izumishのBody & Soul

~アータマばっかりでも、カーラダばっかりでも、ダ・メ・ヨ ね!~

陳 正雷老師の「いかに効率よく太極拳を練習するか」その3

2010-07-30 14:56:33 | 太極拳
陳 正雷老師テキスト「いかに効率よく太極拳を練習するか」の続きである。
これ以下は、学ぶ姿勢について、である。
師に対しても、自分自身に対しても、礼儀は大切だね~。
 
~~~~~~~~~~~・・・・~~~~~~~~~~~~

「いかに効率よく太極拳を練習するか」(日本陳式太極拳学会会報「陳家溝」より) 

五心の確立

「五心」とは何か。

 一は「敬う心」である。
 道徳品性を磨き、太極拳という拳術を敬い、師を尊敬することである。著名な太極拳武術家の陳 師は『陳氏太極拳図説』の中で、「太極拳を習う際には、敬う態度がなくてはならない。敬う態度がなければ、外には師友に対して無礼になり、内には自分の身体に怠慢になる。心がまとまらずして、どうして拳芸が学べるであろうか」と真っ先に述べている。

 二は「信心」である。
 信心には二つの意味があるが、一つは自分に対する信である。自分は必ず太極拳を習得できると固く信じることであり、その信念は拳術を練習する活力源になる。
 二つめは、人々や物事に接する場合の誠実さ、信義を重んじるということである。太極拳を信奉し、老師を信奉する。それではじめて心身は安定し、一意専心になり、心は不変で動揺することがなくなる。

 三は「決心」である。
 心が決まれば、志を立てることができるようになる。孟子は「志は気の師なり」と教えている。確固不動に心が決まれば、他に動かされず、あきらめることなく、目的を達成することができる。

 四は「恒心」である。
 恒とは、持久・持続という意味である。いったん恒心が確立すれば、何年でも、何十年でも、うまずたゆまず、根気よく太極拳の練習を続けることができる。三日坊主のような態度や、少し成果があがればそれでよしとして先に進もうとしないようでは、恒心があるとはいえない。
 陳氏第17代・陳発科公は、日に30回も練習し、何十年を一日のごとく修業して、その拳術は最高の境地に達した。恒心を持って続ければ、必ずや成就できるという証しである。

 五は「忍耐心」である。
 以上述べた四つの心を備えていても、もし忍耐心が欠けていれば、やはり太極拳を修得することはできない。
 その理由の一つは、太極拳の套路の動作が、全身のリラックスと柔軟さ、緩慢さを要求するからである。もし十分な理解・認識と心の準備がなければ、落ち着いて穏やかに練習することができないどころか、かえって正反対の結果になってしまう。
 また、二つめの理由としては、太極拳の修得が長期に及ぶ心身修練の過程であり、功を焦ってはならないからである。焦らず、飽きず、落ち着いて、穏やかに、規則通りに套路の練習をする過程を通して内気を養うことが必要であり、それができてはじめて、心身の修正・統一が達成され、自ずから成就する。
(以下続く)

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日暮里の繊維街で「インディゴ プランツ」の芝居に感動!

2010-07-30 14:46:17 | 日記・エッセイ・コラム
 日暮里まで、芝居を観に行った。

 実は、私が所属する陳式太極拳普及会に、気仙沼から時々太極拳を習いにきていたのが今日の公演を主宰する藤田信宏さん(当時は高校生だったので、いまだに「藤田クン」と言った方が馴染みがある)。
 その後は俳優の道に進み、一緒に練習することはなくなったけど、彼は今年の武術太極拳選手権大会で男子陳式太極拳第1位の成績をおさめたのである。 

  初めて降りる日暮里駅。
 連日の猛暑から一転、曇り空から時々雨がパラパラと降ってくる。風が強い。
 舎人ライナーやら、成田への直通列車の開通やらで、日暮里は最近注目されている(らしい)が、やっぱり、駅前を見渡してもゆっくりランチできそうなお洒落な店は見当たらない(まだね)。
 目についた中華料理店で、テキトーに食事して、目指すd-倉庫へ。
 この辺は繊維問屋が多いらしく、メッチャ安の生地屋さんが並んでいる。ユザワヤの平地版のようだ。
 うろうろ迷って、到着したd-倉庫。周りは住宅に囲まれた、こじんまりした建物である。

 藤田クンが主宰する演劇集団の名前は、「インディゴ プランツ」。
インディゴ=藍。青色が、歳を重ねていくごとに深みを増して藍色になっていくように。そしてまた、プランツ=植物が発芽して根を伸ばし成長していくように、芝居を通して人間的にも成長し人との繋がりの枝を広げたいというのが名前の由来とか。素晴らしいっ!

 「インディゴ プランツ」は、「忘れてはいけないこと」に目を向け、常に問いかけ発信し続けることをテーマにしている。
 今回の第2回公演は、「残影」と題して、幕末を舞台にした時代劇。
長浜藩の藩士と、官軍側、幕府側、それぞれの思惑も絡んで、土地を守りたい(だけの)百姓たちと、それを守る武士たちが追いつめられていく。。
 明治維新に向かう時代の大きな流れの中で、変化にともなって破壊されていくもの、踏みつけられ、切り捨てられ、打ち捨てられていくものを拾い上げ、時代が移ろうとも忘れてはならないもの、ことを問いかけている。
 ストレートで真っ直ぐな視線が新鮮だ。観ているうちに、自然に涙がじわ~~。
そうだよね~、大義名分のために死にたくないけど、守るべきもののためなら死も厭わない。それが自然な人の情愛だよね~。。。
 
 日暮里の繊維街にある倉庫を改造した(らしい)スペースはそれほど広くはないけど、客席はほとんど満席。
芝居が進むにつれ、暗い客席のあちこちから、ズズッ、グスッ、と洟をすする音。。。
派手な舞台じゃないけど、結構胸にジンとくるのである。私の隣りには、黒いシャツにデニムの今風の若者が1人で座っていたが、終わりの頃には、何度もズズッ、グスッ。。。
 若者が新しい時代を創るーそれが真実だ!とあらためて感じた舞台ではあった。
 いつまでも年寄りが出しゃばってちゃいけないンであ~る!

 で、私は、当日の配役の中では、浪人姿の剣の達人、捨丸がよかったわ~。ガリガリに痩せていて、いかにも、って凄みがあって、好きだわ~、このタイプ。

※「残影」は8月1日(日)まで、日暮里d-倉庫で。
 チケット予約・問い合わせは、インディゴ プランツ(090-9297-4482/indigo-planets@mail.goo.ne.jp)まで。
   
 
  

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パイプオルガンの生演奏付き無声映画

2010-07-28 15:36:59 | 日記・エッセイ・コラム
1週間前のことではありましたが、横浜みなとみらいホールで行われたオルガン・リサイタルシリーズの26回目、「シネマ×パイプオルガン」を観た。
1925年のサイレント映画「オペラ座の怪人」の上映に合わせて、ピーター・クラシンスキーによるパイプオルガンが演奏されるというもの(オルガン伴奏付きの映画、と言った方が分かりやすいね)。

だいぶ前になるが、ある時、山下公園前の県民ホールの外壁でサイレント映画の「ノスフェラトゥ」が上映され、スクリーン脇にセットされたステージで、(確か)ドイツから来日した現代音楽のバンドがライブ演奏をしたことがあった。
この時は無料で、(季節は寒くなってきた秋の終わり頃だったと思うが)観客はホール前の噴水の階段や広場周辺に適当に座って、暗い夜に外壁に映る無声映画を観たのであった。
この催しは素晴らしく感動的で、スクリーンに映る「ノスフェラトゥ」の、ちょうどノスフェラトゥ(吸血鬼)が近付いてくる壁に長い爪と指の影が映るシーンでは、音楽もドラマティックでワクワク、ドキドキ。。。
(この有名なシーンは、確か、ジョン・マルコビッチの「シャドウ・オブ・ヴァンパイア」」でも使われていた)
美しい映像、ひんやりした外気、映像に合わせて時には音がなく時には振幅の大きい生で聴く楽器の音、リズム、演奏・・・・余韻はいまも記憶に残っている。

で、その後は無料のこの催しはなかったようだが、みなとみらいホールでは去年もこのオルガン付きの映画上映があったらしく、今年はその2回目とか。
サイレント映画の「オペラ座の怪人」は、ミュージカルでのイメージよりずっとずっとゴシック風で私好み。
今の時代に観るといかにもオーバーな女優のリアクションが可笑しかったり、マスクを取った怪人の素顔が妙に滑稽だったり、突っ込みどころ満載(!)なのだが、観ているうちにどんどん無声映画の魅力に引き込まれた。
観ている側の想像力が広がるというのがいいよね~。

で、パイプオルガンはスクリーンの後ろにあって、演奏しているピーター・クラシンスキーの姿はまるで見えない。
映画の進行に合わせて、ず~~っと、演奏しっぱなし。
すべて即興演奏なのだが(スゴイ!)、姿が見えないし、シーンとピッタリあってるから、なんだかカラオケ聴いてるよう。。。。
最初と最後にスクリーンの前に出てきて挨拶したが、アンコール、というのもヘンだし・・・。

みなとみらいホールのパイプオルガンは、教会などで聴くよりも音がきれいに澄んでいて響きもいい。
ザラッとした音が重なるような教会のオルガンもいいけど、これはこれで気持ちがいい。
予想以上に楽しめた催しでありました。
次は是非とも、日本映画のサイレント&インプロかなにか、でお願いしたいな。

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野毛「ル・タン・ペルデュ」8月のライブはこちら

2010-07-27 17:24:24 | LIVE MARKET
毎日毎日暑いでっす!
暑い最中に、連日お仕事ご苦労さまの方も、毎日が日曜日の方も、今年の夏はいつになく暑い!
こんな夏は、「ル・タン・ペルデュ」のちょっぴり妖しいヨーロッパ風の店内で、おいしいベルギービールでも飲みましょう。
火曜,木曜にはいろいろなジャンルのライブがあって、何となく昔風な見世物小屋の雰囲気もいっぱい。
ライブが始まるとトイレに行けなくなるから要注意(トイレの前がステージになる)!
ライブに満足したら、投げ銭をたっぷり入れよう!
8月のライブは以下の予定。どの日に行っても、それぞれ味わいのある音楽が聴ける。
ライブスタートは、平日が20:00/21:00/22:00 日曜日は18:00/19:00/20:00
入場料なし。投げ銭の用意を!

8月3日(火)グレビーメン/田中洋平(B)川久保典彦(Pf)太田智洋(Ds)
 5日(木)トリプルG/植木啓示(G)柴内貴彦(G)上野高史(G)+ゲスト(Vo)女性
  8日(日)[start18:30]crob club/城田有子(Pf,Vo)松浦賢二(Ds)今出宏(ハモニカ)
 10日(火)寿永アリサ(Vo)伊賀拓郎(Pf)高木潤一(G)・・・・・ラテン&キューバ
 12日(木)斉藤華子(Pf)仲石裕介(B)・・・・・Jazz
 16日(月)SHIORI(Vo)他
 19日(木)ハモニカクリームズ/清野YOSHITO(ハモニカ)大渕愛子(Fiddle)長尾晃司(G)トシバウロン(Badron)
 24日(火)渡辺典保(Sax)西山晃子(Pf)・・・・・Jazz
 31日(火)NICA(Vo)佐藤等(Pf)曽根一樹(Sax)・・・・・Jazz

ル・タン・ペルデュ/TEL.045-242-9777

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陳 正雷老師の「いかに効率よく太極拳を練習するか」続き

2010-07-23 15:13:12 | 太極拳
前回掲載の陳 正雷老師テキスト「いかに効率よく太極拳を練習するか」の続きである。
ここまでが前半。後半は続く。(なにせ暑くてアタマがぼ~~~、の1週間である)

~~~~~~~~~~~~~・~~~~~~~~~~~~~~~~
「いかに効率よく太極拳を練習するか」より

2. 枝葉末節ではなく根本を練習する

「根本」とは本源を指し、丹田の活力と下半身の力を言う。丹田の陰陽は生まれた時から備わったもっとも根本的なものであり、気を発する源である。
 丹田の気が充実していれば、五臓は栄養を得ることができ、肝、心、脾、肺、腎、それぞれの臓腑はその機能を充分発揮することができる。したがって、気力が満ちあふれ力が充足して反応が敏感になり、身体全体は協調し合うようになる。体内の気を充実させることがまず基本であり、その上で、全身をリラックスさせて気を丹田に納め、湧泉に沈め入れることによって、身体の上部は賢く、中部は活発に、下部は根を張ったようにしっかりとしたものとなる。
 「枝葉末節」とは、身体の各部分の力と硬度を鍛えることを主な目的とする局部的な練習方法を言う。太極拳は拳術である以上、当然、内外両方とも鍛錬する必要があるが、内なる功夫を重んじる拳術であるから、内の練習と元の養成を主とすべきである。「培根潤源」と言われる通り、根を培えば枝葉は自ずと茂り、源が潤えばその葉脈は自ずと成長する。

3. 技ではなく身法を練習する

「身法」の練習は身体全体の力の練習になる。ここで言う「技」とは、ひとつひとつの動作ごとの攻防の意味である。
 太極拳を初めて練習する人は、とかく、それぞれの動作や姿勢の用法を知りたがるものだ。しかし、もし、個々の動作から太極拳の用法と内容を理解しようとすれば、太極拳の真髄を体得することはできない。 
 太極拳においては、套路の熟練と正確な動作、こわばりや緊張を取り除き、しなやかな柔軟さを体得する過程を経て、はじめて全身が従い合い、内外が一致し、内気が充実するようになって、拳法をしっかり身につけることができるようになる。
 また、太極拳の練習は、自分の身体全体の力を習得することにある。敵に臨んで応用する場合には、情勢によっては己を捨て、相手に従うこともある。臨機応変で一挙手一投足の動作にはこだわらない。内なる気が充実していれば、全身、空気が充満しているボールのようになり、感じれば応え、ぶつかれば撃つことができる。拳論に述べているように「成就すれば、敵がどのように来ようと、どう対応すればよいか、考えることなく、自然に応じることができるようになる」のである。
(日本陳式太極拳学会会報「陳家溝」より)

以下続く。

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