女を捨てず・女に甘えず・らしさを活かす

女性スタッフがビジネス社会で実際に体験したことを中心に「見たこと」「聞いたこと」「感じたこと」をありのままお伝えします。

★「今・ここ・自分・できることを精一杯!」はださくない!! 内定者研修のお話し①

2008-03-26 | 日記・エッセイ・コラム

「最近の若者は・・・」のあとには、「挨拶もできへん!!」「何を考えているかよくわからん!!」などなどほとんど否定的な言葉が続きますよね。でも、正直私はそうは思わない。

うちの提供している研修メニューのひとつにウォームアッププログラムというものがある。これは内定者対象で、入社までに新入社員に求められる基本態度と自己成長に向けてのベース作りしておこう!というねらいで企画したもの。全4回で演習やグループディスカション中心に体験的に学べるようなプログラムで構成し、1クラス約20名公開コースとして実施しています(ちなみに08年は7クラス実施の人気プログラムです!)。このプログラムの最大の見せ場は「声だし!」それも半端な声だしではなくて、本気で大声を出すこと!「ええ~っ!大声?今時?軍隊でもあるまいし?」と言われそうですが、それをやってます!特に最終回では、「笑顔で」「大きな声で」「キビキビ、テキパキした態度で」「チーム全員(5~6名)が動きを合わせて」「他者評価でOKが出るまで(講師がOK出すまで)」何度もやり直しをさせるというハードな演習を取り入れています。

当然のことながらこの演習のねらいは「大声の出し方」を教えることではない。「本気でやれば自分ができないと思っていることができる!(自分の成長を妨げているのは、自分の心の中にある自己限定の気持ちである)」ということ「本気で物事に取り組んだあとの達成感・爽快感」であり、このことを体感させるために何度もダメだしをしながら彼らを追い込みます。「○○さん、今本気で声出してないよね!はいやり直し」「△△君、怒ってる?(顔が恐いよ~)」とダメだし。まさにいちゃもんつけのおばさんですわ!でも、中途半端にOKを出すと「こんなもんでええんや~!」というメッセージしか彼らに届かず、達成感が得られない。大切なのは彼らを本気にさせ自分の殻を打ち破らせること!だからこそやらせる側も本気!心を鬼にして容赦なくダメ出し続ける・・・。

最初はみんな中途半端。声の出し方もチームワークも。でも何度もダメだしをしているうちに彼らの中の本気のスイッチが入る瞬間があるんです(長年やっているとわかります。このスイッチが入る瞬間)で、いつしかチーム内で講師からOKをもらう、いやもらうなんて受身な気持ちじゃないなぁ。勝ち取ってやる!!という強い気持ちで一致団結して本気でお互いに指摘し合い、汗をかきながら大声を出すようになるんです。よく考えてみれば、たまたま内定が決まった会社から「行け!」と言われて来た研修で、これまたたまたま一緒のクラスで研修を受けることになっただけのメンバー同士がですよ!しかも、ある意味「大声出しながら、顔は笑顔で!」とか「チームで動きを合わせろ!」なんていうある意味無茶な講師からの挑戦状に「よ~うし!やったらぁ!!」(がら悪いですね。すみません・・・)と本気になって立ち向かう姿見ていると、「今時の若者は、挨拶もできるし熱い」と実感せざるを得ません。そう思わないのは接する側の人間がそこそこにしか関わっていないだけだと自己反省すべき。OK出した時の何かをやり遂げた清々しい顔つきを見ているとこう思わずにはいられない。

若者たちよ!(この表現がおばはんくさい?!)

一生懸命、がむしゃらに何かに取り組むことは決してダサくなく美しい!!

どうか、目の前の仕事や課題を「そこそこ」「ほどほど」にやるのではなく「精一杯」「本気」で取り組んで欲しい!                                 

ある受講者が研修後の振り返りのシートに書いたコメントを最後に紹介します。

「最後のプレゼンテーションは練習の最後のころはとてもはずかしかったのですが、一回大声を出してしまったら気持ちよくなって恥ずかしさは消えました。自分のある一定の壁を越えると元気が出て本気になることができました。勇気をだして元気良く本気で頑張るって素晴らしいことだと思いました。」

「自分たちの班の雰囲気をよくするために最初に大声をだした自分自身に驚きました。僕ってこんなに頑張れたのかと新鮮な感じがしました」

                       

                                      感謝