突然ですが、今年で結婚して15年になります。そんな私達に今年最大のピンチ(なんとおおげさな?)がやってきました。
昔「亭主元気で留守がいい」というCMがあったのご存知ですか?ウチの旦那さまは結婚後、風邪をひくことはあっても寝込んでしまうほど体調をくずすこともなく、仕事に遊びに(休日もゴルフ、野球、サッカーへと出かけていってほとんど家にいません)元気に飛び回りまさにこのCM通り。
ところが、ところがです。今年の夏、ある夜帰宅したらリビングテーブルの上に何やら紙が置いてある。見てみると「診断書」。しかもその病名が「小脳腫瘍」。「今週検査行ってくるわ。最近ちょくちょく頭痛いし、見てもらってくるよ」と言っていたのが日曜の夜。検査に行って診断されたようなのだが、本人はいたって普通に「恐らく良性なので心配無用」「緊急を要するわけではないけどいずれ必要になるので早いほうがいい」などを説明。さらに、既に入院と手術の予約をいれてきたと言うのです!聞いている私のほうが「ふ~ん」と平静を装いながらも心の中で動揺が激しく「そんな重要なこと勝手に決めんといてよ!」と文句を言いつつその日はあまり眠れませんでした。かくして、今年の8月に入院、検査、手術にふみきりました。結果は、手術も成功、腫瘍も良性で1ヵ月後には仕事に復帰、今ではサッカーや野球も復活して何事もなかったような生活に戻っています。
今までうちの旦那さまは健康が当たり前。と思っていた(と言うよりそんなこと考えもしなかった)けど、決して当たり前ではなく彼が健康だからこそ自分が自分のことだけに全力投球できていたことが身にしみた。
また、彼は大手営業系企業の中間管理職、私は小さいながらも会社のとりまとめをする立場として仕事をしていると、お互い忙しく平日夫婦の会話の時間は極端に少ない。少ないどころか顔をあわせることさえない。休日も含め会話と言えば最低限必要な情報交換でお互いに感じていること、考えていることを話し合うことはほとんどない。ところが、今回入院以降手術後1週間まで毎日病室を見舞った。仕事をしているので当然病室には面会時間ぎりぎりにすべりこみセーフの状態で、彼曰く「20:00頃に病院の廊下の遠くから、ヒールのコツコツというせわしない音が聞こえてくると、『きおったな!』と思った」状態ではあったが少なくとも毎日顔をあわせて会話した。病室にいるのはせいぜい30分。だけど、そこで雑談も含めていろんなことを話した。彼の部下の女性新入社員女性の話。私自身の仕事の話。お母さんの話。などなど・・・。その中には「へぇ~そんなこと考えてたんや」「そんなふうにみてくれてたんや」ということもあり、改めて身近にいて自分を理解し支えてくれていることを実感。当たり前のことがあたりまえではなく活かされていることの感謝の気持ちを再確認できる貴重な体験でした。
感謝