中村です。
グランフロント大阪に最近お気に入りのセレクトショップ
がある。かっちりしすぎず、適度に今風で上品な品揃え
に加えて、担当してくれているスタッフがnice
先日、ふら~っとショップを覗いた時のこと
その日は特に買いたいものがあったわけではなく、待ち
合わせ時間までの暇つぶしのつもりで立ち寄った
入口付近でディスプレイを見ていると、
「中村さぁ~ん」
小走りでかけ寄ってきたスタッフに、背後からはずんだ
声をかけられた。
振り返ると、満面の笑みのスタッフが
可愛いなぁ~やっぱり笑顔はいいわぁ~
彼女の笑顔を見るたびにこのことを実感する。
「お久しぶりです(ショップの)前を通った時『中村さ
んだ』と思って・・・」からスタートしてしばし雑談。
仕事は?夏休みは?今後の旅行の予定は?などなど
※ここでの会話がその後の提案の参考になる。
できるスタッフは常に笑顔でお客様の心をオープンに
し、お客様との会話から、はずさない提案のためのヒ
ントを探る。そして忘れない
一通り雑談終わって、「今日は何かお探しですか?」
その日は特にほしいものはなく暇つぶしだと伝えると、
「そうなんですね・・・」と笑顔でさらりと流し、
※ここもポイント。暇つぶしと分かった瞬間、あからさ
まにテンションを下げるスタッフがいる
この秋冬のトレンドは・・・と軽く触れた後、
このライン、ムッチャ中村さんの雰囲気です
このパンツ、絶対似合うと思います
など、お勧め商品を見せてくれる。このお勧めポイントが
ズレていると、
こいつわかってへんな・・・
この間も好きじゃないって言うたやん
てきとーに持ってきてるんちゃうん
と思うが、彼女の場合はストライク
ほとんどはずれはない。
さらには、
「去年買ってもらったパンツに合わせたらきれいです」
「前に来店いただいたときに来てはった(他社の)ジャ
ケットにぴったり」
今までの購入品や以前の服装を覚えていて、着まわ
し方法も含めて提案してくれる。
※できるショップスタッフは「提案力」がある。ポイント
はお客様視点。商品(=売りたいもの)を一方的に押
しつけるのではなく、私の視点で「確かにこれがあっ
たら、着こなしの幅広がるな」とイメージさせてくれる。
これを実現するために必要なのが豊富なお客様情
報。収集した情報を忘れず組み合わせることで、は
ずさない提案ができる。
レベル1:あなたはダメ(イヤ)
レベル2:あなたでいい
レベル3:あなたがいい⇒BEST ONEの存在
レベル4:あなたじゃなきゃダメ⇒ONLY ONEの存在
ショップやサロンスタッフ対象の研修では、レベル4の
応対を目指してどうすればいいかを考え、実践する。
「感じが良くて提案力がある」はレベル3
これだけではONLY ONE(唯一無二)の存在にはな
れない。レベル4には、+α=スペシャルな『何か』が必要
以前のブログにも書いたが、私は自分の体形のことはよ~
くわかっている。極端ななで肩で身体が薄いからなんとなく
きゃしゃっぽく見えるようだが、実は脂肪の少ないがっちり
体型。その体型のどこをカバーしどこを強調すれば、スッ
キリ見えるかは熟知している(つもり)。だから、スカート丈、
裾幅、パンツの丈に至るまで自分なりのこだわりは強い。
それゆえ、気に入って買った洋服は、どうしても似通った
テイストになり、クローゼットには同じような形のアイテム
が並ぶ
気に入ったラインのスカートやパンツを色違いで複数買
いするのもそのせい。
たまに勧められて所謂トレンドものを試着しても
ほ・ら・ね(=似合わない)
あ・か・ん・な
がほとんど。
だからめったにチャレンジはしない。
が、
今回前述の彼女がデニムのパンツを勧めてきた
「これ絶対中村さんに似合うと思うんです」
見てみると、自分では絶対手に取らないライン当然気乗
りはしない
「そぉっかな・・・」
この反応は、私なりの「それはあかんわ」のサイン。
今までも同様の場面で何度もこの反応でやり過ごしている
しか~し
「絶対似合うと思うんで、はくだけはいてみて下さい」
といつもの満面の笑みではなく真剣な目つきで言う
彼女がそこまで言うなら・・・と思って、
「じゃ、はくだけはいてみよか」
とフィッティングへ。思っていたほど悪くない。
てか案外いけるかも?
かくして
フィッティングを出ると、満面の笑みの彼女がいた。
その瞬間、お買い上げ決定
さらに、会計の際、期間限定の割引キャンペーンの期限が過
ぎているのに本部にかけあって割引してくれた。バックヤード
に入ってなかなか出てこないので何をしているのか?と思って
いたら、
「割引価格でいけました」
とこれまた満面の笑みで戻ってきた。
常にお客様視点。
レベル4の対応には、お客様に新たな「気づき」を与え「チャ
レンジしてみよう」という気にさせ、一歩踏み出すきっかけを
つくる。しかも「無理やりやらされた感」なく、「楽しんで(やり
たくて)やった」と感じさせる力が求められる。また、時には
(今回の例ではないが)お客様のチャレンジにストップをか
ける勇気が求められる。
さらに、「私のため」「私だけのため」にここまでやってくれた!
ルールやマニュアルを超えた+αが相手の心を動かす。
※リッツカールトンやディズニーランドのマニュアルにない
応対と同じ
いずれにしても、最後は「チャレンジして(あるいはチャレンジ
をやめて)よかった」とお客様が感じることが必須。
これらを積み重ねることで、相手との信頼関係が築かれていく。
このことはウチのやっている仕事も同じ
アイプラスさんといると元気になる、楽しい
アイプラスさんが言う通りにやってみてよかった
と思ってくれるクライアントを1社でも1人でも多く出会う。
そして、それが楽しいと思えるスタッフをしっかり育てるのが私
の仕事。
と再認識することができた一見。
とにもかくにもやっぱりショッピングは楽しいな