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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

フロスト

2018-02-27 08:00:00 | 日記
 冬のオリンピックも日曜日無事に閉会式を迎えた。今回は長野を上回るメダルを獲得し、取ってもらいたい人達が無事メダルを獲得してくれた印象が強い。ハードな練習の日々を過ごし、大会に向けて研鑽を続けてきた選手の皆さんにあらためて本当にお疲れ様でしたと伝えたい。

 話はがらっと変わるが、本日のブログでは最近お気に入りの小説を紹介したいと思う。若いころは気に入った小説があると、その作者の作品を片っ端から読み漁っていたが、全体的に読書量が減ってしまった現在では、あまり作者で選ぶことはせず、作品単位、いわば「つまみ食い」的な読み方しかしなくなってきた。そうした中で、この作品は、珍しくシリーズものとして読み続けている。

 今までの読書傾向と異なることとしてもう一点、海外の作品で翻訳ものということがあげられる。基本翻訳ものはあまり好きではない。まずカタカナの名前が覚えづらい、翻訳独特の言い回しで文章が分かりづらい、海外の文化を知っていないと理解できないことが多い等々。名前が覚えづらいため、会話や行動がその人と結びつかず、人物が記号的になり、小説の中に入り込むことが難しくなってしまう。そうした読書傾向にもかかわらず、シリーズ物として読み続けている作品が「ジャック・フロスト警部シリーズ」である。

 このシリーズはイギリスの作家「R・D・ウィングフィールド」による作品で、イギリスの地方にあるデントン署で発生する様々な犯罪・トラブルに立ち向かっていくフロスト警部の活躍を描いている。第1作目は1984年、最新刊が2008年(翻訳はおよそ10年後)。その間全8作しかなく、かなりのスローペースでの出版となっている。

 フロストシリーズの魅力は何といってもおよそ刑事らしからぬ破天荒なフロスト警部その人だろう。だらしない格好、下品な冗談、ひたすら書類を溜め込み、領収書改ざんも何のその。勘に頼ればかなりの確率ではずれ、犯人に裏をかかれて取り逃がすこともしばしば起こしている。作品の中では事件が解決しないまま次から次へと発生していき、まさにカオスな状態。人出不足は常態化し、かつ上司からの強烈な経費削減プレッシャーにより、捜査もままならない。そうした中、フロスト警部は数々の失敗をしながらも、持ち前の陽気さと、粘りと強運で事件を解決に導いていく。

 シリーズで出てくるレギュラー陣もみな個性的でしっかりと脇を固めている。フロスト警部の天敵がデントン署の署長、マレット警視。何につけてもだらしないフロスト警部を常に目の敵としている。出世欲が非常に強く、上に媚びへつらい、下には非常に厳しい。上のご機嫌をとるために暑の状況も考えず人員を差し出し、部下が人員不足で苦境を訴えてもひたすら正論のみを並べ、自分の努力でどうにかしろと責任逃れをする。部下が苦労して上げた成果も目立っておいしい部分だけは自分の手柄にしてしまう、まさに最悪の上司として描かれている。そうした嫌な部分ばかり目立つマレット警視だが、結局はフロスト警部にあしらわれ、散々振り回されてる姿を見ていると何となく憎めなくなってしまうのが不思議である。

 「このミステリーがすごい」に紹介されていたことをきっかけに読み始めたが、いよいよシリーズ最終「フロスト始末」下巻に突入する。作者は亡くなってしまっているため、これ以上新しい作品を読むことはできない。最後まで続くであろうドタバタ劇をじっくりと味わいながら読みたいと思う。人により好き嫌いが分かれる作品だとは思うが、興味が湧いた人はぜひ手に取ってもらいたい。(池)



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