人材業界のおける「七五三」って知ってますか?「新卒入社の3年未満に大卒の3割、短大・専門学校卒の5割、高卒の7割が離職する」ということですが、なんとなく会社を辞めて転職したときに、実感するのが、「即戦力」という壁!少なくとも私の場合はそうでした。
転職活動をするにあたり、今度は私なりに考えました・・・。
「どんな仕事が向いているのか?」
「何をしているときが楽しいかな?」
「自分の強みは?」
「やりがいを感じるのはどんな時?」
・・・・などなど。その結果、「人と接する仕事」「定時など関係なく思いっきり仕事をして、頑張ったことがしっかり評価される会社」「できれば心理学を活かせる仕事」を基準に転職先を検討!転職雑誌でめぼしい会社をピックアップして、決めたのが大学進学予備校の「スクールカウンセラー(募集のネーミングはそうなっていました)」でした。
面接で人事部長に「このままでは腐ってしまいそうです。思いっきり仕事をさせて下さい!」とアピールして(20年近く経つのにこのことだけははっきりと覚えている・・・)、即日内定をもらった。
で、初出社の日。張り切って出社しましたよ!!同日入社が4人ほど。朝礼時に「本日からお世話になります。中村 桂子と申します。よろしくお願いします」とむっちゃスマイルで挨拶したまではよかったのですが、
その後です。いきなり即戦力の洗礼を受けることに・・・。
初日に命じられた仕事が2つ。
1つは、アルバイト募集原稿掲載の稟議書を書くこと!
上司「あっ、中村さん。アルバイトを追加募集するので稟議書書いて!」
中村「・・・・・。」
(心の中の「ええっ稟議書?稟議書って何?」⇒「知らんって言ったらこいつ何やねん!って思われるかな?」⇒「でも聞かへんかったらできへんしな・・・」という葛藤に10秒ほど)
中村「すいません。稟議書って初めて聞いたのですが、何のことですか?」
上司「ええっ?知らない・・・・。ごめんごめん。稟議書っていうのはね・・・」(と説明してくれた)
上司にして見れば「中途入社なんだから稟議書ぐらい知っていて当たり前。こんなことまでいちいち教えなあかんのか???なんのための中途採用やねん!」と思ったに違いない。幸い、いい上司だったので稟議書とは何か?稟議書の書き方など丁寧に教えてくれた(感謝)。
もう一つは、生徒募集業務!
私が入社したのは大学進学予備校。利益をあげるために生徒募集は必須であり、社員であれば生徒募集業務も重要な業務であることはわかっていた(はず)。初出社が1月5日。予備校からすると、「ヨッシャ~!年も明けたし頑張って生徒集めるでぇ~!」という時期だというのもわかっていた(はず)。
でも・・・
上司「中村さん、今日から本格的に生徒募集をスタートさせるんで、中村さんにも自分のチームを持ってもらうからね(え~っ今日から!)」
「今日入社したばっかりで自分でも自社のことよくわかってないのに、なんで生徒募集なんかできるねん!!」「これって営業?私はスクールカウンセラーで入社したのに・・・」「営業したことないのに、いきなり・・・。しかも中村チームなんて任されてもできるわけないやん!!!」
中村「はい。わかりました」(と言うしかなかった)
かくして私は、自分自身でさえ、自社の特徴やクラスの種類、受講料や特待制度などサービス内容について「今日初めて知りました!」という状態で6名のアルバイトとともに中村チームの数字を達成すべき営業活動に突入していくのでした。
ちなみに、次の週には保護者対象の「学校説明会」で、もっともらしい自社PRにも成功しました!(ちょっと自慢??)
これが中途採用なのです!だから、即戦力なのです!!
ということが今では当たり前のようにわかる。でも当時は「初めての仕事だから丁寧に教えてくれるだろう」「前の会社でやっていないことはできるわけないじゃない」と・・・。でも自分がどう思おうと、採用する側はあくまでも即戦力としての働きを期待しているということを忘れちゃいけない。だからこそ最初の会社を大した理由もないのに
「なんとなくや~めた!」はやめるべき!
と声を大にして言いたい。今の会社を辞めて、転職先でどんな仕事ができるのですか?営業ですか?販売ですか?事務ですか?何もないのなら、何かこれだけは・・・と思えるものを掴むまで。最低限社会人としての常識(企業の目的は利益をあげることだとか、組織とは)、基本的な態度・マナーが身につくまでは頑張らないと中途採用の価値がない!ということをわかったほうがいい。
こんな教訓を学んだ最初の転職でした。(感謝)