緊急事態宣言が出て2週間。感染者数はビミョーに減ってきているようだが、昼間の人出はあまり変わらないように思える。
今回は前回と違って横浜市内スポーツ施設は閉鎖にならず、太極拳教室は休講なしで継続中。入館時の検温、手の消毒、利用後の掃除と更衣室は触ったところをアルコール消毒。終了後のお茶は控えめでアルコールなし。黙々とお茶をして、マスクしてちょこっとお喋りして帰る。。。😞
暮れの感染者数(急増!!)を見てさすがに気持ちが悪くなり、このところは不織布マスクの上にさらに布マスクを重ねてのマスク二重付けである。そのせいかどうか、唇が荒れてきた😅週に3〜4日、それもせいぜい半日くらいの着用でこれだから、毎日フルタイムで働いている人たちはこんなものじゃないんだろう。。。
年明けこの方お出かけなしのお籠り状態で、出費は減った。。ヒマである。。。
PCを買い替えてセットし直しも何とか終わり、時間ができたので積んでおいた本を読む日々。まず手に取ったのは佐藤亜紀の「天使・雲雀」であった。
時代は第1次世界大戦前後のヨーロッパを舞台に、”他者の脳に入ってその思考を読み、さらには操ることができる(!?)”という特殊な才能(感覚を備えた者)を持つ主人公(ジェルジュ)が間諜として育てられ、彼を軸に、ドイツ、オーストリア、ロシアなどの一触即発の政治状況の中で、同じ才能を持つ登場人物が政治的な駆け引き、騙し合い、闘いを繰り広げる壮大な物語。そこに個人的な憎しみ、愛などが重なっているので、最初は”感覚”という言葉の使われ方が分からず???(感覚を開いたり閉じたり、つまりは他人の頭の中に入ったり自分の頭に入られることを(閉じて)防ぐ、ということであります)。
オーストリアの皇太子が暗殺され、それが第1次世界大戦の引き金となった時代は、歴史の授業でよりも映画を通じて知ったことが多い。ルードヴィッヒや、暗殺されたオーストリア皇太子妃であるその従姉シシー。さらにはその時代に生きた音楽家や画家達。。。。
それまでの貴族社会が崩れ、帝国が崩壊し始め、社会が混乱しつつあるこの時代。どことなく退廃的な美意識が漂う当時の映像や暗さが本を読みながら拡がる。とっつきにくい本だが、読み始めてこの本の世界に入り込むと後は、ゾクゾクワクワク!の連続(^O^)
巻末の解説はいつも絶対的に信頼している書評家・豊崎由美さんが書いているのだが、その一節がこの本の素晴らしさを見事に紹介している。以下に勝手に引用させていただきます。
ーーー選ばれし者の恍惚と孤独。帝国と名家の栄光と没落。その悲哀と諦観。エスピオナージュ(諜報)小説の不穏と、歴史小説の教養と、ビルドゥングスロマンの快感と、恋愛小説の甘美と、サイキックウォーの興奮を備えた『天使』と『雲雀』・・・・ーーーー