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頑張れ、弁慶!!

 かなり遅れてしまったが、弁慶の予防接種に行ってきた。行かなくちゃ、とずっと思っていたのに、ついつい遅くなってしまった・・。
 このところあまり弁慶と遊んでいない。はっと気づくと、もう塾の準備をしなくちゃいけない時間になっていて、弁慶と散歩する機会をなかなか作れなかった。もちろん餌や水をやるために毎日何度かは接触しているが、改めて細かい観察をしたことはなかったため、獣医に連れて行こうと久しぶりに弁慶を外に出したら、思ってもみなかった弁慶の変わり具合に少しばかり愕然としてしまった。
 まず驚いたのは、紐に繋いで出すとすぐにオシッコをしたのだが、まったく切れがなく、ダラダラといつまでも出している。自分でもそれに気付かないのか、とぼとぼ歩きながら垂れ流しているのだから、思わず「大丈夫か?」と声をかけてしまったほどだ。それどころか、ふっと気付くとウンチまでもらしている。今までの弁慶なら、さあするぞ、と身構えてからしていたのに、知らないうちにコロコロとお尻から出てきた、という感じだ・・。これじゃあ、車に乗せて獣医まで行く間に、車の中でもらしたりしないだろうか、とちょっと心配になった。だが、車に乗せるのにも一苦労だった・・。マイクロバスに乗せて連れて行こうとしたら、ステップを上れない。去年までなら何の苦もなくスルリと乗っていたのに、前あしをステップに乗せても踏ん張れないようだ。先に乗っていた妻が紐を引っ張り、私が腰を押して何とか乗せたが、どうしてこんなにガクッと弱ってしまったのだろう・・。
 獣医に着いても弁慶の異変は続いた。先客がいたので外で待っていたが、その時も後ろ足が微妙に震えて、まともに歩けないようなのだ。少し試してみようと、私が紐を引っ張って周囲を歩いてみたが、その間にもウンチをもらすは、足腰はがくがくするは、まったく勢いがない。いつの間にこんなにも老いさらばえてしまったのか、自分の不注意を反省するとともに、あんなに力強かった弁慶がこんなに弱ってしまうとは・・、悲しみがこみ上げてきた。

 弁慶の番になり、診察室に入っていったが、体重を量ろうとしても秤の上に乗れない。いくら弱ったとは言え、まだまだ体重は楽に30kg以上あるだろうから、弁慶が上る気にならなくちゃ、そう簡単にはいかない。だが、弁慶はイヤだと言いたげに床にへばりついているので、それを見た獣医が「体重はいいでしょう。注射だけ打っておきますね」と妥協してくれた。「12歳ですものね。秋田犬は10歳も生きれば長寿の方ですから、珍しいですよ、こんなに生きるのは」「特に何もしていないんですけど・・」と、予防接種にも遅れてしまうようないい加減な飼い主であるから、どうして弁慶がここまで元気に生きてこられたのか、まるで分からない。ただ、塾舎の横の空き地を囲って、鎖もつけずに自由に遊ばせておいたからストレスを感じずに生きてこられたのがよかったのかもしれない。
 来年も予防注射を打ちに来られるだろうか、獣医の話を聞いていたら、何だかそれも覚束ないような気がしてきた。身体が大きいだけに弱るとガクッと来るみたいだ。かなり心配にもなるが、私たちにできることは、できるだけ弁慶が余生を楽しめるようにすることだけだ。幸い今のところは食欲も旺盛だ。体重が負担にならない程度に、好きなだけ好きなものを食べさせてやるのも一つの思いやりかもしれない。
 それと元気な姿を一枚でも多く写真に残しておくのもいいんじゃないだろうか、そんな思いを込めて何枚か撮ってみた。これが今の弁慶の姿・・。

 
 
 ジイさんぽい顔になっちまったが、まだまだ愛くるしい・・。
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