年末あるいは年度末に近くなって来ると、システム開発の業界では、あちらこちらから火の手が上がる。毎年の恒例行事のようになっていて、ここ何十年も変わらない。火の手が上がると言っても本当の火事でないことは、業界の違う方々にもご理解頂きたい。要は納期に間に合わなくなって大騒ぎする、ということだ。
火のついたプロジェクトをどうにか収束させるために投入される技術者を「火消し」と言ったりする。火消しも、いわゆる焼け石に水で、あまりの猛火に焼け焦げて廃人のようになってしまった技術者を「炭になった」とか「炭化した」と言ったりする。もう世界の全てのことが自分とは関係無いようにパソコンの前にぼーっと座っているだけの人を見たことがある。
プロジェクトに火が付くとマネージャの対応は大体同じように要員追加に向かう。ところが災害派遣される自衛隊の隊員のように訓練を積んでやる気満々の技術者ばかりを招聘できるわけではない。半分は無理やり、半分は人参や飴で釣って来る。マネージャからすると猫の手も借りたいという意識だが、借りて来た猫は、やっぱり猫でしか無いことがはっきりする場合が多い。昔から犬の手も借りたいとは言わないが、犬のような仕事熱心な生き物を引き合いに出して言うより、猫のように、一体何がしたいんだかわからないような生き物を引き合いに出して、そんな猫の手も借りたいぐらい忙しいという言い方をしたほうが、大変さがひときわ目立つというものだ。
猫の手として借りて来た技術者の中には、高い技術を持っていて驚くような成果を上げてくれたかと思うと、いきなり来なくなってしまう人がいる。暗くなるとバリバリやるのだが朝は遅刻してくる、会議は居眠りしている、その上やけに人なつっこく世間話が大好き、とそんな人もいる。自分の興味のある部分はやるが、それ以外は常識が無いような態度を取る。まさに猫のようなタイプだ。マネージャは火を消すよりも、この猫を手なずけることの方に意識が向いてしまい燃え広がった火に巻かれて敢え無く炭になってしまったり、その前に助けの手が差し伸べられてマネージャ交代となったりする。
多様性を求められる時代ではある。いろいろな動物に例えられるタイプの人達が揃って仕事ができるのは本当に面白い。しかし、目の前で火の手が上がっている時に悠長なことを言っているヒマはない。借りて来た猫の手をこれ以上ないぐらい有効に使う方法を魔法のように編み出すことが出来たマネージャだけが平和な新年を迎えることができる。
だが残念ながら魔法は無い。地道に話し合いを行う以外良い物を作る方法は無い。お客様と、プロジェクトのメンバーと、借りて来た猫の手と、逃げずに踏みとどまってどうすれば良い物が作れるのか、それぞれが自分は何をすべきなのか理解できるまで十分に話し合って、みんなで同じ方向を向いて進むしか方法は無い。などとわかったようなことを言い続けてワンワン吠えているといずれ抱えている責任の重さに耐えかねて炭になってしまうかもしれない。これまで猫の方々がそうなったのを見たことがない。つらい火事場で悲惨にならずに楽しく周囲を巻き込んでいける技能を身につけたいものだ。もちろん、それで成果がついて来ないといけないが。
今年の年末年始は平和に過ごせれば少し長い休みが取れるだろう。どのプロジェクトも穏やかに長い休みが取れるように願ってやまない。(三)
monipet
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ASSE/CORPA
センサー、IoT、ビッグデータを活用して新たな価値を創造
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株式会社ジェイエスピー
横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
火のついたプロジェクトをどうにか収束させるために投入される技術者を「火消し」と言ったりする。火消しも、いわゆる焼け石に水で、あまりの猛火に焼け焦げて廃人のようになってしまった技術者を「炭になった」とか「炭化した」と言ったりする。もう世界の全てのことが自分とは関係無いようにパソコンの前にぼーっと座っているだけの人を見たことがある。
プロジェクトに火が付くとマネージャの対応は大体同じように要員追加に向かう。ところが災害派遣される自衛隊の隊員のように訓練を積んでやる気満々の技術者ばかりを招聘できるわけではない。半分は無理やり、半分は人参や飴で釣って来る。マネージャからすると猫の手も借りたいという意識だが、借りて来た猫は、やっぱり猫でしか無いことがはっきりする場合が多い。昔から犬の手も借りたいとは言わないが、犬のような仕事熱心な生き物を引き合いに出して言うより、猫のように、一体何がしたいんだかわからないような生き物を引き合いに出して、そんな猫の手も借りたいぐらい忙しいという言い方をしたほうが、大変さがひときわ目立つというものだ。
猫の手として借りて来た技術者の中には、高い技術を持っていて驚くような成果を上げてくれたかと思うと、いきなり来なくなってしまう人がいる。暗くなるとバリバリやるのだが朝は遅刻してくる、会議は居眠りしている、その上やけに人なつっこく世間話が大好き、とそんな人もいる。自分の興味のある部分はやるが、それ以外は常識が無いような態度を取る。まさに猫のようなタイプだ。マネージャは火を消すよりも、この猫を手なずけることの方に意識が向いてしまい燃え広がった火に巻かれて敢え無く炭になってしまったり、その前に助けの手が差し伸べられてマネージャ交代となったりする。
多様性を求められる時代ではある。いろいろな動物に例えられるタイプの人達が揃って仕事ができるのは本当に面白い。しかし、目の前で火の手が上がっている時に悠長なことを言っているヒマはない。借りて来た猫の手をこれ以上ないぐらい有効に使う方法を魔法のように編み出すことが出来たマネージャだけが平和な新年を迎えることができる。
だが残念ながら魔法は無い。地道に話し合いを行う以外良い物を作る方法は無い。お客様と、プロジェクトのメンバーと、借りて来た猫の手と、逃げずに踏みとどまってどうすれば良い物が作れるのか、それぞれが自分は何をすべきなのか理解できるまで十分に話し合って、みんなで同じ方向を向いて進むしか方法は無い。などとわかったようなことを言い続けてワンワン吠えているといずれ抱えている責任の重さに耐えかねて炭になってしまうかもしれない。これまで猫の方々がそうなったのを見たことがない。つらい火事場で悲惨にならずに楽しく周囲を巻き込んでいける技能を身につけたいものだ。もちろん、それで成果がついて来ないといけないが。
今年の年末年始は平和に過ごせれば少し長い休みが取れるだろう。どのプロジェクトも穏やかに長い休みが取れるように願ってやまない。(三)
monipet
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