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内部留保で賃金アップとか言うバカ

2024-10-18 14:48:00 | 草莽崛起
先日、新聞見出しで『内部留保600兆円!史上最大』と言う様なものが紙面を賑わしました。

衆院選前の党首討論でも共産党は、トップ画像にある様に『企業の内部留保で賃金アップを!』と宣うておりました。
全くアホな話しです。内部留保と言う『言葉』だけを捕まえて『企業は金を溜め込んでいる!吐き出させろ!』と言う論調で、テレビ等を見ていてもアホのコメンテーターが似たような話しをしています。

全く何もわかっていないのです。
バカな視聴者を煽っているだけで、そんなアホコメンテーターの話を鵜呑みにして『企業はなんて汚い事をやっているんだ!』と本気で考えている事でしょう。

結論から言ってしまえば『内部留保』なるものは存在しません。
正確には内部留保なる言葉は『会計用語』でもなく、フワッとしたイメージでしかありません。
企業が内部に溜め込んでいる金=内部留保
そんなイメージを抱いているだけです。
そして通称内部留保なるもなが現金であるわけでもありません。

ハッキリ言って『ど〜でもええ話し』でしかありません。

世に言う内部留保とは利益剰余金と言うものです。
利益剰余金とは企業が経済活動をする上で出た利益を積み上げたものです。
世間では、ここの数字が大きな企業は優良企業で自己資本比率が高いのでよろしい!みたいな事になっていますが、これまたど〜でもいい話しです。
こんな数字がデカいからとて、大した話しではありません。
儲かってますね!ぐらいの話しです。

ここの数字をだけを見てギャーギャー騒ぐ共産党を見ると『さすがアホの共産党!資本主義が大嫌いな事だけはわかる』てな話しです。




上の図は、ある企業のざっくりとした貸借対照表と損益計算書です。
以下、貸借対照表をBS、損益計算書をPLと表記します。

BSは左の資産と右の負債+純資産の合計が必ず一致します。
BSとPLはセットで見ます。
今回はシンプルにボックス型で出しています。内容もわかりやすくシンプルにしました。
BSとPLは、テトリスの様にガチャンと凹凸がハマる仕組みで、キレイに四角形になります。

左の資産には現預金、売掛金、機械購入の3つとしました。
現預金はそのまま幾ら現金を持っているかです。
売掛金は、ある取引先に品物を売ったが未だ代金が支払われていない。
これは言い換えれば取引先に『融資』していると言う事です。
機械購入は機械を買ったという事です。

右の負債は買掛金、借り入れ、資本金とこちらもシンプルに3つにしました。
買掛金は取引先から仕入れをしたが未だ代金を支払っていない、つまりは短期的に借入れている状態となります。
借入れは、銀行融資などです。
資本金は、企業する時に幾ら会社に入れたかと言う事で純資産となります。

左右の合計はピッタリ一致します。

PLは売り上げと費用になります。
売り上げを得る為に費用を幾ら使ったかを示すもので、こちらは至ってシンプルですから説明は不要ですね。

これが一期目のBSとPLのボックス型標記としておきます。

上の図のBS右側のグレーの部分が利益剰余金となります。
さて利益剰余金は幾らになるでしょう?
300万円となります。何故なら左の合計と右の合計は一致しますから、自ずと300万円と答えは出ます。

PLを見れば売り上げは2000万円、費用が1700万円です。売り上げと費用の差は利益です。つまり利益は300万円となります。



PLの300万円は利益剰余金となります。

では内部留保は何処を示すかと言う話しになるわけですが、それが利益剰余金であると先述しました。

この内部留保が多い程企業が健全だとか言っていたりするのです。
多すぎると機会の損失にもなるから、適正な内部留保が良いとか。
日本は内部留保が多すぎるから、もっと人件費や機械設備に使えとか言っているわけですね。

企業は経済活動をする為に資金、つまりお金を調達します。
では調達方法には何があるでしょう。

例えば、銀行融資。投資家から集める。
などなどが思い付くでしょう。
しかし、とにかくお金を手元に持って来るものは全て資金調達です。

銀行からの資金調達、BSで言えば借入れにあたります。
他、買掛金も一時的に借入れている事になりますから、これも資金調達です。
出資も資金調達です。
資本金も資金調達です。
BSの負債は全て資金調達と言う事です。
つまりは『利益剰余金』も資金調達の一部です。

これをもう少し詳しく見ると、PLになります。お金を手元に持って来る行為は資金調達ですから売り上げは資金調達です。
となると、右側合計は3700万円となります。
これ全て資金調達です。
調達したお金をどの様に使っているか?
それを示したものが左側になるのです。
ですから左側合計も3700万円になります。
左右のそれぞれの合計はピッタリ一致します。

これが会計です。
会計とはこの様によく出来ているのです。

つまり調達した3700万円と言うお金が右側で、そのお金が左側の売掛金や機械購入や費用に使われていますよ、ほら両者合計ピッタリですよね!
これが貸借対照表と損益計算書の仕組みです。
実によく出来ていますね。



次が二期目となります。
売り上げ、費用共にわかりやすくする為に前期と同じとしておきます。
すると二期合計利益は600万円となります。
よって利益剰余金は600万円となります。
するとBSの左側ブロックが少し大きくなります。
左側資金調達合計6000万円、右側のどう使ったかが6000万円でピッタリ一致。
テトリスみたいにガチャっとハマります。

先述しましたがいわゆる内部留保とは何処を指すのかと言うと利益剰余金の部分です。

これが史上最高600兆円とか騒いでいるわけです。
それは内部留保=現金だと思い込んでいるからです。

つまり利益剰余金の数字だけを見て、上の図で見れば600万円の現金がある!とか思い込んでいる訳です。
アホです!

そんな現金は存在しません。

現金は現金としてBSに明記されています。
1番上の現預金です。
つまり現預金部分に積み上がっていれば内部留保と言う事です。

貸借対照表を見て600万円溜め込んでる!とか考えますが、溜め込んでいるわけではありません。
これは字面だけ見てわけもわからず噴き上がっているだけで、会計の知識が全くないと言う事です。

この様なアホな事をアホマスメディアやアホ評論家、はたまた困った事に経済の舵取りをする政治家が声高に宣うているから困ったもんです。

利益がただ積み上がり計算上そうなっているだけにすぎません。




例えば上の図の様に機械設備購入を辞めて、その分が現預金に回っていれば現金が積み上がっていると言えるでしょう。
企業は不況や次の事業の為にある程度蓄えておかねばなりません。
中小零細などは最低限固定費の六か月分は現預金を持っている方が良いです。

例に示した企業なら、年間費用1700万円です。仮にそのうち700万円が固定費と考えると、半年分は350万円です。
余裕を見て400万円としても、上の図でみれば1800万円の現預金は4.5倍になりますから、これは現金が過剰に積み上がっていると言えるかもしれません。
このうち1000万でも人件費や設備投資に回さなければ、さすがに機会の喪失となるでしょう。

つまり利益=現金ではありません。
資金調達ですから、それらは既に費用等になっているわけです。
利益剰余金は過去の企業の利益を書いてあるだけでしかありません。
利益剰余金がどの様に分配されているかと言う話しではないのです。

問題は利益剰余金が資産部分でどの様に使われて、現金が幾ら残っているかと言う話しです。

ですから、利益剰余金が史上最高額だからとて日本は機会損失しているわけでもなく、人件費を無闇に削っているわけでもなく、設備投資をケチっているわけでもありません。
それらをしっかりと行って来ています。

だから、利益剰余金などを見て溜め込んでいるなど宣うなんて机上の空論でしかありません。
本当に溜め込んでいるか否かを見るのは現預金部分です。





上図を見ればわかりますが、赤いグラフの内部留保は増えていますが、青いグラフ現預金部分は微増、或いは横ばいです。

つまり、企業は金を溜め込んでいないと言う事でこれは既に人件費や設備投資等に使われていると言う事で、実に適正に経営されており、それは会計で見れば明らかです。

ですから


こんなババアの宣う話しなど一切信用してはならないと言う事です。




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