先日26年ぶりに高校一年の時の担任、中沢薫先生と再会を果たしました!
私は三重県の郡部出身。中学を卒業するまでは、極めて狭い範囲内で「なんでもできるいい子」だった。高校進学で街に出て(当時の私には近鉄電車に乗って県庁所在地に行く=街に出るという感覚)「落ちこぼれ」を経験。入学後はじめての実力テストでは、450人中401位という不本意な成績。中学の時は「最高点が自分かどうか」を楽しみにしていたテスト返却を、高校入学後は「ワースト5に自分がはいりませんように!」と祈るような気持ちで迎えるようになっていた。特に、苦手な地理と物理は通知表の評価が10段階の「2」。主要教科の中で苦手だったのは英語。授業が退屈で時間が長く感じたことを記憶している。こましな成績(10段階の8以上)は「数学」と「体育」だけという状況でした。
こんな状況下で初めての進路面談に臨んだのですが、憂鬱な気持ちで先生の前に座った私に対して満面に笑みを浮かべて開口一番
先生「クラスの中で中村さんが、一番最初に決まりましたわ」
投げかけられた言葉があまりにも意外すぎてぽか~んとしている私に、続けて
先生「先生ですわ。中村さんは先生で決まり!」
それ以上は、説教も、悲観的な話も一切なかった。その後、根拠はないけど「私は教育の仕事をするんだ!」ということが頭の中にインプットされた。当然、そのためには401番はあかんでしょ・・・。その後は、「やるときはやるでぇ~」精神で要領よく勉強してそこそこの成績をGET!念願の三重県脱出も果たしました。
結局、教師にはならなかったが、回り道はしたものの今教育の仕事をしている。教育心理学の分野で「ピグマリオン効果」といわれる現象がある。期待することによって相手もその期待にこたえるようになるというものだが、私は中沢先生の「中村さんは先生で決まり」の一言で落ちこぼれから脱却できた、少なくともこの言葉がきっかけになったことは間違いない。私も人に想いを伝える身。目標を見失ったり自信をなくしている人に対してプラスの影響力を与えられるよう人間を磨いていかなければと改めて思う今日この頃です。
(続く)