突然ですが、↓この写真にあるサンダルは今まで私が購入した靴の中で最も「お気に入り」かつ値段の高いもの。いつもなら衝動買いをする私が、ショップの前で一目ぼれし、何度もウインドゥの前を行き来し、思い切ってショップに入り、その値段を見てびっくりし、それでも諦めきれずに迷いに迷った上購入したもの。購入してもう7年ぐらいになる。お気に入りであわせやすいので活躍度も高く、足先の編みこみのところがほつれてきてしまった。ショップに持って行って修理することも考えたが、海外製品なので、何ヶ月もかかって海外に送りかつ修理代が半端でないことが予測できて二の足を踏んでいた。
で、よく見かける靴の修理店で相談してみることにした。仕事柄パンプスをはいて動き回ることが多くヒールはすぐにヤラらるため、修理屋にはいつもお世話になっている。しかし、ヒールとつま先の補強以外にこれらの店を利用したことはなく、私の中ではあくまでも緊急時の修理という位置づけだった。(これも一種の思い込み)
一ヶ月ほど前の休日、サンダル持参で修理店を訪れた。対応に出てくれたのはいつも笑顔でヒールとつま先の補強をしてくれる真面目そうな男性スタッフ。その日も、「いらっしゃいませ」と笑顔で対応してくれた。
「すいません・・・、このサンダルなんですが、足先の編みこみ部分って修理できますか?」
恐る恐る差し出す私の手からサンダルを受け取った瞬間、その男性スタッフの顔が笑顔のサービススタッフから職人の顔に変わった。じっくりと細部に至るまでサンダルをチェックし、修理が困難な商品だが、できうる修理方法をいろいろと説明しながら、できる限り手を尽くす旨丁寧に説明してくれた。見積もりも、値段を提示した上で修理の過程で(靴底をはがしたり皮を切ったり編みこみをはずしたりする)思いがけず手の込んだ作業が必要になったとしても追加の費用はかからない旨力強く宣言。安心感がもてたので、当初はダメもとで相談だけでも思っていたが、サンダルを彼に託して修理を待つことにした。
それから約3週間。「お修理ができあがりましたので、いつでも取りに来てください」という連絡をもらって引き取りにいくと、誇らしげな彼の手に綺麗に修理済みの「大好きな私のサンダル」があった。彼は、修理箇所を説明し、「編みこみ部分を修理するために少し皮を切ったため幅が狭く感じることがあるかもしれない。その際は遠慮なくおっしゃってください。」といつもの笑顔でサンダルを手渡してくれた。手にとって見てみると、ぼろぼろになりかけていたのがウソのように綺麗になっていた。靴の周りに施されたステッチも一旦ほどいて手作業でやり直してあり、修理部分が直っただけでなく全体的に綺麗になって戻ってきた。
大満足!まさに職人技!
「ありがとう 正直あきらめかけてたのでむちゃくちゃうれしいです」と言う私に、
「喜んでもらえて光栄です。また何か困ったことがあったら遠慮なくおっしゃってください」彼の姿に職人としての誇りを感じた。カッコよかった
自分の仕事に誇りを持ってやりきっている人っていい顔してる