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初お稲荷さん

 お千代保稲荷へ初詣に行って来た。
 清々しい日だった。高速道路に入ってすぐに真正面に雪をかぶった山が見えてきた。
「伊吹山だよね」
普段はその存在を意識したことなどないが、雪で白くなると近くに聳え立っているように見えて、まさに威容を誇っている。
「写真を撮ってくれよ」
と、運転している私は妻に頼んだら、
「いや」
と言って、取り合ってくれない。
「どうして私がブログに載せる写真を撮らなくちゃいけないの」
「そんなこと言わずに撮ってくれよ」
そんな問答を何度か繰り返した後で、やっと何枚か撮ってくれたが、残念なことにほとんど伊吹山の姿が分からないものばかりだった・・。
「望遠で撮ってよ」
と頼んでみても、
「望遠の仕方が分からない」
と意地悪を言う。自分も同じパナソニックのデジカメを持っているから、それくらいは簡単なはずなのに・・。前日に私が伝達事項を忘れたのが尾を引いているようだ・・。


 ゴジ健さんちの草𦿶剛の写真のように伊吹山がほんの小さく写っているだけだ・・。実は帰り道では、御嶽山が真正面に見えていたので、この時も写真を撮るように頼んでみたが、まったくいうことを聞いてくれなかった。本当に面倒臭い奴だ・・。

 そんな車中の葛藤もあったが、晴れ渡った空の下をドライブするのは気持ちがよかった。だが、それもお稲荷さんに着いた瞬間に曇ってしまった。いつもは200円の有料駐車場が、昨日はなんと400円、倍の値段になっていた。いくらなんでも悪どいだろう、と思って料金を集めに来たおじさんに文句を言ってやったが、「すみませんねえ」と受け流すばかりで相手にならない。そのせいか、無料駐車場に入ろうとする車が長蛇の列をなしていて、通行の妨げになっていた。正月料金なのかもしれないが、あまりに欲得ずくでは思わず信心も曇ってしまう・・。

 とは言え、参道は大勢の参拝客であふれていた。

  

 参道には大きな熊手を売る商店もいくつかあったが、お稲荷さん自体はお札などは何も売ったりしない。「古伝により」そうした類のものは一切売らないという断り書きがいつも社務所の窓に貼ってある。お稲荷さんを嵩にきて高飛車な商売をする輩と比べてその恬淡さが際立つから、どういう謂れがあるのか知りたい気もするが、どうやって調べればいいのか見当がつかないので、ずっと知らないままになっている。Google で検索したら分かるのかな・・。

 お参りを済ませ、いつものうどん屋で昼食を食べて、寄り道をせずに帰ってきたものだから、思いの外早く家に戻れた。そのおかげで、昨年末からやり残してあったワープロ打ちを完成させることができたから、それもちょっとしたご利益だったのかもしれない・・。

 また今年もお稲荷さん頼みになってしまいそうだ。
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