お久しぶりの古事記となりました。
17まで来ましたね。
毎度お付き合い頂きありがとうございます。
前回は大穴牟遅のダメダメ振りを話しましたね。
おさらいはここです。
このダメ振りが実は古事記編纂のキモでもある訳です。
では、続きを始めます。
編纂方針
古事記編纂に重要である大穴牟遅(おおむなじ)少年。
この話しは、どこに繋がるかと申しますと出雲の国譲りに繋がる訳です。
大穴牟遅、後の大国主神が大事に作った立派な国を天照大御神に譲るのです。
これは一つ間違えると天照大御神が大国主神から無理矢理に国を取り上げたと受け取られかねません。
いや、左翼学者はむしろ「略奪した!」とか主張しています。
つまりは「シラス」を否定し、日本は昔から酷い国だと言いたいのです。
ですから、この古事記編纂にあたり、その様な誤解を生じない様に実に丁寧に書かれてあります。
天照大御神が国をぶん取ったのではない。
これは正当性があるのだよ、自然の流れだよ、と言う理由を丁寧に書いてあるのです。
しかし、その時にこの大国主神が物凄い力のある神様だと、自分一人でバッチリやっちやった!とか立派な国をドーンと作りました!ではこれは問題になります。
なんと言いますか「統治権」みたいなものが発生してしまう可能性が出ます。
だからダメダメな神が色んな手助けを借りて、そして天つ神やら天上世界の力を借りて、どうにかこうにか国作りをしたと、それを譲り受けました。としなくてはなりません。
大穴牟遅神を描く際にも、須佐之男命みたいな、全開パワーの物凄い神様ではなく、毎度頼りなくダメな問題児で一人では何も解決出来ない少年に描いてあるのです。
八上比売と結ばれる時も兎の予言があって初めて結ばれる。
その後、兄達の恨みを買って殺された時も神産巣日神の力を借りて生き返りましたね。
二回目に殺された時もお母様の気合いで生き返りました。
自分の力だけでは何も出来ないのです。
和歌山に逃げた時もお母様の助言です。
自分で決めた訳ではありません。
そこで大屋毘古神に匿われていたし、兄達に攻め込まれた時も大屋毘古神に逃がしてもらい「根之堅洲国へ行け」と言われ、言われた通りに行っただけ。
そこで須佐之男命に試練を受けるけれども、この試練の解決も自分の力ではありません。
須勢理毘売に道具を与えてもらい、使い方まで習って乗り切りました。
しかも二回もです。
しかし、人は良い。いや、神が良い。
兎に角、他人を恨んだり妬んだりはしないのでしょう。
殺すと言われてもよくわかっていない。
良く言えば純粋。悪く言えばアホです。
しかし、その無垢さ故に人はこの大穴牟遅神を助けずにはいられないのです。
お忘れでしょうが
皆さん、お忘れでしょうが大穴牟遅神は只今試練中です。
次の試練は鳴り鏑(なりかぶら)と言う鏑の付いた矢を野原に打ち込みます。
これを須佐之男命は大穴牟遅神に「探してこ~い」と言うのです。
鳴り鏑を拾って来いと言う試練です。
大穴牟遅神はゲームかオリエンテーションのつもりです。
そんな感じで野原に分け入るのです。
すると須佐之男命は野原に火を付けます。
こりゃムチャクチャです。
神様は外傷で死にますからね!
火傷は死にますからね。
絶体絶命!大ピンチ!
どうなる大穴牟遅神!
しかし、今度はネズミの親子に助けられます。
ネズミにすら助けられるのです。
このネズミが大穴牟遅神に「内はほらほら、外はすぶすぶ」と言います。
なんかよくわからない合図です。
しかし、大穴牟遅神「勘」が良いのか「ん?何?ここ踏めってことか?」
それで踏んでみました。
するとドーンとネズミの巣に落ちました。
やっぱり大穴牟遅神はあまり体は大きくないですね。ネズミの巣にスッポリ入るぐらいですからね。
巣は地中にありますから、火も熱さも関係ありません。
火は通り過ぎて助かりましたよ。
助かっただけではダメですね。
鏑を拾って来いと言う試練です。
鳴り鏑を持って帰らないと「うちの娘はお前にはやれん!」て事になりますからね。
だから鳴り鏑が絶対必要です。
ところが良く見ると、なんと子ネズミがかじって遊んでました。
「こらこら、それは大事なものだから」と返してもらう。
大穴牟遅神恐るべし!
子ネズミまで助けられてます。
火で焼け死にもせず、更に鏑もちゃんと取って帰ります。
一方、野原が炎に包まれたのを見た須佐之男命も「さすがにこれは死んだだろう」と思います。「あら?チョイやり過ぎたか」てな感じでしょうかね。
更に須勢理毘売も泣きながら葬式の準備を始めました。
そしたらそこに大穴牟遅神が生きて現れました。
さすがにギョッとなったでしょうね…
次回へ続く…
只今、栗林忠道中将について書こうと考えています。
色々資料なんかを読み漁ることをしています。
まぁ、年末ぐらいまでには書き始め様と思いますが、これまた連続シリーズになると思いますね…
17まで来ましたね。
毎度お付き合い頂きありがとうございます。
前回は大穴牟遅のダメダメ振りを話しましたね。
おさらいはここです。
このダメ振りが実は古事記編纂のキモでもある訳です。
では、続きを始めます。
編纂方針
古事記編纂に重要である大穴牟遅(おおむなじ)少年。
この話しは、どこに繋がるかと申しますと出雲の国譲りに繋がる訳です。
大穴牟遅、後の大国主神が大事に作った立派な国を天照大御神に譲るのです。
これは一つ間違えると天照大御神が大国主神から無理矢理に国を取り上げたと受け取られかねません。
いや、左翼学者はむしろ「略奪した!」とか主張しています。
つまりは「シラス」を否定し、日本は昔から酷い国だと言いたいのです。
ですから、この古事記編纂にあたり、その様な誤解を生じない様に実に丁寧に書かれてあります。
天照大御神が国をぶん取ったのではない。
これは正当性があるのだよ、自然の流れだよ、と言う理由を丁寧に書いてあるのです。
しかし、その時にこの大国主神が物凄い力のある神様だと、自分一人でバッチリやっちやった!とか立派な国をドーンと作りました!ではこれは問題になります。
なんと言いますか「統治権」みたいなものが発生してしまう可能性が出ます。
だからダメダメな神が色んな手助けを借りて、そして天つ神やら天上世界の力を借りて、どうにかこうにか国作りをしたと、それを譲り受けました。としなくてはなりません。
大穴牟遅神を描く際にも、須佐之男命みたいな、全開パワーの物凄い神様ではなく、毎度頼りなくダメな問題児で一人では何も解決出来ない少年に描いてあるのです。
八上比売と結ばれる時も兎の予言があって初めて結ばれる。
その後、兄達の恨みを買って殺された時も神産巣日神の力を借りて生き返りましたね。
二回目に殺された時もお母様の気合いで生き返りました。
自分の力だけでは何も出来ないのです。
和歌山に逃げた時もお母様の助言です。
自分で決めた訳ではありません。
そこで大屋毘古神に匿われていたし、兄達に攻め込まれた時も大屋毘古神に逃がしてもらい「根之堅洲国へ行け」と言われ、言われた通りに行っただけ。
そこで須佐之男命に試練を受けるけれども、この試練の解決も自分の力ではありません。
須勢理毘売に道具を与えてもらい、使い方まで習って乗り切りました。
しかも二回もです。
しかし、人は良い。いや、神が良い。
兎に角、他人を恨んだり妬んだりはしないのでしょう。
殺すと言われてもよくわかっていない。
良く言えば純粋。悪く言えばアホです。
しかし、その無垢さ故に人はこの大穴牟遅神を助けずにはいられないのです。
お忘れでしょうが
皆さん、お忘れでしょうが大穴牟遅神は只今試練中です。
次の試練は鳴り鏑(なりかぶら)と言う鏑の付いた矢を野原に打ち込みます。
これを須佐之男命は大穴牟遅神に「探してこ~い」と言うのです。
鳴り鏑を拾って来いと言う試練です。
大穴牟遅神はゲームかオリエンテーションのつもりです。
そんな感じで野原に分け入るのです。
すると須佐之男命は野原に火を付けます。
こりゃムチャクチャです。
神様は外傷で死にますからね!
火傷は死にますからね。
絶体絶命!大ピンチ!
どうなる大穴牟遅神!
しかし、今度はネズミの親子に助けられます。
ネズミにすら助けられるのです。
このネズミが大穴牟遅神に「内はほらほら、外はすぶすぶ」と言います。
なんかよくわからない合図です。
しかし、大穴牟遅神「勘」が良いのか「ん?何?ここ踏めってことか?」
それで踏んでみました。
するとドーンとネズミの巣に落ちました。
やっぱり大穴牟遅神はあまり体は大きくないですね。ネズミの巣にスッポリ入るぐらいですからね。
巣は地中にありますから、火も熱さも関係ありません。
火は通り過ぎて助かりましたよ。
助かっただけではダメですね。
鏑を拾って来いと言う試練です。
鳴り鏑を持って帰らないと「うちの娘はお前にはやれん!」て事になりますからね。
だから鳴り鏑が絶対必要です。
ところが良く見ると、なんと子ネズミがかじって遊んでました。
「こらこら、それは大事なものだから」と返してもらう。
大穴牟遅神恐るべし!
子ネズミまで助けられてます。
火で焼け死にもせず、更に鏑もちゃんと取って帰ります。
一方、野原が炎に包まれたのを見た須佐之男命も「さすがにこれは死んだだろう」と思います。「あら?チョイやり過ぎたか」てな感じでしょうかね。
更に須勢理毘売も泣きながら葬式の準備を始めました。
そしたらそこに大穴牟遅神が生きて現れました。
さすがにギョッとなったでしょうね…
次回へ続く…
只今、栗林忠道中将について書こうと考えています。
色々資料なんかを読み漁ることをしています。
まぁ、年末ぐらいまでには書き始め様と思いますが、これまた連続シリーズになると思いますね…