TOKYO HY-POWERは、数々のリニアアンプなどを製作していて、名機というものも多数存在する。CQ誌には毎月宣伝が載っており、経営は順調にみえたのだが、ある日突然店をたたんでしまった。もちろん、メンテナンスは即時に受けられなくなった。オーマイガー!
HL-66Vという50MHzのリニアアンプがある。今は、無線機単体で200Wまで出るものも多くあるので、50Wクラスのリニアの出番も昨今あまりないのである。
しかしながら、HL-66Vもいいアンプなので、たまには電源でも入れてみるかと思ったら、受信アンプが動作しないのである。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/d2/05b0ab101cd5a842b6da9daaff7d3236.jpg)
あらー、GaAsFETが逝ったかと思ったが、SWを何度かカチャカチャすると、ふとプリアンプが動作する場合がある。ただし、ほとんどの場合はSW ONでも死んでいる。たぶん、切り替えSWだな。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/f3/18d3fb1706f2255068a9b50acfe31f8c.jpg)
確か、手持ちの小型トグルスイッチがジャンク箱にあったな。発見されたのだが、上下のON/OFFではなく、中間で止まるタイプのSWだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/e5/8d0af67b02f0df5905e8e9490cc7d43e.jpg)
ま、いいかと思い、さくっと取り替えました。トグルSWの真ん中が、プリアンプのSWです。写真は、真ん中の位置になっています。(このポジションだとOFF) こういう汎用品の部品を使ってくれていると、メンテナンスが容易になります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/bf/5c4dc0d0f56afeb882adfa4645b278b8.jpg)
RJX-601をエキサイターにして接続してみました。50MHzのノイズレベルは結構高くて、Sが1くらい振っています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/d8/1f70034487d72cb8a83b9e746c2bda4a.jpg)
受信アンプを入れてみるとSは9まで振れますが、単にノイズで振っているので、了解度が上がるわけではありません。こんだけノイズでSが振ってしまうと、受信アンプを使う機会もないとは思いますが、とりあえず修理は完了しました。
HL-66Vのファイナルは、三菱の2SC2630x1です。RJX-601から3Wを入力してみると、30Wの出力が確認できました。ファイナルは元気なようで、しばらくは使えそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/02/1cd4e76a1e71841d62fe043169bdc984.jpg)
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追記
プリアンプのSWは、2接点のうち1接点のみを使っているので、使っていなかった方の接点は接触不良はないのではないかと思い、元のSWを180度ひっくり返して付け直しました。目論見通り、これで直りました。
HL-66Vという50MHzのリニアアンプがある。今は、無線機単体で200Wまで出るものも多くあるので、50Wクラスのリニアの出番も昨今あまりないのである。
しかしながら、HL-66Vもいいアンプなので、たまには電源でも入れてみるかと思ったら、受信アンプが動作しないのである。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/d2/05b0ab101cd5a842b6da9daaff7d3236.jpg)
あらー、GaAsFETが逝ったかと思ったが、SWを何度かカチャカチャすると、ふとプリアンプが動作する場合がある。ただし、ほとんどの場合はSW ONでも死んでいる。たぶん、切り替えSWだな。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/f3/18d3fb1706f2255068a9b50acfe31f8c.jpg)
確か、手持ちの小型トグルスイッチがジャンク箱にあったな。発見されたのだが、上下のON/OFFではなく、中間で止まるタイプのSWだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/e5/8d0af67b02f0df5905e8e9490cc7d43e.jpg)
ま、いいかと思い、さくっと取り替えました。トグルSWの真ん中が、プリアンプのSWです。写真は、真ん中の位置になっています。(このポジションだとOFF) こういう汎用品の部品を使ってくれていると、メンテナンスが容易になります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/bf/5c4dc0d0f56afeb882adfa4645b278b8.jpg)
RJX-601をエキサイターにして接続してみました。50MHzのノイズレベルは結構高くて、Sが1くらい振っています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/d8/1f70034487d72cb8a83b9e746c2bda4a.jpg)
受信アンプを入れてみるとSは9まで振れますが、単にノイズで振っているので、了解度が上がるわけではありません。こんだけノイズでSが振ってしまうと、受信アンプを使う機会もないとは思いますが、とりあえず修理は完了しました。
HL-66Vのファイナルは、三菱の2SC2630x1です。RJX-601から3Wを入力してみると、30Wの出力が確認できました。ファイナルは元気なようで、しばらくは使えそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/02/1cd4e76a1e71841d62fe043169bdc984.jpg)
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追記
プリアンプのSWは、2接点のうち1接点のみを使っているので、使っていなかった方の接点は接触不良はないのではないかと思い、元のSWを180度ひっくり返して付け直しました。目論見通り、これで直りました。
以前お伝えしましたが個人的に50MHz、100Wのリニア作った事がありますが、このクラスのアンプは増幅回路は比較的単純なんですが、各種保護回路の方が複雑になるんです。
特に異常SWR検出&保護は難しいです。
回路構成は簡単ですが、どうしてもカット&トライが必要でこれは製品設計も同じです。
会社で設計するときも、アンテナ端子に可変長同軸という長さの変わる金属パイプを繋いで伸び縮みさせて、負荷のベクトルインピーダンス(つまりSWR)を変えるのです。
その先には方向性結合器と50Ωダミーロード、または終端型パワーメータとネットワークアナライザを接続して、S11を測定して、保護回路の定数を決めて行きます。
同時にコレクター電流も測定しながら、必要に応じて別途スペアナで発振の有無やスプリアスをチェックします。
これもお伝えしたかと思いますが、メーカーの社内、つまり設計現場では殆どSWR表示は使いません。
SパラメーターであるS11を使います。
理由はSWRだとインピーダンスの絶対値しか分からないので回路定数を決められないからです。
でもSパラメーター表示だと表示が複素数になるので回路のインピーダンスの設計が楽だからです。
(言い方を変えると虚数部がL性かC性か、そのリアクタンス値が分かる。)
もちろんS11からSWRや反射係数に簡単に変換出来ますし。
ところで東京ハイパワーってまだ会社あるのでしょうか?
メーカー品のアンプは保護回路があるので、多少しくじったとしても、壊滅的に壊すのは稀かと思いますが、アンテナの高SWRでの連続運転や、極端な入力オーバーをすると、厳しいでしょうね。
メーカーが、いかに上手に保護回路を設計していただけるかで、製品の良しあしが決まると思います。苦労した分、いい製品になるのでしょうね。異常を検知すると、出力が自動でカットオフされるので、安心しきって使っています。