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ルフィ強盗の「本当の黒幕」の正体…高齢者を狙った「凶悪強盗」はまだまだ続

2024年02月16日 03時03分27秒 | 事件と事故


ルフィ強盗の「本当の黒幕」の正体…高齢者を狙った「凶悪強盗」はまだまだ続く(週刊現代) | マネー現代 | 講談社 (gendai.media) 






フィリピンの収容所内から指示を出し、関東近郊で複数の強盗事件を引き起こしたとされる犯罪グループ。数人いると見られる首謀者が、人気漫画『ワンピース』の主人公の「ルフィ」と名乗っていたことでますます注目を集めている。

フィリピンから強制送還された彼らは日本警察に逮捕されたものの、これで事件が解決したとは言い切れない。真の黒幕が「野放し」になっている可能性があるからだ。

【前編】『90歳の高齢者を拘束して、顔を何度も殴りつけた…ルフィ一味が犯した「残虐すぎる強盗」』に引き続き、ルフィ強盗事件の闇を明らかにする。


もっと上がいる

その一方で実行役は、免許証などから個人情報を指示役に握られていることが多い。ゆえに何が何でもカネを奪おうとするため、手口が雑で荒っぽい。そんな彼らに襲われることほど、恐ろしいことはないだろう。

1月30日に日本側は渡辺容疑者ら4人を強制送還するようにフィリピン政府に正式要請した。

だが、これで犯行グループが根絶されたとは言えない。彼らもまた「下っ端」に過ぎないからだ。

Photo by gettyimages




フィリピンの犯罪事情に詳しいジャーナリストの竹村明氏は、こう語る。

「渡辺らはあくまでもグループの指示役であって、フィリピン国内にもっと上の立場の人間もいるんです。本当の黒幕は表舞台には一切顔を出しません。あくまでもカネの最終的な送金先になるだけなのです。

'19年に渡辺のグループの掛け子36人が、拠点にしていたマニラの廃ホテルで摘発されました。渡辺らは逃亡しましたが、その後、複数の人間が荷物を取り出しに拠点を出入りしていることが確認されています。捜査当局も組織の全容を把握できていないのです」

また、フィリピンの警察事情に詳しい全国紙外信部記者はこう明かす。

掛け子36人が強制送還される際、送別会のような宴席が開かれたそうです。しかも、それは収容所の外で開催された。そこまで警察や入国管理局に顔が利き、特別待遇をされるというのは、外部からのバックアップがないと絶対にできません。

つまり、安全な場所に黒幕がいるということです。今後、渡辺らが日本に強制送還されたとしても、フィリピン国内に司令塔が残っているわけですから、また新たに別の指示役が仕立てられる可能性はあると思います」



「ルフィ」も良いカモ

その黒幕とはどんな人物なのだろうか。フィリピンは古くから日本人犯罪者の潜伏先になってきた。それが無関係ではないようだ。フィリピンの闇社会ともつながりがある実業家が語る。

20年ほど前にフィリピンに渡った元暴力団関係者らが集まってできた半グレ集団があると聞いています。グループには現地のフィリピン人も所属していますが、トップは日本人。

特殊詐欺を行う拠点をハコと言いますが、フィリピン国内で日本人がハコを運営する際には、彼らに話を通す必要があると言われています。その代わり、詐欺や強盗のターゲットが載っている名簿を提供されることもあるとか。そのトップが直接、ルフィグループを統括するわけではなく、幹部の手下が窓口を担当していたようです。

彼らからすればルフィグループは良いカモ。多額の上納金を払わせていたようです。結局、渡辺らはかなりのカネを吸い取られていた可能性があります。それほど手元にカネは残っていなかったのではないでしょうか」

さらに言えば、渡辺容疑者は日本国内にいる暴力団関係者とも接点があり、その人物が連続強盗で手に入れたカネの分配やロンダリングをしていたという情報もある。

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前出・竹村氏が言う。

「事件の全容を解明するためには強奪されたカネの流れをすべて明らかにする必要があります。ですが、仮想通貨など送金の手段も多様化しており、極めて困難です。

今回の事件を機にしばらくは沈静化するのでしょうが、ルフィグループの失敗を教訓にして、黒幕は別のグループを使って、犯行を繰り返していくことになると思います。その際はやはり自宅に多額の現金を置いている可能性が高い70歳以上がターゲットになりやすいでしょう」

本当に悪い奴らは今も枕を高くして寝ていることだろう。

「週刊現代」2023年2月11・18日合併号より



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