強の地震がありました。震源の近くになる駿東郡が田舎だったため、無事は確認したものの心配だったことと計画停電になると言うことで一人暮らしの母が心配で金曜に休みをもらい田舎に行ってきました。一応少しの非常食と水と灯油一缶を持って車で行って来た訳ですけど、まずスーパーでは非常食の棚と2Lの水の棚は空っぽでした。みなさん今回の震災の様子を見て各家庭での備えをしたのでしょうけど、おかげでこちらは500mLの水と売れ残りの缶詰少々とビスケット等と灯油を持っただけでした。まぁ備えは必要ですけど、あまりたくさん準備したところで実際の災害に会ってしまったらほとんど役にたたないような気がしました。むしろ計画停電のように電気がなくなってしまった場合の備えが一番必要なのかもしれません。あともし本当に被災した時の備えとしては食糧よりヘルメットや防寒用品のような身を守るための備えが絶対必要のような気がしました。
ところで田舎では実際の計画停電を体験してきましたが、その中で役だった物をピックアップしてみます。
まず石油ストーブ、最近は電気こたつ、電気カーペット、電気毛布、冷暖房空調と電化製品ばかりで電気がなくなってしまうとまったく暖が取れなくなってしまいます。田舎でも石油ファンヒーターがわずかに一つだけと言う心許なさでした。それでもあるだけよかったと思いました。特に今週は寒い日が続いているので電気以外の暖房器具も必需品だと思いました。その辺の所は田舎の人たちも心得ているのか灯油がないそうです。幸いガソリンは東京のようにはなっていないようでしたが、灯油はないスタンドも多いと聞きました。僕は一応18Lのポリタン一缶持って行ったので当分大丈夫だと思います。
次に灯りですがこちらは大きな太いローソクと懐中電灯があると良いと思いました。ローソクは大きな皿の上に立ててテーブルの真ん中に置けば火災の心配はあまりしなくてもよさそうです。懐中電灯は一人一つ持つようにするといいと思います。トイレに行ったり、何か動く時に必需品です。僕は自分用の懐中電灯を持参していったのでまったく問題ありませんでした。
その次にラジオです。最近はTVばかりでラジオがない家が多いのではないでしょうか?実は僕の田舎もラジオがありませんでした。僕もラジオは気がつかなかったので暗闇の静寂の中で3時間過ごしましたが、世の中で何が起こっているのかまったくわかりません。多分東北の被災地の方々も政府がどんな救援をしてくれているのかも、道路の復旧状況もまったくわからなかったんじゃないでしょうか。TVは周囲の人たちには必要な情報を教えてくれますが電気の来ない被災地の人達には何にも役に立たない情報端末かもしれません。
他にもいくつかありますが特にこの3つは必需品だと思いました。それから停電が終了した時に気をつけたいのは給湯器です。いろいろなタイプのものがあるとは思いますが僕の田舎では電源のスイッチを入れ直さないと使えませんでした。実は停電復旧後お湯がでなくなったと母が騒いでいたのですが、いつも田舎にいない自分にはどこに給湯器の本体があるのかもわからないので今朝になって農協の燃料部の方に来ていただきました。給湯器の本体は家の外壁に取り付けられていて、電源のスイッチは風呂場にあって、台所には給湯器からの水道管が伸びて来ているようでした。多分次回の停電からは一人暮らしの母も対応できそうです。
今回は計画停電なるものを田舎で実際に体験して、いかに我々の生活が電気ばかりに頼っているかを思い知らされました。僕もこのブログでアウトドアライフの体験を現代の子供たちにもっと体験させるべきだと言っていましたがおはずかしい限りです。自分も含めて、今一度災害時の備えとして文明に頼らない生活のすべを謙虚に学ぶべきだとつくづく思いました。
明日は最後のヨット整備です。今回の東日本大震災のことを考えいろいろな行事が中止になっています。そんなに浮かれている場合でないのはもちろんですが、日本中が沈痛な表情ばかりしていては立ち直ることもできないと思います。僕たちにできることは最大限やりますが、あとは日常通りにやっていった方が僕は良いのではと思います。
いくら僕たちが沈痛な表情をしたからと言って現状が良くなることもありません。それより僕たちにもっと必要なことは長い目で見守ってあげて、マスコミが報道しなくても暖かい手を差し伸べてあげられるよう忘れないことだと僕は思います。被災した方々の復興はまだまだ先の長い話です。むしろ今はマスコミが騒ぎ充分に手が届くけど、あと2,3ヶ月もすれば誰も忘れてしまうことの方が怖い気がします。その時こそ僕たちまわりの人間の暖かい気持ちが重要なのだと思います。
それではまた。