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検察批判て・・

 昨日はNHKからの速報メールが3つも届いた。

1/23 14:10 民主党・小沢幹事長を参考人聴取 政治資金事件で東京地検

1/23 18:54 東京地検特捜部の小沢幹事長に対する事情聴取が終わった

1/23 20:28 民主党・小沢氏 聴取後の会見で「4億円は個人資金を貸し付け」
 小沢氏「裏金など一切もらわず 収支報告書記載 全く把握せず」
 
 小沢一郎・民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡る政治資金規正法違反事件で、東京地検特捜部が小沢氏から任意の事情聴取を行ったことに関するメールばかりだったが、このところの政治関係はこの話題ばかりだから、速報メールで事情聴取を伝えるのも当然のことだろう。聴取が終了した後の記者会見をちらっとニュースで見たが、一仕事終えた後のような安堵の表情を浮かべていたのが、印象的だったが、果たしてこれで禊が終わったことになるのか、はなはだ疑問だが、私にとってもっと不思議だったのは、この事件が連日報道されるようになった時に、やたら「検察の暴走」などと言って検察批判を繰り返すTVコメンテーターが多かったことだ。小沢一郎と検察庁との長きにわたる確執までも取り上げられ、あたかも捜査が違法であるかのような印象を与えかねない発言が幅を利かせていたのはいったいどういうことなのか、TVの前で成り行きを見つめているだけの私のような者にはトンと理解できなかった。
 今や小沢一郎と言えば、誰もが認める民主党の首領である。彼の意向を無視できるような肝の据わった国会議員は民主党の中には一人もいないとさえ思える。その飛ぶ鳥を落とす勢いの彼の秘書が何人も逮捕された。もうそれだけで小沢一郎が陰で糸を引いていたと決めつけてしまう短絡な私でも、子飼いの民主党員が口を揃えて検察批判を繰り返すのは理解できる。親分の窮地をなんとか乗り切ろうと涙ぐましい発言を繰り返す律儀者たちを見るたび、自分の意志を忘れ、共同幻想に浸ろうとする愚かさにぞっとしたが、それでも自分たちの地位や生活を守らんがために必死なのは、どうせこんな程度の者たちなんだろうと、諦めもつく。
 だが、常日頃は国民の声を代弁しているかのような発言を信条としているTVコメンテーターの多くが「検察が捜査過程を盛んにリークして、世論を操作している」などと言ったりするのはまるで理解できなかった。時の権力者であろうが、法に触れる行為をした疑いがあれば徹底的に疑惑を解明するのが検察庁の職務であり、それを全うするのに躊躇いがあってはならない。かつて巨大な権力を握っていた田中角栄や金丸信が逮捕された時には少なからず快哉を叫んだ覚えのある私であるから、今度の事件で小沢一郎にまで捜査のメスが入るのは当然のことだと思っていた。それなのに検察からの事情聴取の要請を20日間近くも拒否していた小沢側の対応は私にはあまりにも姑息に見えた。何もやましいことがなければ素直に応じればいいのに・・、そう思っていた。
 どうして検察が非難されねばならないのだろう。もちろん新聞やTVの報道でしか状況を把握できない私では、細かな状況が分かるはずもなく、頓珍漢な事を言っているのかもしれないが、世間の多くの人が私と同じような疑問を持っているのではないだろうか。コメンテーターたちには検察の手法を非難する理由がいくつもあるのかもしれないが、検察批判が己の存在証明のように思っているような鈴木宗男と大同小異にしか思えない。そんなことよりも、真相を解明するために必要な協力を拒み続けた者にこそなにか後ろめたいことがあるのではないか、と狭量な私はついつい勘繰ってしまう・・。

 しかし、政治家っていうのはいつの間にか莫大なお金がたまってしまうものなんだな、と漏れ聞こえてくる噂を耳にするたびに思ってしまう。それも政治を稼業としている者が多いからなのだろう。何代かにわたって政治家を続けているとそれがその家の生業となり、商売感覚で政治に携わるようになってしまう。そこから各所との癒着が生まれ、やがては不正の温床となる。流れが滞れば水が汚れるのは当然のことだろうが、政治は国民の負託に対して責任を果たす義務があるのだから、切の滞りがあってはならない。常に清らかな水が流れていれば悪臭など起こるはずもない。
 そんなことはもう何十年も前から分かっているのだろうが、一向に改まらないのは情けない限りだ。
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