心理学を専攻していた私は、「将来は心理学を活かした仕事につきたいなぁ~」と漠然と思ってた。運良く4回生の時、ゼミの先輩からの紹介で「心療内科のアルバイト」の職を得た.京大病院を退任して開業したドクターは面倒見がよく、税金で持っていかれるぐらいなら職員に還元しようという派。アルバイトにもボーナスあり。ホテルでの豪華ディナーありなど好条件。また、ドクターは「勉強熱心な学生を応援する」気質で、専門書の貸し出しや、精神科のドクターが集まる勉強会への出席はウエルカム。年頃の男性がいなくて刺激がない(先生、ごめんなさい!)ことを除けば専門職志向の学生にとってはこの上ない職場環境。
私自身「(就職活動しなくても)このままここで働いてもいいっかなぁ~」と勝手に思っていた。とは言え、そこはミーハーな私。「リクルートスーツよし!」「履歴書に貼る写真よし!」で格好から就活をスタートさせたものの、当然志望業界も志望職種も「特になし」志望動機は「なんとなく」が本音。
これでは履歴書すら書けない。
「何とか志望動機を考えなければならない」
仕方なく考えました!当時唯一はっきりしていたのは地方出身(三重県です)で一人暮らしなので、
「生活費がいる⇒お給料は高いほうがいい=一般職ではなく総合職」
↓
当時総合職で4大卒の女性を積極的に採用していたのは、「SE」(文系出身者を積極的に採用しようとしていたハシリ)と「アパレル業界の営業職」ぐらい。
ゆえに、業界、職種はあっさり決まり!はれて活動スタート!
後付けの志望動機だけど、本番には強かった。
面接官「なぜ、我々の業界を選びましたか?」
中村「もともと洋服が好きなこと。それから、女性の感性を活かしてお客様に・・・
(とすらすら出てくるんです)」
※「おいおい、洋服嫌いじゃないけど・・・。一般職の初任給では一人暮らしが厳しいからでしょ!」
面接官「失礼ですが中村さんは卒業した時点で23歳(一浪しています!)ですが、
総合職として当社に入社してからのキャリアプランはどのようにお考えですか?結婚とかですぐにやめられると当社としても困るのですが・・・」
中村「男女雇用均等法が施行されて、社会の私達女性に対する期待を感じています。
自分だけの問題ではありません。この期待を裏切らないように、女性を採用してよかったと思ってもらえるようにしっかり働きたいと思います。結婚しても辞める気はありません」
※「あらあら、そんなこと言っちゃっていいの?」と思いながら、受け応えをしている自分に酔ってました!実際には、結婚するまでどころか、1年10ヶ月で退職をしてしまったフトドキ者です。
こんなやりとりで見事アパレルの総合職の座をゲット。その瞬間、なんの迷いもなく、「心療内科に就職⇒専門職として働く」という道を捨ててさっさとアパレルの営業職としての道を選びました。
その理由①「真っ白な自社ビルがきれいでおしゃれだった」
その理由②「人事担当者の女性がかっこよかった」
※本当に格好よかった!!ロングヘアをソバージュ(この髪型を知っているだけで年齢が・・・)にし、おしゃれな洋服に身を包み、「○○君、この履歴書まわしておいて」と優雅に書類を後輩の男性に渡している姿・・・。
その理由③「選考を重ねているうちに仲良くなった内定者達と離れたくなかった」
どれも「なるほど、それは専門職の道を選ばないのももっともだ!」には程遠いものばかり。このイメージ先行の就活がそもそものつまずきの始まり・・・。(続く)