昨日、AppleからiPhone6、Apple Watch、iOS 8が発表された…という内容で書こうかと思ったのだが、同日にIntel社の「Edison」が正式発表されていたらしい。今年1月の発表時にもブログにて触れたため、せっかくなので少し調べてみた。
今年の1月に初めて発表されたEdisonであるが、当時の発表内容から少し設計の見直しがあったようだ。当初はSDカードと同じ大きさの基板上にCPUとしてQuarkをデュアルコアで搭載し、512KBのメモリ、2GBのストレージを持ち、SDカードとして読み書きが出来る機能を持つとされていた。
512KBのメモリだなんて何が動くのだろうかと疑問に思ったものだが、昨日公開された仕様を確認したところ、大幅にパワーアップしているようだ。
CPUはSilvermontアーキテクチャを採用したデュアルコア構成となり、1GBのメモリ、4GBのストレージを搭載している。しかもCPUとは別にMCUとしてQuarkも搭載しており、ハードウェア制御とデータ処理とで分業が出来るようになっているのだろうと予想されている。OSには組み込み製品に特化した「Yocto Linux」が採用されている。
残念ながらSDカードよりも幅が1mm、高さが3.5mmほど大きくなってしまい、そのままSDカードスロットに挿せる形では無くなったが、それでもこの構成がこの大きさになるとは驚きだ。
このEdisonは単体では動かすことが出来ない。機械を動かすための「頭脳」でしかないため、「身体」に対応する部品が必要となる。今回は「身体」として「Arduino」を接続するための拡張ボード「Intel Edison Board for Arduino」と、USBポートを2つ備えた拡張ボード「Intel Edison Breakout Board」が用意されている。今後はより具体的なウェアラブルデバイス向けやロボット向けの拡張ボードの発売も予定されているようだ。
ここまでハードウェアのことを中心に紹介したが、IntelはEdisonの普及を促進すべく、ソフトウェア開発環境も多彩にそろえている。
Arduino開発者向けの環境や、Eclipseを用いたC/C++での開発環境、さらには流行りのNode.jsを用いたJavaScriptでの開発環境も提供している。今後はMCU向けの開発環境も提供される予定だ。
サポート体制は「Intel Maker Community」を使用したオンラインサポート形式となる。
すでにEdison用のページが用意されており、スタートアップガイドとしてWi-Fi経由またはUSB経由でEdisonにアクセスする方法やEdisonそのものをアクセスポイント化する方法が記載されている。
Edison単体は50ドル、Arduino Boardは85ドル、Breakout Boardは67ドルとなるようだ。
すでに海外では発売されているが、日本ではWi-Fiなどの電波利用に関する技術基準適合証明を取得するため、10月からの発売予定となっている。
少し話がそれるが、「組み込み」や「ハードウェア設計」というと歴戦のIT技術者であっても一歩引いてしまう方が多いのではないだろうか。私も全くの素人であるのだが、以前、少し調べた際に便利そうなサイトを見つけた。
123D Circuits
ここはAutodesk社が運営している「回路設計をブラウザ上で行うことができる」サイトだ。グラフィカルに編集ができ、ベースとなる基板にパーツを配置、配線するだけで、実際の動作をシミュレーションすることもできる。
また、設計した基板をそのままの形で購入することもできる。
当然、回路設計に関する知識は必要となるが、実物を触らずとも開発が可能となるのは魅力だ。
また、上記サイトでは「ブラウザ上での3Dモデルの作成」と「作成したモデルの有料3Dプリント」も可能となっているため、設計した基板の外装ケースを作ることもできる。
このWebサービスと組み合わせて開発すれば、Edisonを活用した製品を個人で作ることも可能であろう。
まだまだハードルの高い組み込みの世界ではあるが、簡単に開発できる環境が少しずつ出来てきたようだ。
参考
『Intel,組み込み機器用超小型コンピュータ「Edison」を正式発表。SilvermontアーキテクチャのAtomをCPUコアに採用』
http://www.4gamer.net/games/047/G004743/20140909017/
『Intel、超小型サイズのコンピュータ「Intel Edison」を正式発表』
http://news.mynavi.jp/news/2014/09/10/005/
『Intel Maker Community』
https://communities.intel.com/community/makers
『無料のAutodesk「123D」が、ブラウザ上で電子機器を製造できると話題に!』
http://plus.appgiga.jp/masatolan/2014/02/03/50432/
(つ)
monipet
動物病院の犬猫の見守りをサポート
病院を離れる夜間でも安心
ASSE/CORPA
センサー、IoT、ビッグデータを活用して新たな価値を創造
「できたらいいな」を「できる」に
OSGi対応 ECHONET Lite ミドルウェア
短納期HEMS開発をサポート!
GuruPlug
カードサイズ スマートサーバ
株式会社ジェイエスピー
横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
今年の1月に初めて発表されたEdisonであるが、当時の発表内容から少し設計の見直しがあったようだ。当初はSDカードと同じ大きさの基板上にCPUとしてQuarkをデュアルコアで搭載し、512KBのメモリ、2GBのストレージを持ち、SDカードとして読み書きが出来る機能を持つとされていた。
512KBのメモリだなんて何が動くのだろうかと疑問に思ったものだが、昨日公開された仕様を確認したところ、大幅にパワーアップしているようだ。
CPUはSilvermontアーキテクチャを採用したデュアルコア構成となり、1GBのメモリ、4GBのストレージを搭載している。しかもCPUとは別にMCUとしてQuarkも搭載しており、ハードウェア制御とデータ処理とで分業が出来るようになっているのだろうと予想されている。OSには組み込み製品に特化した「Yocto Linux」が採用されている。
残念ながらSDカードよりも幅が1mm、高さが3.5mmほど大きくなってしまい、そのままSDカードスロットに挿せる形では無くなったが、それでもこの構成がこの大きさになるとは驚きだ。
このEdisonは単体では動かすことが出来ない。機械を動かすための「頭脳」でしかないため、「身体」に対応する部品が必要となる。今回は「身体」として「Arduino」を接続するための拡張ボード「Intel Edison Board for Arduino」と、USBポートを2つ備えた拡張ボード「Intel Edison Breakout Board」が用意されている。今後はより具体的なウェアラブルデバイス向けやロボット向けの拡張ボードの発売も予定されているようだ。
ここまでハードウェアのことを中心に紹介したが、IntelはEdisonの普及を促進すべく、ソフトウェア開発環境も多彩にそろえている。
Arduino開発者向けの環境や、Eclipseを用いたC/C++での開発環境、さらには流行りのNode.jsを用いたJavaScriptでの開発環境も提供している。今後はMCU向けの開発環境も提供される予定だ。
サポート体制は「Intel Maker Community」を使用したオンラインサポート形式となる。
すでにEdison用のページが用意されており、スタートアップガイドとしてWi-Fi経由またはUSB経由でEdisonにアクセスする方法やEdisonそのものをアクセスポイント化する方法が記載されている。
Edison単体は50ドル、Arduino Boardは85ドル、Breakout Boardは67ドルとなるようだ。
すでに海外では発売されているが、日本ではWi-Fiなどの電波利用に関する技術基準適合証明を取得するため、10月からの発売予定となっている。
少し話がそれるが、「組み込み」や「ハードウェア設計」というと歴戦のIT技術者であっても一歩引いてしまう方が多いのではないだろうか。私も全くの素人であるのだが、以前、少し調べた際に便利そうなサイトを見つけた。
123D Circuits
ここはAutodesk社が運営している「回路設計をブラウザ上で行うことができる」サイトだ。グラフィカルに編集ができ、ベースとなる基板にパーツを配置、配線するだけで、実際の動作をシミュレーションすることもできる。
また、設計した基板をそのままの形で購入することもできる。
当然、回路設計に関する知識は必要となるが、実物を触らずとも開発が可能となるのは魅力だ。
また、上記サイトでは「ブラウザ上での3Dモデルの作成」と「作成したモデルの有料3Dプリント」も可能となっているため、設計した基板の外装ケースを作ることもできる。
このWebサービスと組み合わせて開発すれば、Edisonを活用した製品を個人で作ることも可能であろう。
まだまだハードルの高い組み込みの世界ではあるが、簡単に開発できる環境が少しずつ出来てきたようだ。
参考
『Intel,組み込み機器用超小型コンピュータ「Edison」を正式発表。SilvermontアーキテクチャのAtomをCPUコアに採用』
http://www.4gamer.net/games/047/G004743/20140909017/
『Intel、超小型サイズのコンピュータ「Intel Edison」を正式発表』
http://news.mynavi.jp/news/2014/09/10/005/
『Intel Maker Community』
https://communities.intel.com/community/makers
『無料のAutodesk「123D」が、ブラウザ上で電子機器を製造できると話題に!』
http://plus.appgiga.jp/masatolan/2014/02/03/50432/
(つ)
monipet
動物病院の犬猫の見守りをサポート
病院を離れる夜間でも安心
ASSE/CORPA
センサー、IoT、ビッグデータを活用して新たな価値を創造
「できたらいいな」を「できる」に
OSGi対応 ECHONET Lite ミドルウェア
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株式会社ジェイエスピー
横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業