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8.KH2遠征に関して(事後編-Next challenge)

2011年11月09日 00時03分01秒 | 海外運用
 
何か特別なトリガがあった訳でなく、勢いで始めた海外遠征ですが、結局3年連続で実行することが
できました。何はともあれ幸せなことです。

行ったと言っても太平洋周りの近場ばかりですので、世界を又に掛けて活躍しておられる諸OMとは
得られる経験値は比べものにもなりませんが、やってみなければ判らなかった世界が少しばかり見
えてきた気もします。海外へ行くこと自体は、仕事であれ遊びであれ昔に比べて何も珍しくもなくなり
ましたが、無線をするためだけで海外へ行く人はまだまだ少ないかと思います。金銭的な問題も
ありますし、周囲の理解が得にくいこともあるでしょうし、時間の余裕が無かったり、踏ん切りが
付かなかったり、さほど行きたいとは思わない方も多いでしょう。人それぞれだと思いますし、今の
状況の中で楽しめればそれでいいのだと思います。

でも自分は行ってみたかった。それが何故かはあまり真剣に考えてないが、海外で無線がしてみたいと思っていた。
行く目的は海外で無線をすることだけだった。行って何が得られるかは行く前には判らなかったし、難しく考えよう
とはしなかった。単純な憧れだけだ。



私は昭和37年生まれですが、いわゆる男の子は猫も杓子もアマチュア無線、BCLの世代でした。私スキ
で取り上げられた頃は中古のFT-101でDX始めてた頃で、下宿の軒下に張った短縮DPで目標は100カント
リーでした。2mFMに夜な夜な出没していた時期も有りましたし、6mばかりやってた時期も有りましたし
パケットにはまって漢ROMの無いPC-9801でASCII文字チャットをしていた時期もありました。月刊短波
を毎月買って海外中波DXに熱中した時期も有りました。就職して家族持ってアパマンでたまの移動しか
しない時期も有りました。

いつかは海外へ行ってパイルを浴びることに憧れにも似た羨望を持っていました。それがこの歳になってやっと
可能性が出てきたから、出来るうちにやっておきたい。歳を取ってからなんて待ってられない。今できそうなら
今やりたい、こんな風に突然思ったんですね。もし、明日になってできなくなったら、明日になってやりたくなくなったら
多分後悔する。そんな気持ちになっちゃったんですね。



だから実際やってみて振り返ると、今までのイメージにあった様な成果が、そんな容易に出せないことを経験で
知って、くっそーって気になる。今年はそれが顕著だった。自分にとってもコンディションは絶好調だったが
世界中皆絶好調なので全然その差が縮まらない。頑張れば頑張るほど上が見えてしまって嫌になる。自分に足り
ないものがより一層鮮明に見えてしまって不甲斐なさを感じてしまう。

でも、そんな状況をもがきながらも愉しめる様になりたい、とも思うんですね。

だから来年再チャレンジするかしないかは、そのモチベーションが維持できるかできないか次第です。
日々の仕事は嫌になるほど忙しいし、政治経済は不透明だし、大企業だって倒産するこのご時勢、明日
何があるかなんて判るわけがないし、娘達はどんどん金食い虫になるし、身内に不幸があるかもしれな
いし、何より自分だって何時まで元気でおられるかなんて全く判らない。

今年は自分レベルの力量と設備でもPhoneで3,000q超えることができたチャンスだった、と感じました。
何故できなかったのか?いろいろ考えれば理由はあるのだろうが、要は目線が低かった。低い目線しか
持てなかったのは実力が足りないからだと思う。2,000qで満足してしまったのが今の実力ってことだ。

受信能力、コンディションの読み、集中力、臨機応変な対応力、設備の構築能力、これらは当然のこと
として、もっと幅の広い知識とスキルが必要なことを感じた。やはり経験に裏づけされた真の実力がものを言う
のだ、と痛感した。苦手なCWでパイルを捌けるように能力を高めたいし、耳ではフルコピーできてても
頭とロギングの手が追いつかないで訊き返してしまうことを減らしたいし、的確にアンテナを調整する力
も高めたいし、ボキャブラリも増やしたいし、機器の性能ももっと上げたい。

真摯に考え出すと、くそ忙しい日常ではめんどくさくなってきますが、海外遠征することを契機に年に
一度くらいは真面目に自己の能力を見つめてみるのも、悪くはないかと思います。良いことに、趣味だ
から成果が目標未達であっても誰からも咎められることは無い(笑)。

折角なので、もう少しだけもがいて愉しみを深めたいと思う。

ともあれ、相手がいてこそ成り立つ趣味。
2日間にわたり、沢山の世界中のアマチュア各局から呼んで頂けました事、改めて御礼申し上げます。

また来年違う場所から電波が出せることを祈念して。



いつものことながら、帰りの機内から既にNext Challengeは始まってたりします。

駄文乱筆ご容赦の程を
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