古来「うさぎ」は主になり脇になり、かなり多数の物語に登場している。いろいろな動物がいる中、なぜか最も出演回数の多い役者ではなかろうか。
昔話で語られたり、鳥獣戯画で大笑いしたり、プレイボーイのマークになったり、ミッフィーちゃんと呼ばれて口をばってんにしたりして来た。「不思議の国のアリス」で走り回ったあげく、ジョン・アップダイクの「走れウサギ」に人間の格好で登場してバスケットボールをやったりした。
しかし、私の中で「うさぎ」と言えば「ウォーターシップダウンのうさぎたち」に語られたうさぎを指す。
この先どうなるかわからない、という不安な状況をリーダーはどう切り抜けたらいいのか教えてくれる最良のリーダー教科書ではないかと思う。中学卒業の頃手に入れた本なので、今書店で手にはいるのかどうかわからないが、今あなたが迷っているリーダーなら、子供の本だろうと馬鹿にしないで、古本屋を漁ってでも手に入れて読んでみることを心からお奨めする。
記憶にある物語を振り返ると、坂本龍馬が殺されないで活躍していたらどんなことになっただろうかというお話をうさぎの主人公ヘイズルに置き換えて描いてみた、という感じの話だったように覚えている。同時期に「竜馬が行く」の出たばかりの文庫を読みふけったので、記憶が混同しているのだろうと思うが、上士と下士の対立、脱藩、新しい仲間たちとの新しい世界を夢見る姿は、国と時代は違えどリチャード・アダムスと司馬遼太郎が発見した同じ血の歴史を感じたものだ。
宅地造成で掘り返される運命にあるうさぎたちの大集落とその悲劇を予言した小さな子うさぎのおびえが、物語のはじめの場面だった。長老達の誰も信じない弟の予言を兄は心から信じ、多くの仲間を救おうと立ち上がる。しかし、村を逃げ出すことができたからと言って、どこへ向かったらいいのか?自分たちは、どう生きて行けばいいのか?何を信じて生きて行けばいいのか?危機が次々と訪れ、そのたびにぼろぼろになり、力が尽きそうになる。
そんな時、リーダーは何をしたのか?
犬のように大きな敵の将軍ウーンドウォートを巣に入れまいと必死で戦う味方の戦士ビグウィグに、ウーンドウォートは「おまえは何でそんなに一生懸命戦うのか」と尋ねる。ビグウィグは言う「長(おさ)が戦えと命じたからだ」。ウーンドウォートは心底驚いて、「まだお前より強いやつがいるのか?」と叫ぶ。
長であるヘイズルがごく普通のうさぎで、ウーンドウォートのように腕力で長になっているうさぎでないことを知っている読者は、この言葉を聴いた瞬間、胸が熱くなって、その先を読むことができなくなるだろう。
知恵と勇気、そして夢をあきらめない粘り強さが、新天地を見つけ出す原動力であることを、今、私も思い出した。
もう一度読み直したい。リチャード・アダムス「ウォーターシップダウンのうさぎたち」。数々の賞に輝き、アニメ化もされた物語だ。
monipet
動物病院の犬猫の見守りをサポート
病院を離れる夜間でも安心
ASSE/CORPA
センサー、IoT、ビッグデータを活用して新たな価値を創造
「できたらいいな」を「できる」に
OSGi対応 ECHONET Lite ミドルウェア
短納期HEMS開発をサポート!
GuruPlug
カードサイズ スマートサーバ
株式会社ジェイエスピー
横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
昔話で語られたり、鳥獣戯画で大笑いしたり、プレイボーイのマークになったり、ミッフィーちゃんと呼ばれて口をばってんにしたりして来た。「不思議の国のアリス」で走り回ったあげく、ジョン・アップダイクの「走れウサギ」に人間の格好で登場してバスケットボールをやったりした。
しかし、私の中で「うさぎ」と言えば「ウォーターシップダウンのうさぎたち」に語られたうさぎを指す。
この先どうなるかわからない、という不安な状況をリーダーはどう切り抜けたらいいのか教えてくれる最良のリーダー教科書ではないかと思う。中学卒業の頃手に入れた本なので、今書店で手にはいるのかどうかわからないが、今あなたが迷っているリーダーなら、子供の本だろうと馬鹿にしないで、古本屋を漁ってでも手に入れて読んでみることを心からお奨めする。
記憶にある物語を振り返ると、坂本龍馬が殺されないで活躍していたらどんなことになっただろうかというお話をうさぎの主人公ヘイズルに置き換えて描いてみた、という感じの話だったように覚えている。同時期に「竜馬が行く」の出たばかりの文庫を読みふけったので、記憶が混同しているのだろうと思うが、上士と下士の対立、脱藩、新しい仲間たちとの新しい世界を夢見る姿は、国と時代は違えどリチャード・アダムスと司馬遼太郎が発見した同じ血の歴史を感じたものだ。
宅地造成で掘り返される運命にあるうさぎたちの大集落とその悲劇を予言した小さな子うさぎのおびえが、物語のはじめの場面だった。長老達の誰も信じない弟の予言を兄は心から信じ、多くの仲間を救おうと立ち上がる。しかし、村を逃げ出すことができたからと言って、どこへ向かったらいいのか?自分たちは、どう生きて行けばいいのか?何を信じて生きて行けばいいのか?危機が次々と訪れ、そのたびにぼろぼろになり、力が尽きそうになる。
そんな時、リーダーは何をしたのか?
犬のように大きな敵の将軍ウーンドウォートを巣に入れまいと必死で戦う味方の戦士ビグウィグに、ウーンドウォートは「おまえは何でそんなに一生懸命戦うのか」と尋ねる。ビグウィグは言う「長(おさ)が戦えと命じたからだ」。ウーンドウォートは心底驚いて、「まだお前より強いやつがいるのか?」と叫ぶ。
長であるヘイズルがごく普通のうさぎで、ウーンドウォートのように腕力で長になっているうさぎでないことを知っている読者は、この言葉を聴いた瞬間、胸が熱くなって、その先を読むことができなくなるだろう。
知恵と勇気、そして夢をあきらめない粘り強さが、新天地を見つけ出す原動力であることを、今、私も思い出した。
もう一度読み直したい。リチャード・アダムス「ウォーターシップダウンのうさぎたち」。数々の賞に輝き、アニメ化もされた物語だ。
monipet
動物病院の犬猫の見守りをサポート
病院を離れる夜間でも安心
ASSE/CORPA
センサー、IoT、ビッグデータを活用して新たな価値を創造
「できたらいいな」を「できる」に
OSGi対応 ECHONET Lite ミドルウェア
短納期HEMS開発をサポート!
GuruPlug
カードサイズ スマートサーバ
株式会社ジェイエスピー
横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業