中村です。
6チャンネルの深夜に「今ちゃんの実は」という今田耕司がMC
をつとめる番組がある。
甥っ子が以前この番組のADをやっていたこともあって、予定のない日は
なんとなくこの番組をみている。
番組では、小さな商店街にある(予想外に)「おしゃれ」「おいしい」店
おとなしそうに見えて(予想外な)趣味や仕事についている女性
など、意外な事実や発見を面白おかしく紹介している。
「実は・・・」のあとには、
今まで隠してきたけど私にはこんなところがあります。
今まで黙っていたけど私の本音はこうです。
など暴露(本音)話が続く。
それ故、「『実は・・・』ばなし」は、恋愛中のカップルや仲の良い友達同士なら
「よくぞ言いにくいことを言ってくれた」「自分にだけ本音を話してくれた」
と、相手との心理的距離を縮めるのに効果的なこともある。
しか~し
ビジネス社会ではそうはいかない。
最近の話し.
ある会社に総合職で入社した女性社員に今一つヤル気が感じられない。
話を聞いていくと
「営業に行くのは気が進まない」
「就活の際営業だけはやりたくないと思っていた」
などなど、『実は』な話が出てくる。
ヤル気が感じられないのはそのせいか・・・。
強がってはいるが営業に出る自信がない
と同時にできない自分を見られたくない
それ以上にできない自分を認めたくない
そんな心理状況で結果がでるはずがない。
「 ええっ~今ごろそんなこと言う? 」
一昔前のギャグで言うと 「 聞いてないよ~ 」
現実問題ギャグではすまない。
入社の際「総合職で入社する以上営業にいく」ことは会社と本人
の合意事項。
当然会社はそれを前提に育成プログラムを組み、育成担当の指導方針が決まる。
にも関わらず、その合意事項(=前提)が
「実は・・・(違ってました)」と言われたら、
今までやってきたことは一体何だったの?
やる気もないのに営業に出たいと言ってたん??
周りだけ一生懸命やってたということ???
プライベートなら、
「君のことをわかってあげられなくてごめん」
「うううん、私もはっきり言いだしにくくって・・・。ごめんなさい」
でハッピィエンドもあろうが、ビジネス社会では、
「お前、今年の目標に『1人で営業に行く』って言ってたよな」
「本当は行きたくないけど、なんとかなると思ったんです」
でハッピィエンドになるはずがない。
これが通用するならビジネス社会の「目標設定」や「人事配置」
全て成り立たない.
もちろん、最初は営業に出るつもりだったけど、チャレンジした結果、自分には
難しい。自分の能力や持ち味が活かせる職種ではないと認識することはある。
大いにある。実際ウチの会社にも「1人で営業に行く」にチャレンジした結果、今は
管理部門の管理者として頑張っている女性社員がいる。
チャレンジした結果、改めて再認識した自分の強みを活かして管理部門の仕事で
活躍する。
大いにあり!会社にとっても大歓迎
人生において当初思い描いていた通りに物事が進まないことなんていくらでもある。
ただ、自ら「営業に行く」と宣言し、周りもそれに協力してきた事実がある以上、一旦
はそれ(営業に行く)に向けて一生懸命取り組む姿勢がほしい。
どんな仕事も、入社したばかりの新入社員が簡単に成果がだせるほど甘くはない。
でも仕事で成果を上げる前に必要なことは、会社との約束を守ること。
いや守るために課題に一生懸命取り組む姿勢。
それが、唯一自分ができる会社への貢献であり、自己成長へのファーストステップ
でもある。
まずはそれから。