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IMジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

「できる」の日

2013-05-20 08:14:42 | 日記
 一時の節電ムードも去ってしまったのか、かなり強めの冷房が効いている電車に乗り合わせた。発車間際に階段を駆け上がって滑り込んだので、車内の冷房は正直ありがたかった。それでもスーツの上着を羽織っていると汗だくになりそうな感じがして上着を脱いでカバンと一緒に網棚に乗せた。そこで初めて網棚の下の席に座っている若い女性がどうやら泣いていて、その隣りに座っている友人らしい女性がしきりに言葉をかけていることに気が付いた。見ないよう聞かないようにしてはいたが、それでも切れ切れに聞こえてくる言葉があった。
 「大丈夫、できるから」「うん、できるよ。できる、できる」何度も何度も「できる」という言葉をかけて応援している。話しの内容は結局良くわからなかったが、少しわかったのは、その日のうちに終わらせるべき仕事があり、それは泣いている女性にしか出来ない仕事だということだった。彼女たちより先に降りてしまったため泣いていた女性がその後どのように席を立ったのか見届けることはできなかったが、私自身にはその「できる、できる」という励ましの言葉が妙に心地よく耳に残った。
 
 同じ日の客先からの帰り、地下鉄の席に座ってうとうとしていると、高齢のご婦人達の一団が乗り込んで来て、ワイワイと元気の良い声で目がさめた。そのうちひとりがたまたま空いていた私の隣に座ったので、これは立ち上がって席を譲ったほうが良いかなと考えていた刹那、向かい側の席に座っていた女子高生らしい3人組がサッと立ち上がって「どうぞ」と言う。先に私の隣りに座ったご婦人が「ほらそっち空けてくれたわよ」と教えるのだがご婦人たちは遠慮して「いいから、いいから、あなたたち座っていなさい」などと言っている。結局せっかく立ち上がってくれたのに空いたままの席には誰も座らず、ご婦人方と高校生の世間話が始まった。高校生たちは三重県から修学旅行で来ており、ちょうどその時自由行動中で、スカイツリーを下から眺め今度は東京タワーを目指していた。卒業したら東京の大学に進学して建築を学びたいが今の成績では全くダメだと言う子がひとりいて、ご婦人たちの格好の標的になった。「ダメだと思ったらダメよ」「できると思わなくちゃ、できないわよ」口々にそうやって励ます。「できる、できる、そう思いなさい。そう思って一生懸命やればできないことなんか絶対ないから」そうそうとみんなで相槌を打ちながら楽しそうだ。皆さんそうやって自分を励まして来たのだろう。話しを聞いている女子高生達も楽しそうだ。言葉以上に伝わったものがあったに違いない。
 
 戻ってきた横浜駅はいつものように人でいっぱいで、改札を出るのにも時間がかかった。東口の外はもう日が傾いていたが夏に向かう熱気が残っていた。電車の中で聞いた「できる」を何度も思い出しながら少し背筋を伸ばしてプラザホテルの前を歩いた。(三)
 
 
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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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