変身！

と聞いて皆さんが思い浮かべることは何だろう。私は一分の迷いもなく仮面ライダーを思い浮かべる。

子供の頃には戦隊ものを見ていた記憶がうっすらとはあるのだが、仮面ライダーは地方に住んでいて放送局も少なかったせいか、放送すらしていなかったのではないか、というくらい記憶にない。
そんな私なので、本格的にはまり始めたのは社会人になって数年がたった頃で、完全に大人になってからであった。

珍しく早起きした日曜の朝にテレビを眺めていると、鏡の前でポーズを決めて「変身！」と叫んだイケメン俳優が派手な効果音と共に光に包まれ、次の瞬間、銀色の鎧に身を包んだナイトのような姿のヒーローに変化したのである。
ぼんやりとは知っていた仮面ライダーとはあまりに違う精悍な姿に釘付けになった。
更には、その物語の主軸がライダー同士の戦いであるという、これまでの常識では考えられないような鮮烈な内容であったことに引き込まれ、そのシリーズを最後まで見続けることになった。

そのシリーズが、後に平成ライダーと呼ばれる中で3作目にあたる作品だったのだが、ライダー熱は収まらず、これまでの平成ライダー14作品は全て何らかの形で鑑賞している。それぞれにテーマやストーリー、ヒーローの人物像、変身後のライダーの特徴が様々で、大人の私が見ても非常に面白く、飽きさせない。メインのターゲットである子供たちは成長するにつれ、こういったヒーローものを卒業していくのであろうが、大人になってから見始めた私には卒業のタイミングがわからない。別に卒業する気もないのだが。

前置きが長くなったが、この秋から始まった新シリーズがまた奇想天外な設定で実に面白い。
前シリーズが魔法使いというある意味ベタなテーマだったからなのか。今回の物語は・・・

　不思議なフルーツの力を宿した錠前でライダーに変身！
　フルーツの鎧に身を包んだライダー達が繰り広げるライダー戦国絵巻。

自分で言ってても意味がよくわからない。まあしかしそうなのである。少しでも関心が湧いたあなたは見てみるべきだ。銀行マン達の陰謀渦巻くバトルとはまた違った感動が得られるのではないか。
注意してほしいのは、寛大な心で楽しむことが大事。細かい突っ込みどころをイチイチ気にしていては楽しめるものも楽しめない。童心にかえって難しく考えずに楽しむことをお奨めします。

蛇足だが、今回のシリーズは初めて嫁に初回から全話見せ続けているのだが、すこぶる評判が良くない。何故だろう。（村）

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