図説 中世ヨーロッパの商人
菊池雄太 編著者
河出書房新社 発行
2022年2月28日初版発行
第一章 商人ヴァイキングの時代 初期中世の交易ネットワーク
ゲルマン人の民族移動の時代が終わり、北ヨーロッパでドイツ商人が活躍するまでの間に、ユーラシア西部において大きな役割を果たしたヴァイキング
ヴァイキングが故郷を出立してユーラシア西部に拡大した理由は、金にかわってユーラシア西部で流通した銀を求めたから。p11
第二章 旅する商人
中世初期の商人を代表するのはユダヤ人
商人のまとまりを持った団体=商人ギルド
11世紀から史料に現れる
第三章 都市における商人
君主や領主による市場の創設により、都市が発展した。
中世ヨーロッパ、バルト海沿岸の都市では建築用の石材が不足していたため、レンガで建設された建物が多かった。その中でも中世に流行したゴシック様式の建物は、レンガ・ゴシックと呼ばれている。
デンマーク、ポーランド、ドイツでは、現在、ヨーロッパ・レンガゴシック街道という団体があり、レンガ・ゴシック建築を観光資源として活用すると共に、その保存や広報活動にも力を入れている。p57-58
第四章 交易の現場から
14世紀後半のコッゲ船は、88トンの商品を11人の乗組員で輸送できた。
陸路で同じ重量のものを運ぼうとした場合、44台の荷馬車に同数の馬引き、176頭の馬が必要だった。馬には日に何度も水を飲ませ餌をやり、毎晩宿舎で寝泊まりしなければならなかった。p65
分水嶺では荷馬車に積み替えして次の水路に向かい別の舟に乗り換えたり、舟ごと運搬されることもあった。p67
第五章 さまざまな取引商品
・毛織物
・香辛料
肉の保存、臭い消しのために香辛料を重用したというより、その独特の風味と異国情緒により、人々の東方に対する幻想を駆り立て魅了した。消費者の高い地位を顕示するとともに、医薬として用いられることもあった。肉を保存するには、塩漬け、乾燥、燻製などの方法をとればよかった。p93-94
・麦類や豆類の穀物
・魚類
・ワイン、ビール
・琥珀
・蜜蠟
ミツバチの巣を圧搾・加熱して搾取される蠟。カトリック教会で使用される蝋燭の原料などと使われた。p105
第六章 新時代に向かう商人たち
大航海時代へ
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