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IMジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

整形美女と偽装

2013-11-18 08:20:21 | 日記
 リーガルハイというドラマを録画して見ている。いやにドギツイ。先日見た回は、美しい女性を口説き落として妻にした男性が、妻の整形の過去を知り離婚と慰謝料を求めるという話しだった。
 番組制作者側の意図は全く分からないし、同じ土俵で論じるべき内容では無いのだが、ちょうどその回を見たのがホテルのレストランでメニューの偽装が発覚して偉い方々が「ごめんなさい」をした会見映像が流れた頃だったので、偽装とリーガルハイのこの回の内容がどうも重なってしまった。

 すごい美人を妻にして甘く楽しい生活を送っていたにもかかわらず、その妻が実はひどく不細工だった自分を変えたくて整形した事実を知った途端、夫は裁判まで起こしてしまった。

 楽しく美味しい食事をして、また来ようね、なんて約束していた人達が、メニューのエビが伊勢海老でなくロブスターだったと知った途端、何だあのホテルは、と言い出したことと似ているように感じたのだ。もちろん食品の偽装は怖い。体に良くない成分を含む食品を体に良いと偽装されることが一番恐ろしい。食品偽装など無い方が良い。

 だが何の変哲もない食材を美味しそうに見える料理に変え、実際食べても美味しく感じる場を作っていくのが職人の技だとすれば、発表されるまでまったく偽装に気が付かなかった方々はその技を堪能していたのではないか、と思う。凄い技術を持っているなら何も食材に関する嘘をついて料理を作らなくても良かったのではないか。食材が高いから料理が高いのではなく、シェフの腕が良いので料理が高いという理屈でも構わないような気がする。

 だれでも多少の見栄を張って生きている。それを単に「装い」と呼ぶか「偽装」と呼ぶか、どこで区別すれば良いのだろうか。自分の弱い部分を隠して何とか強く生きようとする人々のありようの全てを悪いことだと否定することはとても出来ない。そんなことは嘘だとわかっていて、その嘘の中で必死に頑張っている人も多いだろう。マスコミがニュースにすると、いきなり偽装は悪だと言い始めること自体に少なからず嫌悪感がある。

 とは言え、毎日新聞の論説委員が「日本はこのまま行くと偽装国家になってしまう」と強い口調で警告を発していたのを聞いて、ハッとしたのも事実だ。日本人はもともと、欧米諸国人とは違って、決して嘘をつかないという、それ自体嘘とも取れるほどのはったりをやせ我慢しても貫き通す美徳を持っていた国民だった。そんな国民性を持っていたから昔は踏み絵をすれば信じている宗教を知ることが出来た。偽装国家の住人ならそうは行かない。どんな神の絵でも平気で踏みつけてしまうだろう。自分以外の何者をも信じない。その上自分すら信じていない。そんな、国全体が「嘘つき」な国を誰が好きでいられようか。バカを見ても正直でいようとする国の国民であるほうが幸せなのではないかと思えてしまう。
 
 嘘をつくのもつかないのも信念をもって行うべきなのだろう。信念もなく責任も持たずただ自分の欲のためだけについた嘘は明らかに「偽装」と指を差されても仕方がない。自分のついた嘘の責任を自分で取ろうとしない姿に出会うとひどく醜いものを見たような気になる。ただその判断は難しい。

 その上、前向きに向上したいと考える気持ち自体が、その底に人に褒められたい好かれたいと思う気持ちに通じているようで、人は本能的に本来の自分より一段上の自分であるように振舞ってしまいがちだ。あるがままに自然に生きているように見える人は内面でとてつもない努力をしていることだろう。(三)


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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
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